脳卒中

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病気の原因と症状

脳の血管に障害が起きて、それにより血液の循環が悪くなって、意識や言語の障害、麻痺(まひ)などが引き起こされるものを脳卒中といいます。原因や症状などの違いから、いくつかのタイプに分類されます。

医学的研究が進むにつれて、脳の出血によっておこることが明らかになったのは、約300年前。その後、出血によるものだけではなく、梗塞によってもおこること、クモ膜下出血によってもひきおこされることなどもわかってきた。
いずれの形のものであれ従来は、

  1. 急に起きる
  2. 意識障害がある
  3. 運動マヒがある

の3つを備えているものを脳卒中と呼ぶこととされていた。

現在では、脳の循環障害によって精神・神経症状をおこしたものを指す広い意味に使われています。このことからもわかるように、脳卒中とは病名ではなく、病態を指す言葉。中気、中風もほとんど同じ意味と考えてよいでしょう。

脳梗塞、脳硬化(脳血栓、脳塞栓)

これらは、動脈硬化によって脳の血管に血栓といわれる血の塊が詰まったり、血管の中が狭くなったときに血液の循環が悪くなって、脳へ送る血液がじゅうぶんでなくなるために起こる病気です。

ろれつがまわらなくなったり、手足に力が入らなかったり、しびれが出たりする症状があり、時間が経過すると意識障害も現れます。

脳出血・脳血栓・脳塞栓はどのように異なるかというと、脳卒中と呼ばれているもので代表的なのは、脳出血(脳溢血) と脳血栓および脳塞栓の3つです。「脳出血」は脳に分布している動脈が破れるもの。その時の出血で脳細胞は破壊され、いろいろの障害をひきおこします。

「脳血栓」は脳動脈が血のかたまりによってつまったり狭くなったりして、そこから先の脳の栄養が障害されるものです。最近では首の動脈がつまる、というケースも増加傾向です。

「脳塞栓」は、心臓の中にできた血のかたまりが脳に運ばれて、そこの血管につまっておこります。一般に脳血栓と脳塞栓とは病態が非常によく似ているところから、ひとまとめにして脳梗塞として扱われることが多くなっています。かつて脳軟化といわれていたものがこれにあたります。

頭蓋内出血(くも膜下出血、脳出血)

くも膜下出血は、高すぎる血圧の刺激によって動脈に瘤(りゅう)ができ、それが破裂して脳の外側にあるくも膜下から出血するものです。脳出血では、高血圧によって脳に持続的に高い血圧が加わると、脳の小動脈が破裂して出血を起こします。
これらのように脳で出血を起こすと、頭痛や吐き気、意識障害などの症状が現れます。

脳出血は脳の血管が破れるものだから、たいてい突発的に発作がおこります。これに対して脳塞栓は、血管が徐々に狭められたり、血栓がつまったりします。朝、目が覚めたら口がまわらなくなっていたとか、手足がしびれていた、とかいった形でおこることが多いものです。

また、脳出血は高血圧がある時におこりやすくなります。高血圧と関係なく白血病などの出血性疾患によっておこることもありますが、それはごくまれです。

脳梗塞は血圧は特別高くなくてもおこります。むしろどちらかといえば「低血圧者」が脳梗塞になりやすいのです。なお低血圧者は、梗塞によるものではなくても、脳への血液が不十分になりがちで、失神状態を招きやすいものです。

脳卒中で半身不随になる理由

一般に、脳出血に比べて脳梗塞のほうが症状は穏やかです。しかし、脳細胞がやられることに違いはないわけだから、結果的にはほぼ同じような障害に見舞われます。
われわれの体の神経系統を大別すると3つになります。

自律神経系
意思によって動かすことのできないもので、内臓や腺などに分布しているものです。
錐体路系
自由意思による運動を可能にしているもの。顔の表情をつくつたり、手足を動かしたりします。
錐体外路系
主に全身の機能のバランスをとる働きをします。

脳卒中は、このうちの錐体路系に異常がおこるものです。錐体路系は、まず大脳皮質の神経細胞にはじまります。ここから人間の場合、約100万本の神経繊維が出ていますが、それらはしだいにまとまって束になり、内包という部分を通り、中脳から後脳の橋底部へ、さらに延髄を走った後、顔や舌、腕、脚などへ達します。

また、延髄の下端で左右が交差して反対側にまわり、左大脳半球から発せられた命令は右半身に伝えられます。反対に右大脳半球からのものは、左半身に伝えられる。このため、もし出血や梗塞がおこつたところが左半球なら、右半身の運動が障害される半身不随になります。

半身不随が人間に特有な障害であるのは、手足の機能が著しく分化した人間において、錐体路の機構もまた高度に複雑に発達しているからです。

錐体路の発達の未熟な動物、たとえばチンパンジーなどに実験的に半身不随をおこさせても、じきに治ってしまいます。

脳卒中の食事療法について

脳卒中の発作が起きたとき

発作が起きたときには食べることができないので、栄養補給には、脱水と電解質の異常を防ぐために点滴で水と栄養剤を投与されます。発作後、数日が経過し吐き気や嘔吐がないことを確認できてから流動食を少しずつ食べるようになります。その後、三分粥、五分粥、全粥から普通のご飯へと移行していきます。

ただし、回復が悪くいつまでも食べることができない状態のときには、チューブを用いて鼻腔から栄養剤を流し込む方法がとられます。

働き盛りの人に「ある日突然おこる」恐怖

脳卒中はある日突然おこる「病気」として恐れられています。原因となるものは、必ず数年以上前から徐々に積み重ねられているものです。

30代、40代の働き盛りの人を青天の霹靂のごとく襲うケースが多くなっているのです。最近の週刊誌などでもとり上げられていますが、高校生や中学生に高血圧者が激増している事実と照らし合わせてみれば、起こるべくして起きているのです。

肉食過剰は血液を酸毒化し、ドロドロにします。高血圧症状は、そのひとつのあらわれといえるでしょう。これに現代社会のストレスが加われば、脳卒中がおこりやすくなるのは当然です。
誤った栄養知識と経済競争の中で、肉食とストレス両方の影響を最も強く受けている働き盛りに、発病痛者が激増するのも自然の道理なのです。

突然死や半身不随に見舞われるのがイヤだったら、悪食と過剰ストレスを日常生活から排除していかなくてはいけまsん。脳卒中は全身病です。脳の循環に異常がおこるのは、その部分現象。体質の立て直しが必要なのです。

まひ状態で咀しゃく、嚥下が困難なとき

咀しゃくや嚥下、つまり、食べ物を噛み砕いたり飲み込んだりするための筋肉がまひした状態では、食べ物がいつまでも口の中にあり、口からこばれてしまうこともあります。症状が回復するのにしたがって、流動食から半流動食へ移します。

ゆっくりとよく噛んで食べるように訓練するのも大切なことです。

調理のコツ

塩分の摂取に制限が必要になるので、薄味でもおいしく食べられるメニューを組み合わせ、塩分を効果的に使いましょう。

噛んだり飲み込んだりすることが困難な場合には、豆腐や茶碗蒸しなどのど越しの良いものや、ゼリーやプリンなどの半流動のもの、柔らかく煮たものをさらにミキサーにかけたり、裏ごしします。水分はむせることがあるので、ゼラチンや片栗粉などでとろみをつけると良いでしょう。

脳卒中の治療のポイント

  1. 血圧障害を治す。高血圧者は脳出血をおこしやすく、低血圧者は脳梗塞になりやすい。
  2. ストレス解消を上手におこなう。抗ストレス食品の活用と併せて、健康に関する正しい基礎をもつことは不可欠である。
  3. 腸内の毒素を一掃する。腸内に有害菌が繁殖して大量の毒素が発生すると、脳の血管は非常にひよわになる。便秘しないことが一番大事。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
  5. 動脈硬化防止に有効な食品を積極的にとる。ソバ、黒豆、コンプ、ニンニクなど。
薬効食品と自然療法
酵素
浣腸して腸内をカラッポにしてから、多めに飲む。腸の負担を除くと、脳血管の負担も軽減される。
ギシギシ
濃く煎じたものを、どんどん飲む。解毒作用が著しい。
アカザ
葉茎を煎服。半身不随を防止する。
クワ
葉を煎じ、お茶代わりに飲む。
ソバ
ソバがきを常食する。動脈硬化を防止する
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