摂食障害

病気の原因と症状

摂食障害(せっしょくしょうがい)とは、心理的なことが原因となって食事のとり方が病的になってしまうことをいい、これは心の病気です。摂食障害には、大きく分けて、食事をほとんどとらなくなってしまう「拒食症」と、大量に食べてしまう「過食症」のふたつがあります。両方とも90パーセントが女性ですが、近年では男性の摂食障害も増えているといいます。

拒食症は、神経性食欲不振症ともいわれます。この拒食症では、食事量が減ったり、低カロリーのものしか食べないことから体重が極端に減ってしまう、女性ならやせ過ぎで生理がこなくなってしまうといった症状があります。

はじめはただ単に「やせたい」という思いから意識的にダイエットをするようになり、それが長いこと続くうちに食べられない状態になって、顕著なやせ型になります。かなりやせてきても、積極的に活動を行い、本人には病気の自覚がありません。また、病気だとわかっても、やせたいという強い思いがあるため、なかなか治療を受けたがりません。

過食症には、いったん食べ始めるとやめられない、無理矢理食べては吐く、食べ過ぎたことを後悔して憂うつになる、といった症状があります。食べた後に食べたものを全部吐いたり、下剤や利尿剤を使って体重の増加を避けようとしたりします。

摂食障害は、栄養状態の悪さから、さまざまな体の不調につながって、最悪死に至ることもある病気です。周りの人から治療の重要性を伝える必要があります。摂食障害には、さまざまなストレスが要因となっていることも多く、周囲の人の理解やサポートがとても大切なのです。

摂食障害の食事療法について

治療では、精神的なアプローチのほか、薬物療法や食事療法、行動療法などがおこなわれます。

栄養剤の投与をおこなう

本人が自発的に食べるようにすることが原則ですが、どうしても食べられず、体重の減少が著しかったり、感覚の異常があらわれることがあります。こういった場合には、栄養状態が非常に悪化していて生命の危機なため、本人を説得しなければなりません。必要であれば、強制的にでも栄養剤をチューブを使って消化管へ入れたり、直接静脈へ入れる方法を用います。

食事は食べたいもの、食べられるものを

すべての栄養素が不足しているので、栄養状態を良くするためには、さまざまな食品を食べる必要があります。しかし、神経性食欲不振症においては、食欲の低下が著しく、食べられるものも限定されます。ですから、ある程度は本人の食べたいものや、食べられるものから食事をとるようにします。

消化・吸収が良いものから

精神的に落ち着いてきたら、まずは、消化が良く胃腸の負担にならないお粥のようなものから始めると良いでしょう。そして食べられるようになったら、徐々に普通の食事へと移行していきます。

なお、この間は、医師やカウンセラーなど専門家と相談をしながら、気持ちを整理させていきます。

調理のコツ

栄養バランスを考えながら、はじめは本人の嗜好や希望を優先させ食品を選びます。最終的には、すべての食品をまんべんなく食べられるようになることが目標です。

胃下垂

病気の原因と症状

胃下垂というのは、胃が通常の位置よりも下がっている、下のほうまである状態をいいます。これは、胃を釣り上げている筋肉が緩んだ状態です。ただ、胃全体が下のほうにあるわけではなく、上の端の位置は正常なのに下の端の位置が下がっている、というものです。つまり、胃がダラーンと伸びてしまっているのです。

生まれつき、このような胃をもつ人の多くは、やせていて筋肉が少ない人です。男性に比べ女性に多い症状で、なかには骨盤の辺りまで胃が垂れている人もいるといいます。

胃下垂だと太らない・・・、こんなことを聞いたことがあるでしょうか。

食事で口から入った食べものは、胃を経てから、消化されながら十二指腸、小腸へと進み、栄養素のほとんどは小腸で吸収されます。しかし、胃が下のほうにあることで、通常よりも、食べものが胃に滞在している時間が長くなり、栄養が吸収されるまでに時間がかかります。ですから、食べているわりには栄養がとれない、ということになります。

また、食べものが胃に残っているので、胃酸が多く分泌されてむかむかしたり、食欲不振になって太りにくいという傾向があるのです。

こうした生まれつきの胃下垂の場合でも、特に苦痛な症状がないということであれば、治療をする必要はありません。しかし、中には、胃が重く張った感じがする、鈍い痛みがあるなどの症状の人もいます。これは、胃アトニーという病気で、胃の筋肉の緊張が低下して、胃の働きが鈍くなっているのです。

お腹の壁の脂肪が不足していたり、腹部の圧力が低下しているやせ型の人は胃下垂だけでなく、内臓全体が下がっていることもあるといい、それを改善するためには、適度な全身運動や腹筋を鍛えることが良いといわれています。

胃下垂の食事療法について

全身の栄養状態を良くすることが、胃下垂の食事療法の目的です。一般的に、やせている人に多くみられますから、しっかり食べて内臓周辺の脂肪を増やし、内臓をきちんと支えられるようにしましょう。

たくさん食べる

少食で、あまり食欲がない人が多いので、がんばってたくさん食べるようにしましょう。間食に甘いものなどをとるようにして、エネルギーを補給します。

胃の負担を減らすような食べ方をする

胃下垂だとあまり空腹感がなく、1度に食べられる量が少ないので、何回かに分けて食べるようにします。1日の総量を減らすわけにはいかないので、胃の負担を軽くするように、何回にも分けて食べます。

胃液の分泌を刺激する

胃液の分泌を亢進して食欲を増すために、香辛料や酢などを利用しましょう。

調理のコツ

消化が良く、食べやすいメニューにしましょう。豆腐や納豆、牛乳、白身魚、鶏のささみ、むね肉などは、消化が良いタンパク質食品です。

油は、新鮮な植物油をサラダのドレッシングや炒めものに使いましょう。

過敏性腸症候群(IBS)

病気の原因と症状

過敏性腸症候群とは、大腸そのものには、炎症や病変がみられないのに、腹部に不快感をともなう下痢便秘といった便通異常、そして腹痛を慢性的に繰り返す病気です。過敏性腸症候群はIBSともいわれますが、このIBSは、さまざまなストレスを抱える現代人に急増している心の病気のひとつです。

過敏性腸症候群(IBS)についての詳細はこちら。

名前のとおり、腸が過敏になって起こります。腸と脳は密接に関係している部分があって、脳がストレスや不安を感じることで、その信号が腸に伝わって影響を与えてしまうのです。

日常的に起こる腹痛や便通異常との見分けがつきにくいものですが、主な原因は心理的ストレスです。過敏性腸症候群のタイプは次の3つに分類されます。

  • 下痢型
  • 外出先で急な腹痛が起き下痢をする。外出が困難になることがある。

  • 便秘型
  • うさぎのフンのような硬くコロコロした便が多く、排便が困難になる。

  • 混合型
  • 下痢になったり便秘になったりを繰り返す。

男性には下痢型、女性には便秘型が多い傾向にあるといいます。

腸に異常が見られないのに、なぜ、痛みや不快感、便通異常が起こるのでしょうか。その原因は複数あると考えられ、未だに解明されていませんが、最近の研究から「腸内細菌」が誘因であることがわかってきました。
過敏性腸症候群の人は、そうでない人と比べて腸を拡張する刺激に対して敏感に反応してしまいます。

その原因のひとつとして、腸内細菌のバランスが崩れることによって悪玉菌が増え、腹痛や腹部の不快感といった知覚過敏が起きやすいということがわかってきたのです。
腸内環境を整えることがこの病気を改善の道でもあります。つまり整腸が重要な鍵となります。整腸といえばやはり乳酸菌です。

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おもにストレスが原因で起こる胃腸の不調や病気を改善するには、まずは、そのストレスの原因となっている事柄を解決できるのが一番です。そして、自律神経が正常になるような生活に改善することが必要ですから、食事療法や運動療法が重要になります。規則正しい生活で体のリズムを整えること、リラックスできる時間をつくることも大切です。

過敏性腸症候群の食事療法について

刺激となる食品を控える

アルコールやカフェイン、炭酸が含まれているような飲料、香辛料などは腸管を刺激するので、できるだけ控えるようにしましょう。ビールのような炭酸系のアルコール類には、特に注意が必要です。
また、冷たいものも注意します。

食物繊維はタイプによって調整する

この病気には、下痢をしやすいタイプと便秘をしやすいタイプがありますから、タイプによって食物繊維の摂取量を調整します。下痢型の場合、食物繊維が腸壁を刺激し症状を悪化させるので制限しましょう。便秘型の場合は、便をやわらかくし便通を良くするために食物繊維を摂りましょう。ただし、多く摂り過ぎると腸内発酵が促進され、ガスが腸を刺激するので注意します。

牛乳・乳製品を摂らない

牛乳には、乳糖という特別な糖質が含まれています。赤ちゃんのときには皆にこの消化酵素があるのですが、それは大人になるに連れ、欠如していくことがあります。これを乳糖不耐症といいますが、牛乳を飲むとお腹がごろごろして下痢をしたり、過敏性腸症候群を悪化させる原因になることもあるので、牛乳や乳製品は摂らないほうが安心です。

調理のコツ

バランス良く食べること、規則正しく食べることが大切です。下痢の場合は、繊維質の多い食品を控えて消化の良い食品や調理法にします。便秘の場合には、海藻類やきのこ類、野菜など繊維質を多めに摂ります。

風邪・インフルエンザ

病気の原因と症状

鼻やのどを中心とした上気道に起こる、急性の炎症のことを風邪(かぜ)といいます。風邪の原因となるのは、鼻やのどがウィルスに感染することです。風邪のウィルスの種類はとてもたくさんあって、どのウィルスに感染したのかを特定することは困難だといわれています。同じウイルスでも型がいくつもあり、しかも、それが年々変異するので、一度感染したウイルスに免疫ができたとしても、次々に新しいウイルスに感染して、何度も風邪をひいてしまうのです。

風邪の症状には、ご存じのとおり、くしゃみや鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せき、たん、発熱などがあります。これは、ウイルスが粘膜から感染して炎症を起こすからです。
風邪は、われわれにとって、最も身近な病気のひとつです。そのため、だれでもひとつや2つ、自分なりの風邪の治し方というものをもっているものです。

よく紹介されている民間療法的な方法をみてみると、

  • 種実類を積極的にとる
  • ダイコンを大いに活用する
  • 薬草茶を飲む
  • 皮膚の鍛錬

などがあります。

体がウイルスと戦いはじめると、粘膜の内部の組織に炎症が起きて、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こします。

のどでは、のどの粘膜の炎症が起こり、せきやたんというかたちで、異物を外へ出そうとします。また、熱が出るのは、ウィルスの侵入によって体に異変が起こったことを知らせるサインで、自分で自分の体をなおそうとする免疫の働きが活発になっているからです。

インフルエンザも、風邪と同じく、鼻やのどの上気道の感染によって起こる病気です。しかし、インフルエンザを起こすインフルエンザは、風邪を起こすウイルスとは異なり、症状の重さも異なるので、別の病気だと考えたほうがよいでしょう。

インフルエンザでも鼻水やのどの痛み、せきなど風邪と同じような症状がありますが、風邪と比較すると高い熱が出て、関節痛や筋肉痛などの全身症状を伴います。また、インフルエンザ脳症や肺炎など、重い合併症を起こしやすいことが風邪とは異なります。

風邪・インフルエンザの食事療法について

現代日本人は食生活において完全に油断しすぎています。文字通り油断で、植物油のとり方が少ないのですが、油というより、リノール酸が十分にとられていないのです。

動物性脂肪や、抽油剤使用の植物油を用いては肝臓が傷めつけられたり、血液の油粘製が異常に高くなり体の抵抗力は減退してしまいます。クルミ、松の実、ゴマなどを大いにとる必要があるのです。

ダイコンはすぐれた消化酵素ジアスターゼを含んでいます。現代日本人は美食のうえに過食をしていて消化機能は大いに減退しているから、ダイコンの利用は特に不足気味です。すりおろして食べればいいが、薄切りを純粋なハチミツに漬けておいて、アメ湯として用いてもよいでしょう。

クコ、甘草、ヨモギ茶などの薬草茶は、腸を整え、血液をきれいにする効果があるから、体の抵抗力をよみがえらせて、風邪を早期に治すのに効果的です。

皮膚は機能的に呼吸器系と密接な関係性があります。皮膚を鍛錬すると、組織呼吸をもなめかんらかにすることになるから、基礎体力が増強され、体の抵抗力がグンと高められます。
乾布摩擦、日光浴、薄着の習慣をつけることなどは、ぜひ実行したい習慣dす。ただし、真の健康体ならば、めったにカゼをひくものではありません。ちょくちょく風邪をひくようなら、体質面に問題があるのだから、もっと根本的な療法が必要となるでしょう。

風邪は腸からひく

ふつうは、鼻、のどなどの上気道の急性炎症を主な症状としてあらわす病気を風邪と一般的に呼んでいます。

現代医学では、その原因はいわゆるウィルスにあるとみなして、そのウイルスをやっつけるような薬剤やワクチンづくりに懸命です。

しかし、それはとんだ間違いです。真因はわれわれの体そのものにあるのです。ウイルスがみつけられたとしても、それは外からはいりこんできたものではなくて、自分自身の体でこしらえたものなのだ。腸内で自家生産されるのです。

われわれの腸内には無数の微生物が棲んでいいます。それも、健康体では乳酸菌などの有益菌が優位に立って一定のバランスが保たれています。

ところが、腸内環境が悪化すると、そのバランスがくずれて、病的なバクテリアの増殖が盛んになり、しかもそれは崩壊しやすく、崩壊するとウイルスに姿を変えて、どんどん血液中にはいってしまいます。つまり、血液は汚されるのです。

このウイルスは、血流にのって全身をめぐっていくから、肝臓や腎臓などの臓器器官にも多かれ少なかれ障害をおこすのですが、とくに上気道の粘膜が弱っている人では、そこの炎症が最も目立ちます。

そんな状態を風邪と呼ぶという約束ごとになっているにすぎないのです。風邪の症状だけをみて、病気を軽くみることはできないのです
ウイルスに対する抵抗力をつけるために、安静にして保温を保ち、食事療法をおこないます。

エネルギーが不足しないように気をつける

風邪をひいた時の食事というと、あっさりしていて消化の良いおかゆになりがちでは?
風邪により熱が出て体温が1度あがると、10パーセントくらいの基礎代謝が働くので、そのぶんエネルギー消費量が増えます。エネルギー量が多く必要になるのにおかゆだけだとエネルギーが不足し、体力の低下や体重減少が起こり、やつれてしまうのです。エネルギーアップのためには、消化の良いごはんのほか、めん類やパン、はちみつ、砂糖、乳酸菌飲料などを摂りましょう。

水分とミネラルをじゅうぶん摂る

水分、ナトリウム、カリウムが体内から大量に失われて、電解質のバランスがくずれ脱水症状が起こりやすくなります。お茶、スポーツドリンク、スープなどで水分とミネラルをしっかり補給しましょう。
水分補給におすすめは活泉水です。

大食いの人は風邪をひきやすい

中国では、風邪をひいた時はセンブリをよく用いる。センブリは胃腸病に卓効をあらわす薬草です。

風邪の大モトが腸機能の乱れにあることを考えれば、これはまことに合理的な処方といえます。だから、先に挙げたクコ、甘草、ヨモギなどの整腸効果のある薬草茶は大いに有効です。

しかし、薬草茶を飲んで万事OKというわけにはいきません。腸の機能を混乱させている元凶を断たなければ、本当の根本療法とはならないからです。

腸内環境を悪くしている真因は、動蛋食品および精白食品です。肉、卵、牛乳などの動蛋食品は、われわれの腸内ではスムーズに消化されず、腸内にグズグズしているうちに異常発酵がおこります。その結果、病的ウィルスが生まれます。

白砂糖、白米などの精白食品は極度のミネラル欠乏食のため、腸の消化機能を減弱させ、腸内の有害物を血液中に素通しさせてしまうのです。

風邪をひきやすい人は、とくに上気道の組織の抵抗性が弱っているわけだが、そうしたウイークポイントも、元をたどれば、動蛋食品、精白食品にかたよった食生活によって生みだされたもの。血液が汚れると、自律神経や内分泌機能もアンバランスになって、粘膜組織は非常弱体化してしまいます。
腸内でのウィルスの発生、腸機能の低下、自律神経や内分泌機能のアンバランス…これらは、いずれも慢性病を生む重要な条件ばかりです。

病気は、放っておいて治るというものでは決してありません。表面的にはそうみえても、食生活が間違っているかぎり、症状が消えたことは、ただ病気が潜行しただけで、体質の悪化は確実に進んでいるのです。

白米・肉食をやめて玄米・菜食に切り替え、体質の改善をはかることが不可欠です。とくに呼吸器系を強化するためには、次の点を心がけなければ治りません。

まず、少食にする。過食していると、胃腸は疲れ、消化力は低下して、体の抵抗力は衰える。そのため、呼吸器を弱め、すぐにカゼをひくようになります。

十分に岨嘱して食べれば、何の苦痛もなく少食にできるものです。次に、梅醤番茶を毎日飲む。これは、不思議と心を静め、体の抵抗力を強める効果がある。梅干しをほぐして、熱い番茶を注ぎ、醤油を2~3滴落とせばでき上がり。

さらに、アンズなどの呼吸器系に特別有効に作用する薬効食品をたびたびとるとよい。アンズは、昔から呼吸器に効く食品といわれて利用されてきた。たとえば、干しアンズを純粋のハチミツで煮て食べるというやり方です。

なお、できればハチミツは無添加のものを、干しアンズは漂白剤が使用されていないものを選ぶのが好ましい。この他、レンコン、クズ粉も呼吸器を強くする薬効食品である。

ただ、風邪の場合は、それらがごく軽度の段階にあるというにすぎない。

調理のコツ

肉や魚介類、卵、豆腐、乳製品といったタンパク質食品を中心に、バランスの良い内容でじゅうぶんなエネルギーを摂取します。熱がある時には、口あたりや消化が良いものにするとよいでしょう。煮る、茹でる、蒸すなどして、やわらかく食べやすいメニューにしましょう。

治療のポイント

  1. 過食をやめる。過食していると、胃腸は疲れ、消化力が低下して、体の抵抗性が衰え、風邪をひきやすくなる。
  2. 白米・肉食をやめる。白米、白パン、白砂糖、肉、卵、牛乳、精製塩、化学調味料などの不自然食をとっていると、腸内に毒素(ウィルス)が発生する。これが上気道に炎症をおこす元凶となる。
  3. 化学薬剤に手を出さない。いわゆる風邪薬は解熱鎮痛剤、鎮咳剤、去疾剤、抗ヒスタミン剤など有害化学物質の寄せ集め。体の自然性を損なうだけ。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
  5. 腸内の有用細菌の増殖をはかる。みそ、納豆など、本物の発酵食品を積極的にとる。
  6. ストレス解消を上手に。抗ストレス食品を活用する。
薬効食品と自然療法
にんにく
ニンニクとゴボウをすりおろしたものに、みそを加え、熱湯を注いで飲んで寝る。蒸し焼きニンニクを毎夕食時に食べるのもよい。
にんじん
ニンジン、ゴボウ、ニラ、ジャガイモ、キャベツでスープをつくって、アツアツを食べて寝る。
しょうが
すりおろしたショウガを温めた酒に混ぜて飲む。ショウガ、シソ菜を煎じて飲む。ショウガ、干しシイタケ、干し柿を煎服。

れんこん

すりおろし汁を飲む。

関節リウマチ

病気の原因と症状

関節リウマチとは、体のいろいろな場所の関節に炎症が起こって、関節が腫れて痛みがでる病気です。年月を経て進行すると関節が変形したり、悪化して関節同士が癒着し、動かすことができなくなる機能障害が起こったります。

関節リウマチはさまざまな年齢の人に起こりますが、30歳代から50歳代くらいで発病する人が多く認められているといいます。男性と比べ、女性のほうが3倍くらい多い病気です。

膠原病(こうげんびょう)という自己免疫疾患のうちのひとつで、アレルギー疾患の一種とされています。本来ならば自己防衛のため体外から侵入する異物を攻撃するはずが、何らかの原因により、自分の臓器や細胞を攻撃し破壊してしまうのです。

病気の原因は詳しくはわかっていないようですが、患者の免疫に異常があることがよく知られています。このため、遺伝子の何らかの異常か、感染したウイルスや細菌などの影響か、あるいはこの両方によって起こるのではないかと考えられています。また、過労やストレスなどをきっかけに発症することもあるようです。

病気の初期症状では、『朝のこわばり』といって、朝目覚めた時に、手の指がこわばっていたり、腫れぼったく感じたり、しびれを感じたりするという特徴があります。進行すると、手足の指の関節や、手首、足首、ひじ、ひざ、股関節などが関節炎を起こし、熱っぽくなって腫れます。また、関節が破壊され変形します。

関節痛は、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら慢性の経過をたどります。リウマチは活発に活動する時期とおとなしくしている時期とがあって、活発な活動期には、関節だけでなく体のいろいろなところに症状が出やすくなります。

関節リウマチの食事療法について

この食事療法は、誘因となったストレスを除去し、全身の栄養状態を良くするためにおこないます。炎症を抑制する作用のある多価不飽和脂肪酸の効果に期待ができます。

さまざまな栄養をバランス良く摂る

肥満がある場合は、体重が負担となって関節痛が悪化するので、食事量を減らします。このとき、各栄養素を過不足なく摂取することが基本です。結合組織の主成分はタンパク質ですから、良質なタンパク質をしっかり摂りましょう。また、結合組織での代謝を円滑にするためには、各ビタミン・ミネラルをじゅうぶん摂りましょう。

カルシウムと鉄をじゅうぶん摂る

関節リウマチの治療にはステロイド剤が使われますが、副作用で骨粗しょう症のような症状が出るので、牛乳や乳製品を多めに食べてカルシウムを摂取します。

多価不飽和脂肪酸を摂る

多価不飽和脂肪酸を積極的に摂取することによって、炎症が抑制されることがわかっています。多価不飽和脂肪酸には、植物油ではリノール酸、リノレン酸が、魚の油ではエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などが多く含まれているので、こういった食品をじゅうぶん摂りましょう。新鮮な油は特に良いです。

調理のコツ

手指の関節に機能障害があるときには、食材をやわらかく煮たり、細かく刻むなどして食べやすくしましょう。肉類は脂肪が少ない部位を選び、乳製品なら低脂肪ヨーグルトなど動物性脂肪が少ないものを選びます。油は植物性が良いです。魚を食べるなら、EPA・DHAが豊富に含まれるイワシ、サンマ、サバなどの青身魚をメニューにとりいれましょう。

骨粗しょう症

病気の原因と症状

わが国は急速な高齢社会を迎えて、やれ介護の問題がどうだこうだと慌てふためいている現状ですが、その過程で、お年寄りの骨粗しょう症がにわかにクローズアップされてきました。
骨粗しょう症とは、骨が軽石のようになり、たくさんの小さな孔が空いたようになってしまう病気です。骨に鬆(す)が入ったように中がスカスカになり、もろくなって、小さな衝撃でも骨折しやすくなります。
屋台骨がおかしくなっているのだから、寝たきり、という人が多くなるのも、うなずけます。
ガンや心臓病、脳卒中のように、直接、生命の危険となる病気ではないのですが、骨粗しょう症による骨折から寝たきりになってしまう人もいるのです。

骨は新陳代謝により、私たちの体の中では、繰り返し古い骨が壊され(骨吸収)、新しい骨がつくられています(骨形成)。しかし、この新陳代謝のバランスがくずれ、骨吸収が進んで骨形成が追いつかなくなると、骨がスカスカの状態になってしまうのです。

骨粗しょう症については、早くから医師や専門家に指摘されてきましたが、いまだに誤解されたままです。なぜなら、いまの栄養学では乳児からお年寄りまで、「カルシウムの補給に牛乳を」と叫ばれているからである。

骨粗しょう症は男性にもみられますが、閉経による女性ホルモンの分泌の低下が骨密度を低下させるため、特に女性に多くなります。このような生理的な体の変化のほか、遺伝的要因や栄養不良、運動不足などの生活習慣も、骨粗しょう症の発症に大きく関係していることがわかっています。

女性の骨密度は18歳くらいでピークに達し、40歳代くらいまではほとんど一定ですが、その後は急速に低下していきます。骨をつくるのに必要なカルシウムは、腸から吸収されて骨に取り込まれますが、年をとると腸管からのカルシウムの吸収が悪くなってしまうのも骨密度が低下してしまう原因のひとつだといわれています。

このように、多くの人は年齢を重ねるとともに、骨密度が減ってしまいます。しかし、バランスのとれた食事や適度な運動を心がけることにより、骨密度の低下を防いだり、低下の速度を遅らせたりすることができるのです。

こちらのページには片足で1分間立つフラミンゴ運動が骨粗鬆症改善に役立つと紹介されています。ウォーキングやスクワット運動より手軽に出来てよさそうです。

日本人のカルシウム吸収率は、欧米人の半分

ところで、「カルシウムを豊富に含む完全栄養食品」の牛乳を飲んだら、日本人の9割は飲用後、腹痛や下痢を本当はおこすはずです。それは日本人の体には乳糖を分解する酵素、ラクターゼが存在しないからで、乳児の母乳吸収に必要なことから存在したラクターゼも、離乳とともに生理的に消失するからです。

そうした日本人が、もし牛乳を飲んで何でもなかった、となれば、それは本物の牛乳ではない証拠であり、事実、市中に出まわっている牛乳のほとんどは高温殺菌処理された加工調整牛乳なので、腹痛や下山刑をおこす人はあまりいないのが現状です。そのため、相変まんえんわらず、せっせせっせと飲まれているわけだが、その結果が、骨租しょう症の蔓延という事実を知る人はまだまだ少ないのが現状です。

「カルシウム・パラドックス」を未然に防ぐための注意点

なお、骨のカルシウムはリンと大変深い関係をもっているので、リンにも関心を向けなければなりません。新生児に10日もたたないうちに牛乳を与えると、低カルシウム血症から、「テタニー」と呼ばれる筋肉ケイレンをひきおこしてしまいます。
その理由は、牛乳にはリンが母乳の約6倍( 100 gあたり90mg)も含まれており、それがカルシウムの吸収を阻害するためです。

そもそも、血液中ではカルシウムイオンと、リン酸イオンを掛け合わせた値(溶解積)がコンスタント係数として一定しています。したがって、リンが多くなって血中のリンイオン濃度が高くなると、それだけ血中のカルシウムイオン濃度が低下し、すると今度は副甲状腺から上皮小体ホルモン(パラソルモン)が分泌されて、骨からカルシウムを動員して血中のイオン濃度を一定に保とうと、カルシウムイオン濃度を高めようとするのです。

この時、赤ちゃんの骨はまだ細くカルシウムをほとんど蓄えていない軟骨なので、リンが多くはいってきた分、モロにその影響を受けて、「低カルシウム血症」をひきおこしてしまうのです。

一方、大人の場合は、幼児のように容易に「低カルシウム血症」はおこさないものの、すでにできあがっている骨からカルシウムやリンが出ていってしまいます。つまり、骨のカルシウムの蓄えがなくなって骨がスカスカになる、あの骨租しょう症をつくりだすのである(体重50 kgの成人には約1 kgのカルシウムが存在し、うち99%が骨の成分、残り1%が血中に存在)。

骨の形成には、運動も不可欠

なお、骨の問題で忘れてならないことは、運動です。宇宙飛行士の体験からも明らかなように、無重力空間では体を支える必要性がないため、骨量の減少(尿排泄)が著しく、小さなカプセルで飛んでいた場合には、地上に帰還した時にすぐに立てないことが多かったのです。ところが、いまではスペースシャトルのような大きい飛行船になっているので、ペダルを踏んで体を鍛える空間も確保され、長期滞在でもかつてのような光景はまったくみられなくなっています。

しかし、重力圏に包まれたこの地球上では、体を十分に支えるしっかりした骨がなければいけません。

骨は一見して硬そうに見えるため、あまり変化していないように感じられるのですが、細胞には骨芽細胞といって、皮膚が日々更新されているように、骨も日々新陳代謝をくりかえしているのです。2~3年で全部入れ替わるともいわれています。

日光にもしっかり当たることが大切

しかも、この骨形成には太陽の光も不可欠で、晴天の日には必ず外出することが重要です。

人の皮下脂肪にはビタミンD の前駆物質エルゴステリンが豊膚に蓄積されています。このエルゴステリンは、日光の紫外線によって構造式の一部に変化をおこし、ビタミンD となります。このビタミンD ができてはじめて、カルシウムの腸管からの吸収が高められるのです。
現在、日本人に必要とされるカルシウム所要量は、成人の場合1日あたり600 mg、妊婦は1000~2000 mgとされるが、最近の見解ではより多いほうが望ましいとされてきています。

骨粗しょう症の食事療法について

骨粗しょう症を予防するには、若い頃からカルシウムをじゅうぶんに摂って、運動を適度におこない、丈夫な骨をつくっておくことです。骨粗しょう症になっても、バランスの取れた食事で、骨密度の低下を遅らせます。

カルシウムをしっかり摂る

丈夫な骨をつくるのに必要なカルシウムは、牛乳や乳製品、小魚、海藻、緑黄色野菜などに多く含まれています。これらの食品の中でも、特に吸収が良いといわれているのが牛乳や乳製品に含まれているカルシウムです。

牛乳が体質に合わずお腹を下してしまうという人は、チーズ、ヨーグルトといった乳製品から摂取するとよいでしょう。

ビタミンDが豊富な食品を摂る

骨粗しょう症には、カルシウムと一緒にビタミンDを摂取することも大切です。ビタミンDには、カルシウムが腸から吸収されるのを助け、血液中のカルシウムが骨へ沈着する割合を高める働きがあります。

調理のコツ

カルシウムをじゅうぶんに摂れるメニューを考えます。小魚や大豆製品、小松菜、春菊、ニラなどの緑黄色野菜、それから、ひじきやわかめなどの海藻類にもカルシウムが豊富に含まれていますから、こういった食品を普段から摂りましょう。牛乳や乳製品をおやつに利用するのも良いです。

骨粗しょう症の治療のポイント

  1. まず、原因食を断つこと。牛乳、卵、肉および、それらの加工品のいっさいを避ける。ケーキや和菓子などの白砂糖食品も禁止する。ハマチ、ウナギなどの養殖魚も避ける。
  2. 玄米を長時間弱火で煮こんだ玄米スープは、母乳不足の代用乳として役立つばかりか、重湯にすれば乳児の離乳食にも、またお年寄りの病後回復食にも最適。次善の策としては豆乳がよい。
  3. 末精白雑穀ご飯を主食にする。雑穀にはミネラルが多いので、玄米を主体に、ソバ、アワ、キビ、黒豆、アズキ、トウモロコシなどを用いる。胚芽米や胚芽入り白パンなどは、玄米ほど効果がないので頼らないほうがよい。
  4. 根菜料理をしっかりとる。レンコンの妙め煮、ニンジンの精進揚げなど。また、ニンジン、ゴボウ、ヒジキ、ネギ、ニンニクなどで妙めたおからは、良質タンパクとミネラル補給の面から骨租しょう症予防の最高のおかず。
  5. 毎食、みそ汁を欠かさずにとる。とくにカルシウムの多いワカメは必需品。
  6. 薬草茶をお茶代わりに常用する。オオバコ、クコ、ハトムギなどをベースにするとよい。
薬効食品と自然療法
ダイコン葉
ダイコンの葉にはビタミンB1や鉄が多く含まれているので、葉つきのものを買う。細かく刻んで塩もみして1~2日冷蔵庫に保存すると、とてもよい漬け物になる。なお、ダイコンとシラス干しの組み合わせも、清涼感が味わえるだけでなく、カルシウム補給にも最適。
わかめ
カルシウムが多く、ヨードも豊富なので、内分泌機能を正常化する。
しいたけ
造血に不可欠なビタミンB12の他、造骨に欠かせないビタミンB2も豊富。

肥満

病気の原因と症状

肥満というのは、単に体重が多いということだけではありません。食事から体内に摂取されたエネルギーと、体を動かすことなどで消費されるエネルギーのバランスが問題となります。このバランスがくずれて、体内にエネルギーが余ると体脂肪に変わります。そして、その一部は脂肪組織へ蓄積されていくのです。このようにして、体脂肪量が異常に多くなった状態を肥満といいます。

例えば、体内に水分がたまってむくみがあったりと病的な状態で太って見えるような場合は、肥満ではありません。

標準体重や肥満度などという言葉をよく聞くと思いますが、肥満を正確に判定することはなかなか難しいものです。それは、人間の体脂肪を直接的に測定することができず、脂肪の量がわからなければそれが多いのか少ないのかが判断できないからです。

肥満を判定する方法として、日本肥満学会では、BMIが用いられていて、体重(kg)÷身長(m)÷身長の計算で、22が適正体重だとされています。

肥満の人は体脂肪量が増加している状態で、体が重い、歩きにくい、座りにくい、息切れがするというように、体を動かすのに不便なことが多いものです。

太っているくらいいいじゃない、と深く考えない人もいるかもしれませんが、肥満は本当は恐ろしい病気です。高血圧や糖尿病をはじめ、動脈硬化、高脂血症、脂肪肝、女性なら月経異常、子宮ガンや乳ガンなどの誘因となるのです。こういった病気にかかると、それに伴いさまざまな症状があらわれることになります。

心も休も健康ならば、肥満になるはずがない

肥満体であって健康満点などということはあり得ることなのでしょうか。もちろん、原則としてはあり得ないことです。肥満にともなって必ずおこる障害は、第一に非行動的になることです。体が重くなるから、どうしてもキビキビした身のこなしはできなくなります。同時に疲れやすくなるから、どうしてもものぐさになります。疲れやすくなるのは、体が重いことに加えて、体内で老廃物の分解・処理がうまくおこなわれないため、組織細胞の活動が鈍くなるのです。

肥満は病気と仲がいい

また、肥満になると、まず息切れ、動悸、めまい、頭痛、肩こり、首の硬直化などがおこり、しだいに心臓病、糖尿病、腎臓病、肝臓病などに発展していきます。またその過程で、冷え性、自律神経失調、精力減退、思考力低下など多くのデメリットが生じます。

このような広範な障害をおこすのは、肥満の実態が、全身的な代謝障害であるためです。その代謝障害をひきおこしている原因物一質のひとつとして、最近注目されているのは「過酸化脂質」です。
肥満体の体内で、この過酸化脂質がどんな働きをみせるかについて研究結果が発表されているので、その要点を紹介しょう。

第一に、血栓症をおこしやすい。過酸化脂質は、血管内で血小板を壊してしまうからです。血小板が、出血時に壊れるのは正常な生理的現象で、その壊れた血小板の働きで血液は固まって止血がおこなわれます。ところが血管内で血小板が破壊されると、血栓となって血管をふさいでしまうのです。

つまり脳血栓、心筋梗塞などをおこすのです。第二に、動脈硬化をおこしやすくなります。過酸化脂質は血管の三重の膜(内膜、中腹、外股)のうち、真ん中の中膜の機能の低下を招くからです。すなわち、中膜細胞の解毒機能を破壊して、コレステロールを沈着させやすくします。

第三に、肝臓障害をおこしやすいのです。過酸化脂質は、脂肪の代謝センターである肝臓の機能を低下させる。脂肪の代謝がスムーズにおこなわれなくなって組織への脂肪沈着が促されるから、肥満はさらに助長されます。

このように、過酸化脂質の作用ひとつとっても、肥満はやはり「慢性病の仕掛人」であることがわかります。われわれが食物としてとった脂肪は、吸収されて肝臓にもちこまれ、そこで分解・合成の表の作用を受け、脂肪酸となって全身の組織におくられる。その脂肪酸が酸化されると過酸化脂質になります。
そのメカニズムはまだはっきりしていないが、肥満体の体内では大量に生みだされます。だから、肥満防止をはかることは過酸化脂質の発生を防止することにつながるのです。

「太りすぎ」にも「やせすぎ」にも効く食事

中年期に肥満になりやすいのは、誤った食生活のしわ寄せが表面化するためです。中年期になって、特別過食になったわけでもなく、運動量もめだってへってもいないのに、ある時期からめだって肥満しはじめ、また管理職になって体を動かさなくなったうえに、得意先の接待で飲み食いする量がふえる、という条件でも加われば、いよいよ肥満しやすくなります。

いずれにしても、肥満防止の決め手は、日常の食事パターンを正すことである。絶対健康を保つための食事パターンは穀菜食。生理機能全体が正常になれば、必然的に体形も正常化します。

やせすぎも、太りすぎもおこらないわけです。すなわち、確実に肥満を防止するためには、穀菜食にしなければいけません。
末精白の完全な姿の穀物である玄米を主食にして、野菜・海藻・小魚介類を副食とするのです。

肉食を多食している欧米や、白米・肉食の現代日本人に肥満が多いのは当然の話です。
また、塩分は極力とらないほうがよい、などという説がありますが、それは完全な誤りです。生物体にとって一定量の塩分は不可欠で、われわれ人間も、一定量の塩分は何らかの形で確保しなければなりません。

大ざっばにいうと、肉食民族は塩分を肉食からとり、穀菜食民族はそれを海塩で補給します。肉類をいっさいとる必要のないわれわれ日本人は、塩(自然塩)をしっかり補給しなければなりません。
それが健康を保持する必須条件だから、肥満防止のための必須条件でもあるのです。

肥満の食事療法について

脂肪が体内に異常に蓄積された状態の肥満の治療は、その脂肪を除去することです。体脂肪はエネルギーをたくさん貯蔵するエネルギーバンクのようになっているので、体脂肪を落とすには、体内にエネルギー不足の状態をつくることが必要です。体は、エネルギーが不足すれば、それを補うために体脂肪を分解してエネルギー源にするのです。

エネルギー不足の状態にするには、次の3つがあります。

  1. エネルギーが体に入る量を減らすこと、つまり、食事の量を減らして摂取エネルギーを制限します。
  2. エネルギーが体から出る量を増やすこと、これは運動によって消費エネルギーを増やします。
  3. 1と2の両方を併用します。

最も合理的で勧められているのは、3つめの両方とも行う方法です。

食事療法だけ行うと栄養素が不足して健康を害する可能性があります。しかも、体重の減少がストップしたり、リバウンドしてしまったりということも考えられます。また、運動療法だけ行っても、なかなか減量するのが難しいこともありますから、やはり、食事も運動も併せて行うことが望ましくなります。

腹八分目にしておく

エネルギー量を、いつもの食事の8割くらい(腹八分目)に抑えます。こうすると、始めてからしばらくは空腹感が起こり辛いこともありますが、それを乗り越えられるかが勝負です。そのうちに、体が少食に慣れてきます。

低カロリーの食物繊維を摂る

食物繊維は、ほとんどエネルギーを産生しません。しかも、糖質や脂質の吸収を遅らせて、体脂肪の合成を促進するインスリンの分泌を緩やかにします。食物繊維が多い食品だとよく噛まないと飲み込めないので、自然に食べるのに時間がかかり、早食いを直すことができます。

栄養バランスを保ち、必要量を摂る

健康を維持しながら痩せるためには、栄養素はすべて必要です。脂抜きダイエットや主食抜きダイエットなどといいますが、こうして脂質や糖質、タンパク質などをカットすることは良くありません。各種ビタミン、ミネラルもしっかり摂りましょう。

食事を夜型にしない

朝食にしっかり食べたのと、夕食のまとめ食いや遅い時間の夜型の食事では、体重の変化が違ってきます。夜にまとめて食べたり、遅い時間に食べる、食べてすぐ寝るなどは太りやすいので、朝食や昼食にしっかり食べ、夕食は軽く、夜食はとらないのが理想です。

調理のコツ

低エネルギーにしますが、見た目にボリューム感が出るような調理や盛りつけを考えます。炭水化物、糖質は少なめに、肉や魚などは脂肪が少ない種類や部位を選びます。できるだけ油を使わない調理法にしましょう。

肥満の治療のポイント
  1. 過食は厳禁。どんなによい食物でも必要以上にとれば有害である。まして、非自然食を多食していれば、代謝障害もそれだけひどくなって、非常に太りやすくなる。とくに白パン、インスタントラーメンの多食はやめる。
  2. 徹底的に咀嚼して食べる。よく噛んで食べることは、無理なく少食にする秘訣。朝食抜きの1日2食、1食1膳にすること。
  3. 肉類の常食はやめる。穀菜食民族の日本人が肉、牛乳、卵を常食していると、生理機能は必ず狂う。肥満体質はそこから生まれる。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
  5. 自然の塩分を定量とる。梅干し、みそ、自然塩などの塩分は、体をひきしめる。
薬効食品と自然療法
ヨモギ、セリ、ハコベ
野草は体内の老廃物や毒素の排泄を促し、バイタリティーを増強する。利用できる季節に大いに活用する。
シュンギク、ニラ、アシタバ
野性味が強く、浄血作用が著しく、組織をひきしめる。常食する。
ネギ、ニンニク、タマネギ
体内でビタミンB1効果を高め、代謝を正常化させる。
玄米食の副職
ヒジキ、ネギ類、梅干し、ゴボウ、ダイコンおろし、ピーマンを積極的に。

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痛風

病気の原因と症状

痛風は、体の中に尿酸がたまり、それらが結晶になって、激しい関節炎を伴う病気です。放っておくと激しい関節の痛みを繰り返したり、体のあちこちに結節ができたり、腎臓が悪くなったりする重大な病気でもあります。腎炎ネフローゼ腎不全→人工透析が最悪のパターンです。

この痛風は、かつては帝王病などと比喩され、贅沢な食事ができる人だけの病気だとされていました。しかし、日本の食生活はとても豊かになり、欧米化が進んだため、痛風になる人が増えたのです。

血液の中に尿酸(にょうさん)という物質が含まれているのですが、病気の原因は尿酸が異常に増えることで、痛風が起きる前には、血液の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が長く続きます。そのまま放っておくと、尿酸は関節や腎臓に付着して、炎症発作を起こします。突然、足の親指のつけ根などの関節が赤く腫れて痛くなります。その痛みはとても激しく、耐えがたいほどの痛みだといいます。

この痛風発作は、たいていの場合、1週間から2週間で次第におさまって、しばらくすると全く症状がなくなります。ただし、1年以内に同じような発作を起こしやすいので油断は禁物です。繰り返しているうちに、発作の間隔は短くなってきます。そして、関節の痛みだけでなく、関節の周りや耳や手の甲などに尿酸の塊のしこりができたり、腎臓が悪くなったり、尿路結石ができたりする人もいます。

急性から慢性になりやすく、最終的には重症の慢性痛風になる可能性も高いので、放置しておくのは危険です。

「栄養過多」は「栄養不足」より質が悪い

痛風という病気が食生活と密接な関係があることは、もともとは穀菜食中心であった日本においてはきわめて少なく、肉食中心の欧米に多い事実からもわかります。

また、第二次世界大戟中に、デンマーク、ドイツ、フランスなどでは痛風患者が激減した、という記録もあります。そして戟後の復興にともない、しだいに増加してきている。もっとさかのぼれば、ギリシャ、ローマ時代の昔から、痛風は代表的な難病とされてきましたが、美食に明け暮れる上流貴族たちばかりがやられるところから、「帝王病」と呼ばれていたほどです。

日ごろ、動蛋食品、白米、白砂糖中心の美食をしている人は、すべて痛風にかかる素地ができていると思ってまず間違いないでしょう。

関節痛をおこす病気には、関節リウマチ、結核性関節炎、腫瘍や内出血による関節炎などいろいろなものがあります。痛風であるかどうかは、血液および尿中の尿酸値や痛風結節の有無を目やすにして見分けます。この他、レントゲン検査などをおこなうこともあるのですが、疼痛その他の症状に特異性があるので、わりあい容易に見分けられます。

ある日突然、足の親指のつけ根が痛みだす、といった症状ではじまる場合が約7七割。あとは足首、膝、肘、手指、肩などの関節が痛む。そして2~3時間もすると赤く腫れ上がって、痛みはいっそう激しくなります。この関節の腫れと痛みが痛風の特徴です。

その程度はまちまちで、発熱して寒けをおぼえ、患部に触れるのはもちろんのこと、人がバタンと閉めたドアの振動も響くというほど、ひどい場合もあるほどです。そうかと思うと、心なしかズキズキする程度でさほど気にもならない、という場合もあります。いずれにしても、適切な治療をしなければ再発をくりかえし、しだいに慢性化していきます。

尿酸の代謝異常が痛風の原因

一般に、痛風の本態は尿酸の代謝異常です。尿酸がどんどん生産され、尿中にも排泄されるのだが、それでは間に合わないのです。そこで尿酸は血液中にダブついてくるのです。その血液は全身の組織器官をめぐっていき、関節といわず、皮下といわず、その尿酸を沈着させてしまいます。これがしこりになったものを痛風結節といいます。関節の周囲や、耳、手足、肘、膝などの皮下にできることが多く、大きさはケシ粒大の小さなものから、鶏卵大ほどに大きくなるものまであります。

だが、尿酸沈着が最もおきやすいのは関節です。関節には、摩擦を少なくして運動をしやすくするための滑液があるのですが、この滑液中に尿酸ははいりこみます。
滑液中の尿酸濃度は血液中のそれとほぼ同程度。体の抵抗性を弱めるような何らかのきっかけがあると、結晶として出してくるのです。

関節によけいな物質がはいりこんでいては活動の妨げになるので、生体はこれを追いだしにかかります。その懸命の防衛作業が、炎症という現象をひきおこし、痛みがおこるのです。

炎症がおこると、透過性が高まった血管から各種の化学成分や酵素が放出され、結果として乳酸が生成されます。そのため、滑液は酸性に傾いて、尿酸の結晶の生成はますます助長されます。そして、ついには骨組織が障害され、関節構造の変形や破壊がおこり、著しい機能障害が起きます。関節以外の部位にできた結節はふつう、炎症反応や痛みはおこしません。

関節は常に運動するところであり、神経の圧迫をおこしやすいということもあって、痛風特有の関節痛がおこるのです。体内でできた尿酸の三分の二は腎臓を通って尿として排出されるため、腎臓の負担が大きくなる。

痛風の食事療法について

痛風の原因となっている尿酸の代謝を改善することが、予防や治療になります。薬剤を用いての治療もされますが、痛風の予防や悪化、再発を防ぐには、食事療法が必要です。

プリン体を制限する

プリン体は、食物全般に含まれる成分で、尿酸が合成される時に材料になります。ですから、まずはこのプリン体の摂取量を減らします。代謝の活発な組織に多く含まれているので、肉や魚介類の内臓類は避けましょう。

タンパク質を摂り過ぎない

卵、乳製品を除いたタンパク質食品には、一般にプリン体が多く含まれています。普段、主食を食べずにおかずばかり食べている人は、タンパク質の摂取が多くなりがちなので気をつけましょう。

アルコール類を禁止する

アルコールは高エネルギーであり、飲み過ぎると酵素による調節が低下して、尿酸の排泄が悪くなります。アルコールの中でも、ビールや発泡酒は特にプリン体が多く含まれているので気をつけましょう。ただし、近頃は低プリン体で、プリン体ゼロなどとうたわれる商品も増えています。

水分を摂って尿酸を排泄する

水分の摂取量を増やし、尿量を増やして尿酸の排泄を助けるために、普段から水分をよく摂るようにしましょう。ただし、砂糖入りの飲料はダメです。糖分が増えると肥満を助長し、尿酸ができやすくなるためです。
活泉水がおすすめです。少し多めに飲む習慣が尿酸の排泄のきっかけになります。

腎臓結石や腎炎になりやすく、尿に蛋白が出たり、血尿が出るというように、腎臓障害がおきやすくなるのは、尿酸値が高すぎて排泄されなかった尿酸が腎臓を痛めつけるからです。また血液中の尿酸値が異常に高いと、尿酸は血管内の内壁にも沈着するので、動脈硬化をはじめ高血圧、狭心症、心筋梗塞などの障害もおきやすくなります。

ダイエットで体内の老廃物を追いだす

尿酸の代謝が異常になっている、ということは、タンパク質の代謝が異常になっているということです。もちろん、われわれの体を構成している成分はすべてが有機的に結びついているから、ひとつの成分の働きだけがおかしくなることはなありません。だから、物質代謝全体のバランスをとっていかねばならないが、そのために最も混乱をおこしているタンパク代謝を正す、というわけです。

現代医学でも、痛風は、糖尿病や肥満症、ポルフィリン症などと同様に代謝疾患として扱っています。しかし、その原因を特殊物質である尿酸の単純代謝異常であるとみなしているので、治療法は妥当性を欠いてしまっています。尿酸のみに目をクギづけにしてしまい、全身の代謝機能の狂いに日を向けようとしないのです。

だから、体内の尿酸を尿として出す薬、体内で尿酸の生成を抑える薬を用い、さらに痺痛は抗生物質でとる、といった療法。そして、これらの薬は一生飲み続けなければならないといっているのです。

現代栄養学はもっと無責任である。尿酸はプリン体からつくられるからプリン含有量の多い食品を制限しました。だが最近は、プリン体を制限しても血液中の尿酸値はほとんど減少しないことがわかると、この制限を解除しました。

肉類、キノコ類、豆類など比較的プリン体を多く含む食品も、食べたいと思う量の8割にとどめ、すべての食物は一口残して過食、肥満を防止する程度でよい。また、体力低下につながるからタンパク質は必要量までとらなければいけない… … というように変わってきているのです。

いずれにしてもタンパク質代謝を正常化できる方法ではないので、痛風の根治は望めない。タンパク質の代謝を乱す最大の原因は、肉食の過剰摂取です。痛風患者のほとんどは肥満者ですが、肥満の原因の筆頭に挙げられるのは肉食過剰。

まず、肉食を禁ずることが肝要。そして体内に停滞している尿酸を分解、排泄するために健康食品を活用します。われわれの体内でおこなわれている代謝では、どの過程においても酵素が作用し、重要な働きをしているのです。

調理のコツ

プリン体が多く含まれる肉や魚介類は摂り過ぎないようにして、内臓類は避けます。動物性脂肪は控え、植物性の油を使います。砂糖の入った飲料や菓子などは控え、エネルギーの摂り過ぎに注意します。アルコールは基本的に禁止です。血圧が高くなくても、薄味にしておきます。

関連サイト(外部リンク)

サイト名:成人病のわかれ道、体脂肪率30%のライン | かくれ肥満のための知識と肥満の減らし方
https://metaboliz.net/hidden/archives/37

「生活習慣病」と呼び方が変わりつつありますが、体脂肪率30%以上になることで増える成人病には、糖尿病、高血圧、高脂血症、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、脂肪肝、胆石症、痛風、骨粗鬆症、関節障害、大腸ガン、子宮体ガン、乳ガンなどがあり、放置すると、寝たきりになったり、最終的には死に至るといった深刻な結果を招く可能性が大きく、たかがかくれ肥満とあなどると、取り返しのつかないことになります。

タンパク質代謝に混乱がおこっているということは、それだけ酵素が不足しているわけだから、酵素を十分に補給します。また酵素活性を強化するためには、胚芽・葉緑素にょってビタミンやミネラル類を補うことが必要です。食事は玄米・菜食に切り替え、全身の物質代謝を正常化していくことが大切です。

痛風の治療のポイント

  1. 肉食は厳禁。痛風という病気の本体は、タンパク代謝の障害である。ステーキからモツまで動蛋食品はいっさいやめなければならない。スタミナ低下など決しておきない。
  2. 美食をやめる。肉、牛乳、卵、白米、白パン、白砂糖などの常食が、痛風の素地をつくる。
  3. 化学薬剤の使用はやめる。一般には尿酸の排泄を促す薬剤、尿酸の生成を抑える薬剤、痛みを止める抗生物質などが用いられているが、胃腸を荒らして血液性状を悪化させるので、結果的には逆効果となる。
  4. 体重を落とす。体脂肪をへらすことによって、大急ぎで体内の老廃物を排泄することが大切。
  5. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
薬効食品と自然療法
ヨモギモチ
ヨモギは痛風の根治に卓効をあらわす。もち玄米を使うこと。玄米粉を用いたヨモギだんごもよい。
ヨモギ茶
お茶代わりに飲む
ホウレンソウ
ふつうに調理し、多めにとる。尿酸の分解・排泄を促す。
ジャガイモ
肉毒解消作用が著しい。これまでとくに肉食を多くしていた人は、常食するとよい
痛風関連リンク

貧血

病気の原因と症状

血液中の赤血球やヘモグロビン濃度が低下して、酸素を全身へ運ぶ力が低下している状態を貧血といいます。ヘモグロビンというのは、赤血球の主な成分であり、ヘムという鉄を含んだ色素とタンパク質の一種が結合してできています。

貧血は原因によっていくつかの種類に分けられます。赤血球の産生の障害や破壊の亢進、また出血などの原因が考えられ、いちばん多いのは鉄欠乏性貧血といわれる貧血で、そのほか、失血性貧血、溶血性貧血、ビタミンB12欠乏性貧血・葉酸欠乏性貧血、再生不良性貧血などがあります。

貧血になると酸素が欠乏し、ヘモグロビンが減少して皮膚や爪が白っぽくなります。酸素をなんとかして運ぼうとするので、動悸や息切れも起こったりします。

減食で造血機能が高まる

貧血とは造血機能が阻害されて、血液中の赤血球が少なくなる病気です。それ自体は軽視されがちですが、多くの婦人科疾患の根底に横たわる疾病です。

現代医学・栄養学では、増血剤と鉄剤を処方され、レバーやホウレンソウをたくさん食べるように指導されるのが一般的です。
しかし、昔の栄養失調型貧血ならいざ知らず、現代の栄養(タンパク質)過剰型貧血ではほとんど効果がありません。また、公害物質が蓄積したレバーや化学農法で育った鉄分がほとんど含まれていないホウレンソウでは、貧血治しに役立つどころか、いっそう血液を汚す結果になります。

玄米菜食で思いきった減食をして、増血機能を活発にすることが決め手となるでしょう。赤血球はただ単に肺からとりいれた酸素を全身組織に届け、代わりに炭酸ガスを体外に排出するという働きだけでなく、体細胞に発展していくという非常に重要な役割を担っています。貧血状態では組織呼吸も十分でなくなり、老廃物がとどこおり、全身の生理機能が低調となります。

とくに脳や腎臓などは高いレベルで血液量が確保されなければいけない重要な臓器であり、貧血が進めば重大な障害のリスクになるかもしれません。貧血の症状としては、全身的な倦怠感、食後の胃腸の不快感、頭痛や肩こり、動悸、夏パテや冷え性などが一般的です。女性では、生理不順や生理痛、イライラ、不妊症や流産・早産など、婦人病の温床といわれる所以です。

甘いものはカルシウム・ビタミンBを奪う

現代の貧血の特徴をひと言でいうと、タンパク質がダブついているのに赤血球がつくられないミネラル欠乏型の貧血です。
ちまたその大きな原因として第一に挙げられるのが、胚芽の欠乏です。巷にはありとあらはんらんゆる食品が氾濫しているのですが、それらのほとんどが肉類と精白食品の組み合わせ。白米・自パン・ウドン・ラーメンなどの精白食品はみなミネラル欠乏食品であり、いくらタンパク質だけあっても、健全な血球はつくられません。
このような状態に胚芽を十分に与えると、貧血症状はみるみるうちに好転していきます。

実際に血液を採って検査してみると、顕著な赤血球増加が認められます。貧血傾向にある若い女性を対象によると、胚芽投与4日間約80g)で、赤血球数が平均100万の増加。血漿タンパクは逆に減少が見られました。

胚芽に含まれる種々のミネラル(鉄分も含む)が総体として造血に関与している証明です。なお、ミネラル補給だけでなく、ミネラル泥棒である白砂糖および甘いものも極力避ける。カルシウムなどを奪うばかりでなく、穀物食で重要なビタミンB群を消費してしまうからです。

もうひとつ、造血に必要な素材として重要なのは、青野菜に含まれる葉緑素です。葉緑素は血色素の原料となります。葉緑素のポルフィリン構造は血色素とほとんど同じような構造をしており、これが腸壁から吸収され、いくつかの段階を経て中心金属がMg(マグネシウム) からFe(鉄)に置換される、と大筋で考えてよいでしょう。

腸の壁1一枚を隔てて、緑の世界が赤の世界に変わってていくのです。血色素の中心金属である鉄は、全身の組織のうちでも腸絨毛組織にフェリチン鉄として重点的に存在しています。

血液は腸でつくられるという腸造血説の有力な傍証です。また、葉緑素はすぐれた浄血作用をもち、肉食過剰により汚れた血液性状をすみやかに正常化します。ただし、貧血で陰性体質の人には生野菜は禁物です。自然栽培の野菜
をおひたし、あるいは野菜妙めなどに調理して食べるとよいでしょう。

胚芽と葉緑素は造血に不可欠の材料ですが、視点を変えて造血機能低下の原因を考えてみるとより理解できます。前述のように、血液は食物を材料として腸壁(腸絨毛組織)でつくられます。とすれば、貧血改善には整腸が前提となります。
第1に、腸内腐敗をひきおこし、腸内環境(腸内細菌叢の状態)を悪化させる動物性蛋白質を避けることです。

第2に、腸機能をマヒさせる過食を慎み、少食にすることです。動物実験で、減食させたネズミは免疫機能が高く、内分泌も活発になり長命であることが確認されています。その血液を調べたところ、減食したマウスの血液中は若くて活きのよい赤血球が多くなりますが、美食のマウスでは逆に老化して突起の多い赤血球が多くみられます。減食は造血を促すという、世間の常識を覆す結果が出ているのです。

腸機能が慢性的にマヒしている場合、断食により宿便を排泄すると非常に効果の上がる場合がありますが、十分に経験を積んだ指導者のもとでおこなうことが絶対条件です。

貧血の食事療法について

貧血にはいくつかの種類がありますが、どの貧血についても、赤血球の産生に良い条件をつくることがポイントとなります。そのために食事療法が必要ですが、鉄欠乏性貧血やビタミンB12・葉酸欠乏性貧血には特に効果的です。

吸収の良いヘム鉄を摂取する

まずは、ヘモグロビンの重要な成分である鉄を増やすことです。
食品に含まれている鉄には、その状態によって2種類あります。そのうち、肉や魚などの動物性食品に含まれるものを「ヘム鉄」といいます。一方、穀類や緑黄色野菜に多く含まれるものを「非ヘム鉄」といいます。ヘム鉄は、非ヘム鉄よりも5倍ほど吸収率が高いので、効率良く鉄分を摂るには、腸管からの吸収率の良いヘム鉄のほうが良いです。

良質なタンパク質を摂取する

タンパク質が不足すると骨髄での血液をつくる機能が低下する危険がありますし、ヘモグロビンは鉄と同時にタンパク質からできているので、タンパク質をしっかり摂る必要があります。肉や魚貝類のタンパク質なら、吸収の良くない非ヘム鉄の吸収を助けるはたらきがあります。

胃酸の分泌を刺激する

胃の粘膜が刺激されて胃酸の分泌が亢進すると、鉄の吸収率がアップします。ですから、この作用がある酢や柑橘類などを多く摂りましょう。

タンニンを摂り過ぎないようにする

コーヒーや紅茶、緑茶などには、タンニンが多く含まれています。タンニンは、鉄と結合すると水に溶けず吸収が悪くなります。食後にはこれらの飲みものが欲しくなりますが、飲み過ぎないように気をつけましょう。

調理のコツ

動物性タンパク質食品なら、肉や魚の内臓類、貝類などを使います。納豆や高野豆腐などの大豆製品、緑黄色野菜、海藻類にも鉄分が含まれているので、メニューにとりいれると良いでしょう。また、ビタミンCが不足しないよう、果物も摂取しましょう。

鉄のサプリメントで貧血を改善するなら→ 鉄分の摂取で全身を元気にする

貧血の治療のポイント

  1. 美食や飽食をやめる。動物性食品、精白食品、砂糖は厳禁。
  2. 鉄剤は胃を悪くし、腸機能にも悪影響を与える。貧血改善にはほとんど効果がないので用いる必要はない。
  3. 自然医食に切り替える。胚芽・葉緑素の宝庫であるばかりでなく、海藻・小魚介類はミネラル源として適当である。とくに小魚介類に含まれる造血ビタミンB12やヘモグロビン合成に関係する微量元素の銅が貧血改善に寄与する。
薬効食品と自然療法
青野菜
自然栽培のホウレンソウ、コマツナ、パセリ、セロリなどには鉄分と葉緑素が豊富に含まれている。また、ビタミンCは赤血球の生成に関係する葉酸を活性化する。
味噌汁
優秀な伝統的整腸食品である。アサリやシジミなどの具を入れるとよい。ただし、みそは自然醸造で十分発酵したものでないと効果はない。とくに市販のパック入りのものは、発酵をストップさせる合成保存料が添加されているので、整腸どころか腸内環境を撹乱させる原因となる。
朝鮮人参
煎服またはニンジンエキスを利用する
薬草茶
クコ、ヨモギ、ハブソウ、カワラヨモギなどを煎じて、お茶代わりに飲む。
漢方薬で貧血を改善したい

貧血 | 完全ガイド – 漢方薬

甲状腺の病気

病気の原因と症状

甲状腺(こうじょうせん)とは、頸部の前側ののどぼとけのすぐ下にある内分泌腺です。羽をひろげた蝶のようなかたちをしていて、正常だと甲状腺は柔らかいので手で触ってもわかりませんが、異常があって腫れると、外から首を見ただけで腫れているのがわかるようになります。

甲状腺のはたらきは、体の新陳代謝を調節するための甲状腺ホルモンをつくり、分泌することです。甲状腺ホルモンには、新陳代謝を促進して私たちが活動するために必要なエネルギーをつくったり、脳や内臓を活性化したりと、大切なはたらきがあります。ですが、この甲状腺ホルモンの量は、多すぎても良くないし、逆に少なすぎても良くありません。そこで、甲状腺ホルモンを調節するためには脳から指令が出され、一定量を保つために甲状腺刺激ホルモン(TSH)が放出されるのです。

甲状腺の病気には、次のようなものがあります。

  • 甲状腺機能亢進症
  • 甲状腺ホルモンが多い状態

  • 甲状腺機能低下症
  • 甲状腺ホルモンが少ない状態

  • 甲状腺ガン
  • 甲状腺に良性または悪性の腫瘍ができた状態

甲状腺機能亢進症は、別名「バセドウ病」ともいわれます。一方の甲状腺機能低下症は、別名「橋本病」ともいわれます。また、甲状腺ガンの種類には、乳頭ガン、濾胞(ろほう)ガン、髄様(ずいよう)ガン、未分化ガン、悪性リンパ腫などがあります。

甲状腺ホルモンの分泌のバランスが崩れると、さまざまな症状があらわれてきます。甲状腺ホルモンの量が多くなると、新陳代謝が活発になりすぎてたくさん汗をかいたり、食欲旺盛でも体重が減少します。また、疲れやすく、一日中動悸が続いたりもします。逆に甲状腺ホルモンの量が少なくなると、新陳代謝が悪くなり、寒気がしたり、皮膚が乾燥したり、食欲がなくでも体重が増えてきます。また、体がだるく無気力になって、いつも眠気を感じるようになります。

甲状腺の病気(甲状腺機能亢進症)の食事療法について

甲状腺機能亢進症では、代謝が亢進しているために消費するエネルギーが大きく、体内に蓄えられている脂肪やタンパク質の分解が進みます。ですから、必要なビタミンやミネラルの量も普段より多めになります。食事は代謝の変化に対応できるようにします。

消費量の増加に合わせエネルギーを補給する

代謝が亢進するので基礎代謝が進み、消費されるエネルギーも大きくなるので、その分多めに食べなければなりません。発症当初は異常に食欲があって、たくさん食べても体重が増えない状態です。快方に向かってくると、食欲も体重も次第に戻ってきます。

栄養をバランス良くじゅうぶん補給する

亢進しているエネルギーの代謝に見合うだけのビタミン、ミネラルを摂るようにします。タンパク質の分解も亢進しているので、さまざまな食品をまんべんなく摂るようにし、特に、乳製品と緑黄色野菜を積極的に摂ります。

ヨウ素(ヨード)を控える

甲状腺から分泌されるホルモンの主原料になっているのはヨウ素(ヨード)です。ヨウ素が多く含まれている海藻類の摂取を控え、ホルモンの分泌を抑えます。

調理のコツ

食事の量を増やしますが、バランス良く組み合わせたメニューにします。

わかめやひじき、昆布、海苔などの海藻類は、ヨウ素(ヨード)が多く含まれているので、できるだけ避けましょう。ほうれん草、小松菜、にんじんなどの緑黄色野菜は、お浸しや炒めものにして、不足しないように摂取しましょう。