関節リウマチ

病気の原因と症状

関節リウマチとは、体のいろいろな場所の関節に炎症が起こって、関節が腫れて痛みがでる病気です。年月を経て進行すると関節が変形したり、悪化して関節同士が癒着し、動かすことができなくなる機能障害が起こったります。

関節リウマチはさまざまな年齢の人に起こりますが、30歳代から50歳代くらいで発病する人が多く認められているといいます。男性と比べ、女性のほうが3倍くらい多い病気です。

膠原病(こうげんびょう)という自己免疫疾患のうちのひとつで、アレルギー疾患の一種とされています。本来ならば自己防衛のため体外から侵入する異物を攻撃するはずが、何らかの原因により、自分の臓器や細胞を攻撃し破壊してしまうのです。

病気の原因は詳しくはわかっていないようですが、患者の免疫に異常があることがよく知られています。このため、遺伝子の何らかの異常か、感染したウイルスや細菌などの影響か、あるいはこの両方によって起こるのではないかと考えられています。また、過労やストレスなどをきっかけに発症することもあるようです。

病気の初期症状では、『朝のこわばり』といって、朝目覚めた時に、手の指がこわばっていたり、腫れぼったく感じたり、しびれを感じたりするという特徴があります。進行すると、手足の指の関節や、手首、足首、ひじ、ひざ、股関節などが関節炎を起こし、熱っぽくなって腫れます。また、関節が破壊され変形します。

関節痛は、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら慢性の経過をたどります。リウマチは活発に活動する時期とおとなしくしている時期とがあって、活発な活動期には、関節だけでなく体のいろいろなところに症状が出やすくなります。

関節リウマチの食事療法について

この食事療法は、誘因となったストレスを除去し、全身の栄養状態を良くするためにおこないます。炎症を抑制する作用のある多価不飽和脂肪酸の効果に期待ができます。

さまざまな栄養をバランス良く摂る

肥満がある場合は、体重が負担となって関節痛が悪化するので、食事量を減らします。このとき、各栄養素を過不足なく摂取することが基本です。結合組織の主成分はタンパク質ですから、良質なタンパク質をしっかり摂りましょう。また、結合組織での代謝を円滑にするためには、各ビタミン・ミネラルをじゅうぶん摂りましょう。

カルシウムと鉄をじゅうぶん摂る

関節リウマチの治療にはステロイド剤が使われますが、副作用で骨粗しょう症のような症状が出るので、牛乳や乳製品を多めに食べてカルシウムを摂取します。

多価不飽和脂肪酸を摂る

多価不飽和脂肪酸を積極的に摂取することによって、炎症が抑制されることがわかっています。多価不飽和脂肪酸には、植物油ではリノール酸、リノレン酸が、魚の油ではエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などが多く含まれているので、こういった食品をじゅうぶん摂りましょう。新鮮な油は特に良いです。

調理のコツ

手指の関節に機能障害があるときには、食材をやわらかく煮たり、細かく刻むなどして食べやすくしましょう。肉類は脂肪が少ない部位を選び、乳製品なら低脂肪ヨーグルトなど動物性脂肪が少ないものを選びます。油は植物性が良いです。魚を食べるなら、EPA・DHAが豊富に含まれるイワシ、サンマ、サバなどの青身魚をメニューにとりいれましょう。

骨粗しょう症

病気の原因と症状

わが国は急速な高齢社会を迎えて、やれ介護の問題がどうだこうだと慌てふためいている現状ですが、その過程で、お年寄りの骨粗しょう症がにわかにクローズアップされてきました。
骨粗しょう症とは、骨が軽石のようになり、たくさんの小さな孔が空いたようになってしまう病気です。骨に鬆(す)が入ったように中がスカスカになり、もろくなって、小さな衝撃でも骨折しやすくなります。
屋台骨がおかしくなっているのだから、寝たきり、という人が多くなるのも、うなずけます。
ガンや心臓病、脳卒中のように、直接、生命の危険となる病気ではないのですが、骨粗しょう症による骨折から寝たきりになってしまう人もいるのです。

骨は新陳代謝により、私たちの体の中では、繰り返し古い骨が壊され(骨吸収)、新しい骨がつくられています(骨形成)。しかし、この新陳代謝のバランスがくずれ、骨吸収が進んで骨形成が追いつかなくなると、骨がスカスカの状態になってしまうのです。

骨粗しょう症については、早くから医師や専門家に指摘されてきましたが、いまだに誤解されたままです。なぜなら、いまの栄養学では乳児からお年寄りまで、「カルシウムの補給に牛乳を」と叫ばれているからである。

骨粗しょう症は男性にもみられますが、閉経による女性ホルモンの分泌の低下が骨密度を低下させるため、特に女性に多くなります。このような生理的な体の変化のほか、遺伝的要因や栄養不良、運動不足などの生活習慣も、骨粗しょう症の発症に大きく関係していることがわかっています。

女性の骨密度は18歳くらいでピークに達し、40歳代くらいまではほとんど一定ですが、その後は急速に低下していきます。骨をつくるのに必要なカルシウムは、腸から吸収されて骨に取り込まれますが、年をとると腸管からのカルシウムの吸収が悪くなってしまうのも骨密度が低下してしまう原因のひとつだといわれています。

このように、多くの人は年齢を重ねるとともに、骨密度が減ってしまいます。しかし、バランスのとれた食事や適度な運動を心がけることにより、骨密度の低下を防いだり、低下の速度を遅らせたりすることができるのです。

こちらのページには片足で1分間立つフラミンゴ運動が骨粗鬆症改善に役立つと紹介されています。ウォーキングやスクワット運動より手軽に出来てよさそうです。

日本人のカルシウム吸収率は、欧米人の半分

ところで、「カルシウムを豊富に含む完全栄養食品」の牛乳を飲んだら、日本人の9割は飲用後、腹痛や下痢を本当はおこすはずです。それは日本人の体には乳糖を分解する酵素、ラクターゼが存在しないからで、乳児の母乳吸収に必要なことから存在したラクターゼも、離乳とともに生理的に消失するからです。

そうした日本人が、もし牛乳を飲んで何でもなかった、となれば、それは本物の牛乳ではない証拠であり、事実、市中に出まわっている牛乳のほとんどは高温殺菌処理された加工調整牛乳なので、腹痛や下山刑をおこす人はあまりいないのが現状です。そのため、相変まんえんわらず、せっせせっせと飲まれているわけだが、その結果が、骨租しょう症の蔓延という事実を知る人はまだまだ少ないのが現状です。

「カルシウム・パラドックス」を未然に防ぐための注意点

なお、骨のカルシウムはリンと大変深い関係をもっているので、リンにも関心を向けなければなりません。新生児に10日もたたないうちに牛乳を与えると、低カルシウム血症から、「テタニー」と呼ばれる筋肉ケイレンをひきおこしてしまいます。
その理由は、牛乳にはリンが母乳の約6倍( 100 gあたり90mg)も含まれており、それがカルシウムの吸収を阻害するためです。

そもそも、血液中ではカルシウムイオンと、リン酸イオンを掛け合わせた値(溶解積)がコンスタント係数として一定しています。したがって、リンが多くなって血中のリンイオン濃度が高くなると、それだけ血中のカルシウムイオン濃度が低下し、すると今度は副甲状腺から上皮小体ホルモン(パラソルモン)が分泌されて、骨からカルシウムを動員して血中のイオン濃度を一定に保とうと、カルシウムイオン濃度を高めようとするのです。

この時、赤ちゃんの骨はまだ細くカルシウムをほとんど蓄えていない軟骨なので、リンが多くはいってきた分、モロにその影響を受けて、「低カルシウム血症」をひきおこしてしまうのです。

一方、大人の場合は、幼児のように容易に「低カルシウム血症」はおこさないものの、すでにできあがっている骨からカルシウムやリンが出ていってしまいます。つまり、骨のカルシウムの蓄えがなくなって骨がスカスカになる、あの骨租しょう症をつくりだすのである(体重50 kgの成人には約1 kgのカルシウムが存在し、うち99%が骨の成分、残り1%が血中に存在)。

骨の形成には、運動も不可欠

なお、骨の問題で忘れてならないことは、運動です。宇宙飛行士の体験からも明らかなように、無重力空間では体を支える必要性がないため、骨量の減少(尿排泄)が著しく、小さなカプセルで飛んでいた場合には、地上に帰還した時にすぐに立てないことが多かったのです。ところが、いまではスペースシャトルのような大きい飛行船になっているので、ペダルを踏んで体を鍛える空間も確保され、長期滞在でもかつてのような光景はまったくみられなくなっています。

しかし、重力圏に包まれたこの地球上では、体を十分に支えるしっかりした骨がなければいけません。

骨は一見して硬そうに見えるため、あまり変化していないように感じられるのですが、細胞には骨芽細胞といって、皮膚が日々更新されているように、骨も日々新陳代謝をくりかえしているのです。2~3年で全部入れ替わるともいわれています。

日光にもしっかり当たることが大切

しかも、この骨形成には太陽の光も不可欠で、晴天の日には必ず外出することが重要です。

人の皮下脂肪にはビタミンD の前駆物質エルゴステリンが豊膚に蓄積されています。このエルゴステリンは、日光の紫外線によって構造式の一部に変化をおこし、ビタミンD となります。このビタミンD ができてはじめて、カルシウムの腸管からの吸収が高められるのです。
現在、日本人に必要とされるカルシウム所要量は、成人の場合1日あたり600 mg、妊婦は1000~2000 mgとされるが、最近の見解ではより多いほうが望ましいとされてきています。

骨粗しょう症の食事療法について

骨粗しょう症を予防するには、若い頃からカルシウムをじゅうぶんに摂って、運動を適度におこない、丈夫な骨をつくっておくことです。骨粗しょう症になっても、バランスの取れた食事で、骨密度の低下を遅らせます。

カルシウムをしっかり摂る

丈夫な骨をつくるのに必要なカルシウムは、牛乳や乳製品、小魚、海藻、緑黄色野菜などに多く含まれています。これらの食品の中でも、特に吸収が良いといわれているのが牛乳や乳製品に含まれているカルシウムです。

牛乳が体質に合わずお腹を下してしまうという人は、チーズ、ヨーグルトといった乳製品から摂取するとよいでしょう。

ビタミンDが豊富な食品を摂る

骨粗しょう症には、カルシウムと一緒にビタミンDを摂取することも大切です。ビタミンDには、カルシウムが腸から吸収されるのを助け、血液中のカルシウムが骨へ沈着する割合を高める働きがあります。

調理のコツ

カルシウムをじゅうぶんに摂れるメニューを考えます。小魚や大豆製品、小松菜、春菊、ニラなどの緑黄色野菜、それから、ひじきやわかめなどの海藻類にもカルシウムが豊富に含まれていますから、こういった食品を普段から摂りましょう。牛乳や乳製品をおやつに利用するのも良いです。

骨粗しょう症の治療のポイント

  1. まず、原因食を断つこと。牛乳、卵、肉および、それらの加工品のいっさいを避ける。ケーキや和菓子などの白砂糖食品も禁止する。ハマチ、ウナギなどの養殖魚も避ける。
  2. 玄米を長時間弱火で煮こんだ玄米スープは、母乳不足の代用乳として役立つばかりか、重湯にすれば乳児の離乳食にも、またお年寄りの病後回復食にも最適。次善の策としては豆乳がよい。
  3. 末精白雑穀ご飯を主食にする。雑穀にはミネラルが多いので、玄米を主体に、ソバ、アワ、キビ、黒豆、アズキ、トウモロコシなどを用いる。胚芽米や胚芽入り白パンなどは、玄米ほど効果がないので頼らないほうがよい。
  4. 根菜料理をしっかりとる。レンコンの妙め煮、ニンジンの精進揚げなど。また、ニンジン、ゴボウ、ヒジキ、ネギ、ニンニクなどで妙めたおからは、良質タンパクとミネラル補給の面から骨租しょう症予防の最高のおかず。
  5. 毎食、みそ汁を欠かさずにとる。とくにカルシウムの多いワカメは必需品。
  6. 薬草茶をお茶代わりに常用する。オオバコ、クコ、ハトムギなどをベースにするとよい。
薬効食品と自然療法
ダイコン葉
ダイコンの葉にはビタミンB1や鉄が多く含まれているので、葉つきのものを買う。細かく刻んで塩もみして1~2日冷蔵庫に保存すると、とてもよい漬け物になる。なお、ダイコンとシラス干しの組み合わせも、清涼感が味わえるだけでなく、カルシウム補給にも最適。
わかめ
カルシウムが多く、ヨードも豊富なので、内分泌機能を正常化する。
しいたけ
造血に不可欠なビタミンB12の他、造骨に欠かせないビタミンB2も豊富。

肥満

病気の原因と症状

肥満というのは、単に体重が多いということだけではありません。食事から体内に摂取されたエネルギーと、体を動かすことなどで消費されるエネルギーのバランスが問題となります。このバランスがくずれて、体内にエネルギーが余ると体脂肪に変わります。そして、その一部は脂肪組織へ蓄積されていくのです。このようにして、体脂肪量が異常に多くなった状態を肥満といいます。

例えば、体内に水分がたまってむくみがあったりと病的な状態で太って見えるような場合は、肥満ではありません。

標準体重や肥満度などという言葉をよく聞くと思いますが、肥満を正確に判定することはなかなか難しいものです。それは、人間の体脂肪を直接的に測定することができず、脂肪の量がわからなければそれが多いのか少ないのかが判断できないからです。

肥満を判定する方法として、日本肥満学会では、BMIが用いられていて、体重(kg)÷身長(m)÷身長の計算で、22が適正体重だとされています。

肥満の人は体脂肪量が増加している状態で、体が重い、歩きにくい、座りにくい、息切れがするというように、体を動かすのに不便なことが多いものです。

太っているくらいいいじゃない、と深く考えない人もいるかもしれませんが、肥満は本当は恐ろしい病気です。高血圧や糖尿病をはじめ、動脈硬化、高脂血症、脂肪肝、女性なら月経異常、子宮ガンや乳ガンなどの誘因となるのです。こういった病気にかかると、それに伴いさまざまな症状があらわれることになります。

心も休も健康ならば、肥満になるはずがない

肥満体であって健康満点などということはあり得ることなのでしょうか。もちろん、原則としてはあり得ないことです。肥満にともなって必ずおこる障害は、第一に非行動的になることです。体が重くなるから、どうしてもキビキビした身のこなしはできなくなります。同時に疲れやすくなるから、どうしてもものぐさになります。疲れやすくなるのは、体が重いことに加えて、体内で老廃物の分解・処理がうまくおこなわれないため、組織細胞の活動が鈍くなるのです。

肥満は病気と仲がいい

また、肥満になると、まず息切れ、動悸、めまい、頭痛、肩こり、首の硬直化などがおこり、しだいに心臓病、糖尿病、腎臓病、肝臓病などに発展していきます。またその過程で、冷え性、自律神経失調、精力減退、思考力低下など多くのデメリットが生じます。

このような広範な障害をおこすのは、肥満の実態が、全身的な代謝障害であるためです。その代謝障害をひきおこしている原因物一質のひとつとして、最近注目されているのは「過酸化脂質」です。
肥満体の体内で、この過酸化脂質がどんな働きをみせるかについて研究結果が発表されているので、その要点を紹介しょう。

第一に、血栓症をおこしやすい。過酸化脂質は、血管内で血小板を壊してしまうからです。血小板が、出血時に壊れるのは正常な生理的現象で、その壊れた血小板の働きで血液は固まって止血がおこなわれます。ところが血管内で血小板が破壊されると、血栓となって血管をふさいでしまうのです。

つまり脳血栓、心筋梗塞などをおこすのです。第二に、動脈硬化をおこしやすくなります。過酸化脂質は血管の三重の膜(内膜、中腹、外股)のうち、真ん中の中膜の機能の低下を招くからです。すなわち、中膜細胞の解毒機能を破壊して、コレステロールを沈着させやすくします。

第三に、肝臓障害をおこしやすいのです。過酸化脂質は、脂肪の代謝センターである肝臓の機能を低下させる。脂肪の代謝がスムーズにおこなわれなくなって組織への脂肪沈着が促されるから、肥満はさらに助長されます。

このように、過酸化脂質の作用ひとつとっても、肥満はやはり「慢性病の仕掛人」であることがわかります。われわれが食物としてとった脂肪は、吸収されて肝臓にもちこまれ、そこで分解・合成の表の作用を受け、脂肪酸となって全身の組織におくられる。その脂肪酸が酸化されると過酸化脂質になります。
そのメカニズムはまだはっきりしていないが、肥満体の体内では大量に生みだされます。だから、肥満防止をはかることは過酸化脂質の発生を防止することにつながるのです。

「太りすぎ」にも「やせすぎ」にも効く食事

中年期に肥満になりやすいのは、誤った食生活のしわ寄せが表面化するためです。中年期になって、特別過食になったわけでもなく、運動量もめだってへってもいないのに、ある時期からめだって肥満しはじめ、また管理職になって体を動かさなくなったうえに、得意先の接待で飲み食いする量がふえる、という条件でも加われば、いよいよ肥満しやすくなります。

いずれにしても、肥満防止の決め手は、日常の食事パターンを正すことである。絶対健康を保つための食事パターンは穀菜食。生理機能全体が正常になれば、必然的に体形も正常化します。

やせすぎも、太りすぎもおこらないわけです。すなわち、確実に肥満を防止するためには、穀菜食にしなければいけません。
末精白の完全な姿の穀物である玄米を主食にして、野菜・海藻・小魚介類を副食とするのです。

肉食を多食している欧米や、白米・肉食の現代日本人に肥満が多いのは当然の話です。
また、塩分は極力とらないほうがよい、などという説がありますが、それは完全な誤りです。生物体にとって一定量の塩分は不可欠で、われわれ人間も、一定量の塩分は何らかの形で確保しなければなりません。

大ざっばにいうと、肉食民族は塩分を肉食からとり、穀菜食民族はそれを海塩で補給します。肉類をいっさいとる必要のないわれわれ日本人は、塩(自然塩)をしっかり補給しなければなりません。
それが健康を保持する必須条件だから、肥満防止のための必須条件でもあるのです。

肥満の食事療法について

脂肪が体内に異常に蓄積された状態の肥満の治療は、その脂肪を除去することです。体脂肪はエネルギーをたくさん貯蔵するエネルギーバンクのようになっているので、体脂肪を落とすには、体内にエネルギー不足の状態をつくることが必要です。体は、エネルギーが不足すれば、それを補うために体脂肪を分解してエネルギー源にするのです。

エネルギー不足の状態にするには、次の3つがあります。

  1. エネルギーが体に入る量を減らすこと、つまり、食事の量を減らして摂取エネルギーを制限します。
  2. エネルギーが体から出る量を増やすこと、これは運動によって消費エネルギーを増やします。
  3. 1と2の両方を併用します。

最も合理的で勧められているのは、3つめの両方とも行う方法です。

食事療法だけ行うと栄養素が不足して健康を害する可能性があります。しかも、体重の減少がストップしたり、リバウンドしてしまったりということも考えられます。また、運動療法だけ行っても、なかなか減量するのが難しいこともありますから、やはり、食事も運動も併せて行うことが望ましくなります。

腹八分目にしておく

エネルギー量を、いつもの食事の8割くらい(腹八分目)に抑えます。こうすると、始めてからしばらくは空腹感が起こり辛いこともありますが、それを乗り越えられるかが勝負です。そのうちに、体が少食に慣れてきます。

低カロリーの食物繊維を摂る

食物繊維は、ほとんどエネルギーを産生しません。しかも、糖質や脂質の吸収を遅らせて、体脂肪の合成を促進するインスリンの分泌を緩やかにします。食物繊維が多い食品だとよく噛まないと飲み込めないので、自然に食べるのに時間がかかり、早食いを直すことができます。

栄養バランスを保ち、必要量を摂る

健康を維持しながら痩せるためには、栄養素はすべて必要です。脂抜きダイエットや主食抜きダイエットなどといいますが、こうして脂質や糖質、タンパク質などをカットすることは良くありません。各種ビタミン、ミネラルもしっかり摂りましょう。

食事を夜型にしない

朝食にしっかり食べたのと、夕食のまとめ食いや遅い時間の夜型の食事では、体重の変化が違ってきます。夜にまとめて食べたり、遅い時間に食べる、食べてすぐ寝るなどは太りやすいので、朝食や昼食にしっかり食べ、夕食は軽く、夜食はとらないのが理想です。

調理のコツ

低エネルギーにしますが、見た目にボリューム感が出るような調理や盛りつけを考えます。炭水化物、糖質は少なめに、肉や魚などは脂肪が少ない種類や部位を選びます。できるだけ油を使わない調理法にしましょう。

肥満の治療のポイント
  1. 過食は厳禁。どんなによい食物でも必要以上にとれば有害である。まして、非自然食を多食していれば、代謝障害もそれだけひどくなって、非常に太りやすくなる。とくに白パン、インスタントラーメンの多食はやめる。
  2. 徹底的に咀嚼して食べる。よく噛んで食べることは、無理なく少食にする秘訣。朝食抜きの1日2食、1食1膳にすること。
  3. 肉類の常食はやめる。穀菜食民族の日本人が肉、牛乳、卵を常食していると、生理機能は必ず狂う。肥満体質はそこから生まれる。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
  5. 自然の塩分を定量とる。梅干し、みそ、自然塩などの塩分は、体をひきしめる。
薬効食品と自然療法
ヨモギ、セリ、ハコベ
野草は体内の老廃物や毒素の排泄を促し、バイタリティーを増強する。利用できる季節に大いに活用する。
シュンギク、ニラ、アシタバ
野性味が強く、浄血作用が著しく、組織をひきしめる。常食する。
ネギ、ニンニク、タマネギ
体内でビタミンB1効果を高め、代謝を正常化させる。
玄米食の副職
ヒジキ、ネギ類、梅干し、ゴボウ、ダイコンおろし、ピーマンを積極的に。

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痛風

病気の原因と症状

痛風は、体の中に尿酸がたまり、それらが結晶になって、激しい関節炎を伴う病気です。放っておくと激しい関節の痛みを繰り返したり、体のあちこちに結節ができたり、腎臓が悪くなったりする重大な病気でもあります。腎炎ネフローゼ腎不全→人工透析が最悪のパターンです。

この痛風は、かつては帝王病などと比喩され、贅沢な食事ができる人だけの病気だとされていました。しかし、日本の食生活はとても豊かになり、欧米化が進んだため、痛風になる人が増えたのです。

血液の中に尿酸(にょうさん)という物質が含まれているのですが、病気の原因は尿酸が異常に増えることで、痛風が起きる前には、血液の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が長く続きます。そのまま放っておくと、尿酸は関節や腎臓に付着して、炎症発作を起こします。突然、足の親指のつけ根などの関節が赤く腫れて痛くなります。その痛みはとても激しく、耐えがたいほどの痛みだといいます。

この痛風発作は、たいていの場合、1週間から2週間で次第におさまって、しばらくすると全く症状がなくなります。ただし、1年以内に同じような発作を起こしやすいので油断は禁物です。繰り返しているうちに、発作の間隔は短くなってきます。そして、関節の痛みだけでなく、関節の周りや耳や手の甲などに尿酸の塊のしこりができたり、腎臓が悪くなったり、尿路結石ができたりする人もいます。

急性から慢性になりやすく、最終的には重症の慢性痛風になる可能性も高いので、放置しておくのは危険です。

「栄養過多」は「栄養不足」より質が悪い

痛風という病気が食生活と密接な関係があることは、もともとは穀菜食中心であった日本においてはきわめて少なく、肉食中心の欧米に多い事実からもわかります。

また、第二次世界大戟中に、デンマーク、ドイツ、フランスなどでは痛風患者が激減した、という記録もあります。そして戟後の復興にともない、しだいに増加してきている。もっとさかのぼれば、ギリシャ、ローマ時代の昔から、痛風は代表的な難病とされてきましたが、美食に明け暮れる上流貴族たちばかりがやられるところから、「帝王病」と呼ばれていたほどです。

日ごろ、動蛋食品、白米、白砂糖中心の美食をしている人は、すべて痛風にかかる素地ができていると思ってまず間違いないでしょう。

関節痛をおこす病気には、関節リウマチ、結核性関節炎、腫瘍や内出血による関節炎などいろいろなものがあります。痛風であるかどうかは、血液および尿中の尿酸値や痛風結節の有無を目やすにして見分けます。この他、レントゲン検査などをおこなうこともあるのですが、疼痛その他の症状に特異性があるので、わりあい容易に見分けられます。

ある日突然、足の親指のつけ根が痛みだす、といった症状ではじまる場合が約7七割。あとは足首、膝、肘、手指、肩などの関節が痛む。そして2~3時間もすると赤く腫れ上がって、痛みはいっそう激しくなります。この関節の腫れと痛みが痛風の特徴です。

その程度はまちまちで、発熱して寒けをおぼえ、患部に触れるのはもちろんのこと、人がバタンと閉めたドアの振動も響くというほど、ひどい場合もあるほどです。そうかと思うと、心なしかズキズキする程度でさほど気にもならない、という場合もあります。いずれにしても、適切な治療をしなければ再発をくりかえし、しだいに慢性化していきます。

尿酸の代謝異常が痛風の原因

一般に、痛風の本態は尿酸の代謝異常です。尿酸がどんどん生産され、尿中にも排泄されるのだが、それでは間に合わないのです。そこで尿酸は血液中にダブついてくるのです。その血液は全身の組織器官をめぐっていき、関節といわず、皮下といわず、その尿酸を沈着させてしまいます。これがしこりになったものを痛風結節といいます。関節の周囲や、耳、手足、肘、膝などの皮下にできることが多く、大きさはケシ粒大の小さなものから、鶏卵大ほどに大きくなるものまであります。

だが、尿酸沈着が最もおきやすいのは関節です。関節には、摩擦を少なくして運動をしやすくするための滑液があるのですが、この滑液中に尿酸ははいりこみます。
滑液中の尿酸濃度は血液中のそれとほぼ同程度。体の抵抗性を弱めるような何らかのきっかけがあると、結晶として出してくるのです。

関節によけいな物質がはいりこんでいては活動の妨げになるので、生体はこれを追いだしにかかります。その懸命の防衛作業が、炎症という現象をひきおこし、痛みがおこるのです。

炎症がおこると、透過性が高まった血管から各種の化学成分や酵素が放出され、結果として乳酸が生成されます。そのため、滑液は酸性に傾いて、尿酸の結晶の生成はますます助長されます。そして、ついには骨組織が障害され、関節構造の変形や破壊がおこり、著しい機能障害が起きます。関節以外の部位にできた結節はふつう、炎症反応や痛みはおこしません。

関節は常に運動するところであり、神経の圧迫をおこしやすいということもあって、痛風特有の関節痛がおこるのです。体内でできた尿酸の三分の二は腎臓を通って尿として排出されるため、腎臓の負担が大きくなる。

痛風の食事療法について

痛風の原因となっている尿酸の代謝を改善することが、予防や治療になります。薬剤を用いての治療もされますが、痛風の予防や悪化、再発を防ぐには、食事療法が必要です。

プリン体を制限する

プリン体は、食物全般に含まれる成分で、尿酸が合成される時に材料になります。ですから、まずはこのプリン体の摂取量を減らします。代謝の活発な組織に多く含まれているので、肉や魚介類の内臓類は避けましょう。

タンパク質を摂り過ぎない

卵、乳製品を除いたタンパク質食品には、一般にプリン体が多く含まれています。普段、主食を食べずにおかずばかり食べている人は、タンパク質の摂取が多くなりがちなので気をつけましょう。

アルコール類を禁止する

アルコールは高エネルギーであり、飲み過ぎると酵素による調節が低下して、尿酸の排泄が悪くなります。アルコールの中でも、ビールや発泡酒は特にプリン体が多く含まれているので気をつけましょう。ただし、近頃は低プリン体で、プリン体ゼロなどとうたわれる商品も増えています。

水分を摂って尿酸を排泄する

水分の摂取量を増やし、尿量を増やして尿酸の排泄を助けるために、普段から水分をよく摂るようにしましょう。ただし、砂糖入りの飲料はダメです。糖分が増えると肥満を助長し、尿酸ができやすくなるためです。
活泉水がおすすめです。少し多めに飲む習慣が尿酸の排泄のきっかけになります。

腎臓結石や腎炎になりやすく、尿に蛋白が出たり、血尿が出るというように、腎臓障害がおきやすくなるのは、尿酸値が高すぎて排泄されなかった尿酸が腎臓を痛めつけるからです。また血液中の尿酸値が異常に高いと、尿酸は血管内の内壁にも沈着するので、動脈硬化をはじめ高血圧、狭心症、心筋梗塞などの障害もおきやすくなります。

ダイエットで体内の老廃物を追いだす

尿酸の代謝が異常になっている、ということは、タンパク質の代謝が異常になっているということです。もちろん、われわれの体を構成している成分はすべてが有機的に結びついているから、ひとつの成分の働きだけがおかしくなることはなありません。だから、物質代謝全体のバランスをとっていかねばならないが、そのために最も混乱をおこしているタンパク代謝を正す、というわけです。

現代医学でも、痛風は、糖尿病や肥満症、ポルフィリン症などと同様に代謝疾患として扱っています。しかし、その原因を特殊物質である尿酸の単純代謝異常であるとみなしているので、治療法は妥当性を欠いてしまっています。尿酸のみに目をクギづけにしてしまい、全身の代謝機能の狂いに日を向けようとしないのです。

だから、体内の尿酸を尿として出す薬、体内で尿酸の生成を抑える薬を用い、さらに痺痛は抗生物質でとる、といった療法。そして、これらの薬は一生飲み続けなければならないといっているのです。

現代栄養学はもっと無責任である。尿酸はプリン体からつくられるからプリン含有量の多い食品を制限しました。だが最近は、プリン体を制限しても血液中の尿酸値はほとんど減少しないことがわかると、この制限を解除しました。

肉類、キノコ類、豆類など比較的プリン体を多く含む食品も、食べたいと思う量の8割にとどめ、すべての食物は一口残して過食、肥満を防止する程度でよい。また、体力低下につながるからタンパク質は必要量までとらなければいけない… … というように変わってきているのです。

いずれにしてもタンパク質代謝を正常化できる方法ではないので、痛風の根治は望めない。タンパク質の代謝を乱す最大の原因は、肉食の過剰摂取です。痛風患者のほとんどは肥満者ですが、肥満の原因の筆頭に挙げられるのは肉食過剰。

まず、肉食を禁ずることが肝要。そして体内に停滞している尿酸を分解、排泄するために健康食品を活用します。われわれの体内でおこなわれている代謝では、どの過程においても酵素が作用し、重要な働きをしているのです。

調理のコツ

プリン体が多く含まれる肉や魚介類は摂り過ぎないようにして、内臓類は避けます。動物性脂肪は控え、植物性の油を使います。砂糖の入った飲料や菓子などは控え、エネルギーの摂り過ぎに注意します。アルコールは基本的に禁止です。血圧が高くなくても、薄味にしておきます。

関連サイト(外部リンク)

サイト名:成人病のわかれ道、体脂肪率30%のライン | かくれ肥満のための知識と肥満の減らし方
https://metaboliz.net/hidden/archives/37

「生活習慣病」と呼び方が変わりつつありますが、体脂肪率30%以上になることで増える成人病には、糖尿病、高血圧、高脂血症、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、脂肪肝、胆石症、痛風、骨粗鬆症、関節障害、大腸ガン、子宮体ガン、乳ガンなどがあり、放置すると、寝たきりになったり、最終的には死に至るといった深刻な結果を招く可能性が大きく、たかがかくれ肥満とあなどると、取り返しのつかないことになります。

タンパク質代謝に混乱がおこっているということは、それだけ酵素が不足しているわけだから、酵素を十分に補給します。また酵素活性を強化するためには、胚芽・葉緑素にょってビタミンやミネラル類を補うことが必要です。食事は玄米・菜食に切り替え、全身の物質代謝を正常化していくことが大切です。

痛風の治療のポイント

  1. 肉食は厳禁。痛風という病気の本体は、タンパク代謝の障害である。ステーキからモツまで動蛋食品はいっさいやめなければならない。スタミナ低下など決しておきない。
  2. 美食をやめる。肉、牛乳、卵、白米、白パン、白砂糖などの常食が、痛風の素地をつくる。
  3. 化学薬剤の使用はやめる。一般には尿酸の排泄を促す薬剤、尿酸の生成を抑える薬剤、痛みを止める抗生物質などが用いられているが、胃腸を荒らして血液性状を悪化させるので、結果的には逆効果となる。
  4. 体重を落とす。体脂肪をへらすことによって、大急ぎで体内の老廃物を排泄することが大切。
  5. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
薬効食品と自然療法
ヨモギモチ
ヨモギは痛風の根治に卓効をあらわす。もち玄米を使うこと。玄米粉を用いたヨモギだんごもよい。
ヨモギ茶
お茶代わりに飲む
ホウレンソウ
ふつうに調理し、多めにとる。尿酸の分解・排泄を促す。
ジャガイモ
肉毒解消作用が著しい。これまでとくに肉食を多くしていた人は、常食するとよい
痛風関連リンク

貧血

病気の原因と症状

血液中の赤血球やヘモグロビン濃度が低下して、酸素を全身へ運ぶ力が低下している状態を貧血といいます。ヘモグロビンというのは、赤血球の主な成分であり、ヘムという鉄を含んだ色素とタンパク質の一種が結合してできています。

貧血は原因によっていくつかの種類に分けられます。赤血球の産生の障害や破壊の亢進、また出血などの原因が考えられ、いちばん多いのは鉄欠乏性貧血といわれる貧血で、そのほか、失血性貧血、溶血性貧血、ビタミンB12欠乏性貧血・葉酸欠乏性貧血、再生不良性貧血などがあります。

貧血になると酸素が欠乏し、ヘモグロビンが減少して皮膚や爪が白っぽくなります。酸素をなんとかして運ぼうとするので、動悸や息切れも起こったりします。

減食で造血機能が高まる

貧血とは造血機能が阻害されて、血液中の赤血球が少なくなる病気です。それ自体は軽視されがちですが、多くの婦人科疾患の根底に横たわる疾病です。

現代医学・栄養学では、増血剤と鉄剤を処方され、レバーやホウレンソウをたくさん食べるように指導されるのが一般的です。
しかし、昔の栄養失調型貧血ならいざ知らず、現代の栄養(タンパク質)過剰型貧血ではほとんど効果がありません。また、公害物質が蓄積したレバーや化学農法で育った鉄分がほとんど含まれていないホウレンソウでは、貧血治しに役立つどころか、いっそう血液を汚す結果になります。

玄米菜食で思いきった減食をして、増血機能を活発にすることが決め手となるでしょう。赤血球はただ単に肺からとりいれた酸素を全身組織に届け、代わりに炭酸ガスを体外に排出するという働きだけでなく、体細胞に発展していくという非常に重要な役割を担っています。貧血状態では組織呼吸も十分でなくなり、老廃物がとどこおり、全身の生理機能が低調となります。

とくに脳や腎臓などは高いレベルで血液量が確保されなければいけない重要な臓器であり、貧血が進めば重大な障害のリスクになるかもしれません。貧血の症状としては、全身的な倦怠感、食後の胃腸の不快感、頭痛や肩こり、動悸、夏パテや冷え性などが一般的です。女性では、生理不順や生理痛、イライラ、不妊症や流産・早産など、婦人病の温床といわれる所以です。

甘いものはカルシウム・ビタミンBを奪う

現代の貧血の特徴をひと言でいうと、タンパク質がダブついているのに赤血球がつくられないミネラル欠乏型の貧血です。
ちまたその大きな原因として第一に挙げられるのが、胚芽の欠乏です。巷にはありとあらはんらんゆる食品が氾濫しているのですが、それらのほとんどが肉類と精白食品の組み合わせ。白米・自パン・ウドン・ラーメンなどの精白食品はみなミネラル欠乏食品であり、いくらタンパク質だけあっても、健全な血球はつくられません。
このような状態に胚芽を十分に与えると、貧血症状はみるみるうちに好転していきます。

実際に血液を採って検査してみると、顕著な赤血球増加が認められます。貧血傾向にある若い女性を対象によると、胚芽投与4日間約80g)で、赤血球数が平均100万の増加。血漿タンパクは逆に減少が見られました。

胚芽に含まれる種々のミネラル(鉄分も含む)が総体として造血に関与している証明です。なお、ミネラル補給だけでなく、ミネラル泥棒である白砂糖および甘いものも極力避ける。カルシウムなどを奪うばかりでなく、穀物食で重要なビタミンB群を消費してしまうからです。

もうひとつ、造血に必要な素材として重要なのは、青野菜に含まれる葉緑素です。葉緑素は血色素の原料となります。葉緑素のポルフィリン構造は血色素とほとんど同じような構造をしており、これが腸壁から吸収され、いくつかの段階を経て中心金属がMg(マグネシウム) からFe(鉄)に置換される、と大筋で考えてよいでしょう。

腸の壁1一枚を隔てて、緑の世界が赤の世界に変わってていくのです。血色素の中心金属である鉄は、全身の組織のうちでも腸絨毛組織にフェリチン鉄として重点的に存在しています。

血液は腸でつくられるという腸造血説の有力な傍証です。また、葉緑素はすぐれた浄血作用をもち、肉食過剰により汚れた血液性状をすみやかに正常化します。ただし、貧血で陰性体質の人には生野菜は禁物です。自然栽培の野菜
をおひたし、あるいは野菜妙めなどに調理して食べるとよいでしょう。

胚芽と葉緑素は造血に不可欠の材料ですが、視点を変えて造血機能低下の原因を考えてみるとより理解できます。前述のように、血液は食物を材料として腸壁(腸絨毛組織)でつくられます。とすれば、貧血改善には整腸が前提となります。
第1に、腸内腐敗をひきおこし、腸内環境(腸内細菌叢の状態)を悪化させる動物性蛋白質を避けることです。

第2に、腸機能をマヒさせる過食を慎み、少食にすることです。動物実験で、減食させたネズミは免疫機能が高く、内分泌も活発になり長命であることが確認されています。その血液を調べたところ、減食したマウスの血液中は若くて活きのよい赤血球が多くなりますが、美食のマウスでは逆に老化して突起の多い赤血球が多くみられます。減食は造血を促すという、世間の常識を覆す結果が出ているのです。

腸機能が慢性的にマヒしている場合、断食により宿便を排泄すると非常に効果の上がる場合がありますが、十分に経験を積んだ指導者のもとでおこなうことが絶対条件です。

貧血の食事療法について

貧血にはいくつかの種類がありますが、どの貧血についても、赤血球の産生に良い条件をつくることがポイントとなります。そのために食事療法が必要ですが、鉄欠乏性貧血やビタミンB12・葉酸欠乏性貧血には特に効果的です。

吸収の良いヘム鉄を摂取する

まずは、ヘモグロビンの重要な成分である鉄を増やすことです。
食品に含まれている鉄には、その状態によって2種類あります。そのうち、肉や魚などの動物性食品に含まれるものを「ヘム鉄」といいます。一方、穀類や緑黄色野菜に多く含まれるものを「非ヘム鉄」といいます。ヘム鉄は、非ヘム鉄よりも5倍ほど吸収率が高いので、効率良く鉄分を摂るには、腸管からの吸収率の良いヘム鉄のほうが良いです。

良質なタンパク質を摂取する

タンパク質が不足すると骨髄での血液をつくる機能が低下する危険がありますし、ヘモグロビンは鉄と同時にタンパク質からできているので、タンパク質をしっかり摂る必要があります。肉や魚貝類のタンパク質なら、吸収の良くない非ヘム鉄の吸収を助けるはたらきがあります。

胃酸の分泌を刺激する

胃の粘膜が刺激されて胃酸の分泌が亢進すると、鉄の吸収率がアップします。ですから、この作用がある酢や柑橘類などを多く摂りましょう。

タンニンを摂り過ぎないようにする

コーヒーや紅茶、緑茶などには、タンニンが多く含まれています。タンニンは、鉄と結合すると水に溶けず吸収が悪くなります。食後にはこれらの飲みものが欲しくなりますが、飲み過ぎないように気をつけましょう。

調理のコツ

動物性タンパク質食品なら、肉や魚の内臓類、貝類などを使います。納豆や高野豆腐などの大豆製品、緑黄色野菜、海藻類にも鉄分が含まれているので、メニューにとりいれると良いでしょう。また、ビタミンCが不足しないよう、果物も摂取しましょう。

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貧血の治療のポイント

  1. 美食や飽食をやめる。動物性食品、精白食品、砂糖は厳禁。
  2. 鉄剤は胃を悪くし、腸機能にも悪影響を与える。貧血改善にはほとんど効果がないので用いる必要はない。
  3. 自然医食に切り替える。胚芽・葉緑素の宝庫であるばかりでなく、海藻・小魚介類はミネラル源として適当である。とくに小魚介類に含まれる造血ビタミンB12やヘモグロビン合成に関係する微量元素の銅が貧血改善に寄与する。
薬効食品と自然療法
青野菜
自然栽培のホウレンソウ、コマツナ、パセリ、セロリなどには鉄分と葉緑素が豊富に含まれている。また、ビタミンCは赤血球の生成に関係する葉酸を活性化する。
味噌汁
優秀な伝統的整腸食品である。アサリやシジミなどの具を入れるとよい。ただし、みそは自然醸造で十分発酵したものでないと効果はない。とくに市販のパック入りのものは、発酵をストップさせる合成保存料が添加されているので、整腸どころか腸内環境を撹乱させる原因となる。
朝鮮人参
煎服またはニンジンエキスを利用する
薬草茶
クコ、ヨモギ、ハブソウ、カワラヨモギなどを煎じて、お茶代わりに飲む。
漢方薬で貧血を改善したい

貧血 | 完全ガイド – 漢方薬

甲状腺の病気

病気の原因と症状

甲状腺(こうじょうせん)とは、頸部の前側ののどぼとけのすぐ下にある内分泌腺です。羽をひろげた蝶のようなかたちをしていて、正常だと甲状腺は柔らかいので手で触ってもわかりませんが、異常があって腫れると、外から首を見ただけで腫れているのがわかるようになります。

甲状腺のはたらきは、体の新陳代謝を調節するための甲状腺ホルモンをつくり、分泌することです。甲状腺ホルモンには、新陳代謝を促進して私たちが活動するために必要なエネルギーをつくったり、脳や内臓を活性化したりと、大切なはたらきがあります。ですが、この甲状腺ホルモンの量は、多すぎても良くないし、逆に少なすぎても良くありません。そこで、甲状腺ホルモンを調節するためには脳から指令が出され、一定量を保つために甲状腺刺激ホルモン(TSH)が放出されるのです。

甲状腺の病気には、次のようなものがあります。

  • 甲状腺機能亢進症
  • 甲状腺ホルモンが多い状態

  • 甲状腺機能低下症
  • 甲状腺ホルモンが少ない状態

  • 甲状腺ガン
  • 甲状腺に良性または悪性の腫瘍ができた状態

甲状腺機能亢進症は、別名「バセドウ病」ともいわれます。一方の甲状腺機能低下症は、別名「橋本病」ともいわれます。また、甲状腺ガンの種類には、乳頭ガン、濾胞(ろほう)ガン、髄様(ずいよう)ガン、未分化ガン、悪性リンパ腫などがあります。

甲状腺ホルモンの分泌のバランスが崩れると、さまざまな症状があらわれてきます。甲状腺ホルモンの量が多くなると、新陳代謝が活発になりすぎてたくさん汗をかいたり、食欲旺盛でも体重が減少します。また、疲れやすく、一日中動悸が続いたりもします。逆に甲状腺ホルモンの量が少なくなると、新陳代謝が悪くなり、寒気がしたり、皮膚が乾燥したり、食欲がなくでも体重が増えてきます。また、体がだるく無気力になって、いつも眠気を感じるようになります。

甲状腺の病気(甲状腺機能亢進症)の食事療法について

甲状腺機能亢進症では、代謝が亢進しているために消費するエネルギーが大きく、体内に蓄えられている脂肪やタンパク質の分解が進みます。ですから、必要なビタミンやミネラルの量も普段より多めになります。食事は代謝の変化に対応できるようにします。

消費量の増加に合わせエネルギーを補給する

代謝が亢進するので基礎代謝が進み、消費されるエネルギーも大きくなるので、その分多めに食べなければなりません。発症当初は異常に食欲があって、たくさん食べても体重が増えない状態です。快方に向かってくると、食欲も体重も次第に戻ってきます。

栄養をバランス良くじゅうぶん補給する

亢進しているエネルギーの代謝に見合うだけのビタミン、ミネラルを摂るようにします。タンパク質の分解も亢進しているので、さまざまな食品をまんべんなく摂るようにし、特に、乳製品と緑黄色野菜を積極的に摂ります。

ヨウ素(ヨード)を控える

甲状腺から分泌されるホルモンの主原料になっているのはヨウ素(ヨード)です。ヨウ素が多く含まれている海藻類の摂取を控え、ホルモンの分泌を抑えます。

調理のコツ

食事の量を増やしますが、バランス良く組み合わせたメニューにします。

わかめやひじき、昆布、海苔などの海藻類は、ヨウ素(ヨード)が多く含まれているので、できるだけ避けましょう。ほうれん草、小松菜、にんじんなどの緑黄色野菜は、お浸しや炒めものにして、不足しないように摂取しましょう。

腎不全

病気の原因と症状

腎臓の機能が低下し、本来の腎臓の働きである、体内の老廃物の除去や尿の排出ができなくなった状態を腎不全といいます。腎不全には、急激に起こる急性腎不全と、慢性に経過して起こる慢性腎不全があります。

急性腎不全

数日、または数週間くらいのうちに急激に起こります。その原因には、糸球体腎炎によるもの、交通事故などで大量に出血したり心臓障害などから起こるもの、尿管や膀胱(ぼうこう)などの過程で尿が止まってしまったことなどが考えられます。

初期症状として、尿の量が著しく減少することがあります。そのほかにも、むくみや倦怠感、嘔吐などの尿毒症という症状もあらわれるようになります。これらは早期に治療することが重要になり、それが病後の経過を左右するのです。原因によっては回復できることもあります。

尿量が少ない時期には水分と塩分の制限を厳重におこない、安静にしていなければなりませんが、尿量が戻ってきたら適度な水分の補給やカロリーの補給などが必要になります。

慢性腎不全

慢性腎炎は、慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群、糖尿病性腎症などから移行することが多く、徐々に病気が進行し、最終的には腎臓の機能が果たされなくなります。

進行すると一時的に尿量は増えますが、さらに進行すると、やがて尿量は減少し、ついには、まったく尿が出ない無尿の状態になります。尿毒症の症状もあらわれてきます。
そして、末期になると、人工透析というとてもつらい治療を生涯していかなくてはなりません。

病気の悪化と進行を防ぐためには、長期にわたる毎日の食事療法が重要となります。適切なタンパク質量の制限、エネルギーの補給、塩分の制限が中心です。

腎不全の食事療法について

腎不全になると、腎臓の機能は著しく低下します。残念ながら、現在の治療法では、低下してしまった機能を元の状態に戻すことはできないのです。ですから、限られた機能の中でいかに体の恒常性を保ち、病状の悪化や進行を防ぐかが食事療法の目的となります。もちろん、薬も用いられますが、安静を保ちながら食事療法をおこなうことが基本の治療法です。

タンパク質を調節する

タンパク質は腎臓の機能にあわせて調節します。タンパク質を制限する目的は、タンパク質が分解されたとき老廃物として出てくる尿素、尿酸、カリウム、リンなどの産生を低下させ、これらが蓄積されないようにするためです。蓄積されてしまうと尿毒症があらわれ、腎不全の末期症状となります。

特殊食品でエネルギーをアップする

エネルギーの摂取が不足すると、タンパク質でできている筋肉や内臓の分解が亢進し、タンパク質が単にエネルギー源として利用されます。そして、分解されて生じた老廃物が体内に蓄積されます。

タンパク質を制限し、エネルギー量を増やすと、糖質と脂質の摂取量は多くなります。しかし、普通の食事から摂るにはなかなか難しいので、医療用に開発された特殊用途食品を利用します。

減塩食にする

食塩の量は、高血圧やむくみ、心臓肥大の有無などによって決められます。尿量が極端に少なくなったら、食塩の制限がかなり厳しくなるので、減塩食をおいしくするために、調理の工夫が大切です。

カリウムを制限する

腎機能の低下からカリウムの排泄が悪くなるので、カリウムが多く含まれている生野菜や果物を控えます。カリウムは水に溶けやすい性質なので、生野菜を水によく浸す、茹でこぼすなどします。

調理のコツ

急性腎不全の場合

透析が積極的に行われるため、入院治療になります。水分、塩分、タンパク質、カリウムが制限されます。エネルギーの確保が必要で、エネルギー不足を防ぐために特殊食品が用いられます。

慢性腎不全の場合

腎機能の程度に合わせタンパク質の制限が必要になります。揚げものや炒めものは油でエネルギーアップになり、水分が減らせるのでおすすめです。おやつに高エネルギーの特殊食品を利用するのも良いです。

ネフローゼ症候群

病気の原因と症状

腎臓にある糸球体という部分に障害が起こり、本来ならば体の中に取り込まれなくてはならないはずのタンパク質が尿の中に出てしまうものをネフローゼ症候群といいます。多量のタンパク尿が出て、それに伴い、低タンパク血症(血中のタンパク質が不足する)やひどいむくみ、高脂血症などといった症状があらわれている状態です。

この原因には、腎炎から移行してくる一次性のものと、糖尿病や痛風などのほかの病気から起こる二次性のものがあります。患者は、二次性よりも一次性のネフローゼ症候群の人のほうが多くて、全体の7割~8割くらいを占めているといわれています。

このネフローゼ症候群は、薬の服用や食事療法でしっかり経過をみていけば、昔と比べて恐ろしい病気ではありませんが、長期にわたる病気であって、きちんとした管理が必要になります。

タンパク質が不足すると倦怠感があったり免疫力が低下して、細菌に感染する頻度も高くなってしまいます。安静と保温を基本におき、さらに、症状にしたがって適度なタンパク質の補給、塩分制限、水分量の調節など食事の管理が重要となります。

ネフローゼ症候群の食事療法について

発症した当初や病状が著しく悪いとき、または病状が悪化したときには、食事療法を厳しくおこなわなければなりません。どの場合でもネフローゼ症候群の人にみられる症状で、低タンパク血症やむくみ、高脂血症に対しての治療が食事療法の目的です。

適度にタンパク質を摂る

ネフローゼ症候群において、かつては、無条件に高タンパク質食がすすめられていましたが、近年では、常に高タンパク質食にするのではなく、むくみや低タンパク血症の程度、そして、腎機能の状態にあわせてタンパク質の量を調整するようになりました。

食塩を制限する

むくみの治療は、利尿剤の普及によって以前よりも容易になっています。ですから、長期にわたり厳重な食塩の制限をすることはなくなってきています。しかし、食塩を自由に摂るようになると利尿剤の効果がじゅうぶんに果たされず、なかなかむくみが取れなくなるので、ある程度の制限は必要です。

水分を控える

尿量が少なくなり、むくみが著しいときには、水分を厳しく制限します。利尿剤を服用しているときには、脱水状態にならないように水分を補給します。

調理のコツ

以前はタンパク質食品を多めに摂るとされていましたが、今ではむしろ、良質のタンパク質を摂り過ぎないようにすることが大切になっています。肉や魚は、脂肪の少ない部位を選んで調理しましょう。

塩分や水分は、症状によっては厳しい制限が必要になるので、汁物など水分の多いものは控えるようにし、焼きもの、炒めものや揚げものなど工夫して食べやすく調理してみましょう。

腎炎

病気の原因と症状

腎臓が炎症を起こす病気を腎炎といい、腎炎には急性腎炎と慢性腎炎があります。

急性腎炎は急性糸球体腎炎とも呼ばれ、これは小児に多く、比較的治りやすいとされている病気です。ただし、成人の場合ではここから慢性腎炎へと移行することもあり、さらに慢性腎不全となることもあるといいます。

急性腎炎の症状には、血尿やむくみ、高血圧などがあり、風邪や扁桃炎、中耳炎といった合併症を起こすこともあります。この急性腎炎の原因となるのは、溶連菌(ようれんきん)と呼ばれる細菌の感染です。溶連菌は、正式には溶血性連鎖球菌といいますが、おもにのど感染して、咽頭炎や扁桃炎を引き起こしたり、小さな紅い発疹を伴うこともあります。しかし、菌そのものが腎臓に炎症を起こすのではなく、菌の感染がアレルギーとなって、その刺激が炎症を起こす仕組みとなっていて複雑です。発病して初期では、体を安静にすること、そして、水分、塩分、タンパク質の制限が必要になります。

一方、慢性腎炎は慢性糸球体腎炎と呼ばれ、症状や経過によって、次のように分けられます。

  • 潜在型
  • 軽度の血尿やタンパク尿がありますが、血圧は正常、自覚症状はほぼありません。

  • 高血圧型
  • タンパク尿や肉眼でわかる血尿が出て、むくみもあります。また、疲れやすく高血圧や動悸があらわれます。

  • ネフローゼ型
  • 多量のタンパク尿とむくみがひどく、高血圧がみられます。

  • 進行型
  • 腎機能の低下が著しく、むくみや疲労感のほか、貧血、息切れ、吐き気などもあります。症状の進行に伴い、尿量が減少していきます。

腎炎の食事療法について

先のように、腎炎には急性と慢性があって、それぞれの状態によって食事療法の内容は異なります。これらの食事療法には医師や栄養士の指導を受けなければならず、状態に適した食事管理が必要になります。

塩分をコントロールする

腎臓病ではどんな場合にも食塩の調節が必要です。急性では、かなり厳しく減塩を行い、むくみや高血圧の悪化を防ぎます。慢性では、むくみや高血圧の程度により食塩の摂取量を調節します。

タンパク質を制限する

急性の場合、回復するまでは厳しい制限があり、肉、魚、卵といったタンパク質食品がほとんど食べられません。慢性の場合では、それぞれのタイプによって、制限量が変わってきます。進行型でも腎機能の低下の程度に応じ、制限します。

水分制限は必要に応じてする

むくみが著しかったり、乏尿の場合には、水分の制限をします。飲料水のほか、汁物や水分の多い料理も制限の対象です。しかし、利尿剤が処方されるなどで、長期に水分制限することが無い場合もあります。

カリウムを制限する

腎機能が低下してくると、高カリウム血症がみられることがあります。この場合には、カリウムを多く含む生野菜、果物などの食品の摂取を減らします。なお、降圧剤などを服用していると低カリウム血症になることがあるので、逆にカリウムの多い食品を摂取することになります。

調理のコツ

タンパク質の制限がある場合には、肉や魚、卵、大豆製品、牛乳などがあまり食べられないので、これらを主食や野菜とうまく組み合わせボリューム感を出すと良いです。タンパク質が少ない分、エネルギーが減らないように、油や砂糖をうまく使い工夫しましょう。
塩分の制限があるときには、加工食品などの摂取にも気をつけ、薄味にします。また、制限が無い場合にも、摂り過ぎないことが大事です。

膵炎(すいえん)

病気の原因と症状

消化酵素を分泌し、私たちが食べたものが消化・吸収されていくうえで、とても重要な役割をしている膵臓(すいぞう)が炎症を起こすことを膵炎(すいえん)といいます。

膵炎には急性膵炎と慢性膵炎がありますが、原因としては、胆石症、細菌感染、アルコールの過剰な摂取、高脂血症、糖尿病などからくるものなどが考えられています。暴飲暴食は特に避けなければならないことで、ファーストフードやカップめんを例えば毎日食べていたり、アルコールをたくさん飲むような人は注意が必要です。膵炎にかかる可能性が高くなります。

急性膵炎は、文字どおり急激に膵臓が炎症を起こす病気で、激しい腹痛や嘔吐、発熱といった症状があらわれます。症状が重い場合、ショック状態になることもあります。

慢性膵炎の場合は、腹痛のほか、食欲不振や吐き気などの症状があります。人間ドックなどの検査で、血液中のアミラーゼという酵素の値が上昇して、発見されることもあるといいます。

膵炎の食事療法について

膵炎にかかってしまったら、しばらくは入院治療が必要になります。急性期では、飲食はいっさい禁止です。食べものや飲みものが少しでも胃に入ると胃液が分泌され、膵臓を刺激する消化ホルモンが働き始めてしまいます。炎症が消失して回復期に入ったら食事を開始しますが、流動食から始め、粥食、通常食へと移行するようにします。

エネルギー源は主に糖質で摂る

脂質やタンパク質を消化する主な消化酵素の多くは膵液に含まれているので、膵液の分泌を活性化させ膵炎の回復が遅れないよう、入院中は脂質とタンパク質を制限します。そして、この間のエネルギー源は、主に糖質で摂ります。

安定期にはしっかり食べる

膵炎の症状が落ち着き安定期に入ったら、脂質の少ないタンパク質を摂ります。膵炎のあまりの激痛に、食欲が無くなって食事量が減り、栄養状態が悪くなることもありますが、タンパク質が不足すると膵臓の回復が悪くなって悪循環となってしまいます。

消化の良い食品や調理法にする

たくさんの消化酵素が含まれている膵液の分泌量が低下すると、全体の消化能力も低下してしまいます。状態が安定しても、できるだけ脂質の含有が少なくて、消化の良い食品や調理法を選びましょう。

刺激物は避け、アルコールは中止する

香辛料、カフェイン飲料や炭酸飲料といった刺激物は、二次的ですが膵炎を悪化させるので避けましょう。また、アルコールも膵炎を悪化させるので控えます。

調理のコツ

調理法は、煮る、茹でる、蒸すなど、油を使わない調理法を選びましょう。材料も脂肪が少ないものを選んで、消化の良いメニューを考えます。