乱れたショック生活のツケがまわる消化器官の終着駅が「肛門」

肉、卵などの酸性食品、白米、白砂糖などの精白食品を常食していると、組織がゆるんだり、壊死をおこしたりしやすくなり、血行が悪くなって、うっ血がおきやすくなります。

とくにこのような病変がおこりやすいのが、肛門部です。白米、肉、白砂糖を多食している現代人は、ほとんどが痔になりやすい要素をもっているのです。

われわれの体においては、もともと肛門部はうっ血がおこりやすい条件が備わっています。肛門は、胃から小腸(十二指腸、空腸、回腸)へ、さらに大腸(盲腸、結腸、直腸) へと続いてきた消化管の終点に位置しています。

肛門の内部は痔輪という輪状の高まりを境に、それより上部が粘膜、下部が皮膚になっています。この粘膜の表面近くに静脈が網目状に密に分布しており、ここにうっ血がおこると痔になります。痔輪の外には、二重に肛門括約筋がとりまいて、腸の開閉を行っています。

内側の括約筋は、内臓を構成している筋肉と同種のもので、意志に関係なく、排便反射によって開きます。だが、外側の括約筋は、手や足を動かす筋肉と同種のものであるため、大脳の指令通りに動きます。

さて、静脈血は、この肛門部から心臓へ帰らなければならないわけですが、心臓までの数十cmもの道のりを、重力に逆らって上らなければなりません。しかも「弁」がありません。ふつうは、体の表面近くを流れている静脈には「弁」があって、血液の逆流を防いでいます。

まず、取り組むのは便秘の解消

肛門部の血行障害は、運動不足や寒冷によってもおこりやすくなります。だから、長い間、座業をしたり車の運転をおこなったりする人におこりやすく、季節的にみると、血管が収縮して血行が悪くなりがちな冬季に多いというのは言うまでもありません。

ところが最近は、それ以外の場合にも同じように多くみられるようになりました。もっと基本的な生理機能のレベルで、血行障害がおこりやすくなっているのです。つまり、血液性状の混乱および血管の運動性減退で、血液自体が流れにくくなっているということです。

原因は、白米・肉食の過食だ。この不自然な食生活で、腸の機能を混乱させていのです。腸壁の細胞に必要なミネラルや酵素などが供給できないうえに、有害バクテリアが産生する毒素が作用して、腸は異常に収縮したり、逆に異常に弛緩したりしています。そのため、便の移送がスムーズにいかなくなり、便秘症になるのです。この便秘がまた、肛門部のうっ血にひき続いて痔をおこす強力な要因となっています。
排便反射がスムーズにおこらないため、腹庄を高めて押しだそうとする。しかも、排便の際には、硬くなった便が直腸壁を強く圧迫します。

とくに肉、卵のタンパク質および精白して有効成分をはぎとってしまった炭水化物は、何よりも便秘をひきおこしやすいのです。肉などのタンパク質は、多大な負担をかけて腸を疲れさせてしまうし、炭水化物は、化学的に純粋な姿になるほど、腸壁にへばりつきやすくなります。

3つの痔のタイプ

痔といわれる病気は、症状や形態の違いから、3種に大別されています。れつこうひとつは裂肛。俗にいうキレ痔。
痔には痛みがつきものですが、このキレ痔は、肛門周辺の皮膚が裂けるものだから、痛みは激しい。血行も悪くなり、皮膚が角化している時におこりやすい。割合に治しやすいものだけに、根本療法をしないで放っておき、くりかえし切れていると、潰瘍になって治りにくくなります。

次に痔核。いわゆるイボ痔。これには、肛門のふちにできる外痔核と、肛門内や直腸下部にできる内痔核とがあり、後者のほうがだんぜん多くなります。便の強い圧迫と摩擦で破れて、激しい出血をおこすことがあります。また、炎症がひどくなると猛烈に痛み、歩くことも座ることもできなくなります。

もうひとつは痔瘻。俗にいうアナ痔。うみが生じます。そこから膿が排出されると、肛門部の粘膜に化膿性の炎症がおこるため膿瘍が生じます。そこから膿みが発生すると、その膿の通り道が管(瘻管)となって残ります。これが繰り返し起きうると、やっかいなものになります。

血管の弾力性を高める薬草茶を飲む習慣が改善する

こうみてくると、痔は非常に複雑な病気のように思われるが、実際はそうではありません。根本原因である血行障害を治しさえすれば、どのタイプの痔であっても治せるからです。

白米・肉食の過食をやめ、玄米・菜食の少食に切り替える。とくに玄米の胚芽成分は何よりも血液性状の正常化に有効に作用するので、主食として玄米ご飯を食べることが絶対に必要です。
副食は、山菜、海藻、季節の野菜(根菜類および菓草類)と小魚介類をとる。とくに、ヒジキ、コンプ、ワカメ、シュンギク、セリ、セロリ、ネギ、ゴマ、ゴマ油、梅干しは、痔に有効な食品なので、常食するようにします。そして、果物を極力控えること。お茶代わりに、ハトムギ、ヨモギ、タンポポなどの薬草茶を飲むことも大切な条件です。

また、胚芽、葉緑素、酵素、朝鮮人参、ローヤルゼリーなどの健康食品を用いると、いっそう効果的です。以上のような食生活をおこなっていると、血液は健康な弱アルカリ性となり、血管の弾力性も高まって丈夫になります。

腸の機能が正常化するため、便通もよくなります。なお、便秘を治すためには、ただ野菜を大量に食べればいいというものではありません。腸の機能を正常化させなければならないのです。玄米・菜食をしていれば、腸が整い、自然に正常な排便反射がおこるようになってきます。

手当ての仕方としては、次のものが効果的

  • 卵黄抽を患部にぬる。厚手のナベに卵黄を落とし、ヘラで絶えずかきまわしながら弱火で妙める。黒くなり、油が出てきたら、カスを捨て、油を容器に移しとる。この卵黄抽を脱脂綿に浸して患部に当てる(肛門に入れたり、貼ったりする)。毎日とりかえる。卵黄油は市販もされている。痔の薬ならこちら
  • 酵素液を患部にぬる。卵黄抽の場合と同様にする。
  • 純粋米酢を脱脂綿に浸して直接ぬるか、小麦粉を米酢で練って患部へはる。
  • ショウガの搾り汁と同量のゴマ油を混ぜ、局部によくすりこむ。
痔の治療のポイント
  1. 便秘症を治す。便秘は肛門部のうっ血をおこす。便秘を治すに最適なイサゴールはこちら
  2. 肉、牛乳、卵をやめる。動蛋食品は、血液中の酸毒物質をふやして組織をくずれやすくする。
  3. 精白食品を極力避ける。白砂糖、白米、白パンなどを常食していると、組織はゆるむ。血管壁の弾力性も弱まり、うっ血をおこしやすくする。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
  5. 腰部、下腹部を冷やしすぎないようにする。
  6. 足腰の運動を十分におこなう。肛門部の血液循環をよくする。
  7. 肛門部の運動を励行する。肛門を意識的に強く「すぼめる」→「ゆるめる」運動をくりかえすと、痔の防止・治癒が促進される。
痔に効く薬効食品と自然療法
卵黄油
患部に塗る
ニラ
生薬の搾り汁を患部にぬる。
ヨモギ
ショウガと併せて煎服する。止血作用が大。
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肝臓障害

肝炎ウィルスはだれにでもうつるのか?

急性肝炎には、ウィルスに感染しておこる流行性肝炎があり、その他に血清肝炎、および毒物による中毒性肝炎などがあります。肝炎にはたくさんの病気があります。

一方、急性肝炎が慢性化したり、あるいはアルコール飲料などのとりすぎで肝機能が低下して、慢性肝炎に移行することがある。慢性肝炎が悪化すると、肝硬変を招く、といわれています。

これらの分類は、それほど意味をもちません。いずれにしても、肝疾患においては肝機能が障害されるのです。その障害が何によって、どのようにひきおこされるのかが、問題のポイントです。

病院の医師や看護師が輸血用の血液から肝炎ウィルスに感染して血清肝炎をおこした事件が有名ですが、肝炎になった医師や看護師たちは、腎臓病患者の人工透析に従事していたことが後でわかっています。

人工透析をおこなう際、体内にもどす血液が足りなくなるので、1回200ccずつの輸血をする。そのために、患者の2割強が血清肝炎にかかっていたのです。(現在は輸血は不要です)

肝炎になった医師の1人は、治療中に倒れた患者に、酸素マスクを使って、自分の口から息をおくつて人工呼吸を行いました。同じく看護師の1人は、うっかりして、血清肝炎患者の血液を手にかけてしまった、というのです。
おそらく、この事件は、肝炎ウィルスがいかに恐ろしいものかを示してくれた…という印象を一般の人々に与えてくれました。

だが、肝炎ウィルスだけが肝炎の真因かというと、決してそうとはいえません。一般に、感染性疾患と呼ばれる病気にかかると、患部に、その疾患特有の細菌やウィルスが発生します。

その細菌やウィルスは、他の細胞に働きかけてその細胞質を同化し、自らと同じような機能をもった細菌やウィルスに仕立てていきます。

ところが、病的細菌やウィルスが同化力を発揮するかしないかは、作用を受けた細胞の抵抗性にかかっています。結局、発病するかどうかは、体質・体調の問題に帰されます。肝炎も、決して例外ではありません。肝炎患者の息をちょっと吸いこんだり、血液を手にかけただけで発病したとしたら、その人の体質・体調はかなり悪化していた、と考えてよいでしょう。免疫力が低下していたということになります。

アルコールより肉食のとりすぎのほうが肝臓への悪影響は大きい

肝機能を障害する条件として周知の事柄は、アルコール飲料のとりすぎ。欧米の学者によって、「急性アルコール肝炎」ともいえる肝障害がおこることも、報告されています。
また、アルコールをとりすぎると、肝臓に脂肪がたまりすぎた「脂肪肝」の状態になることもある。これらが進行すれば、当然、肝硬変になることもあり得ます。

脂肪肝などは欧米に非常に多く、わが国にはまれだという点に注目すべきでしょう。肉食と穀食この日常の食生活の違い、そこから生じる体質の違いに、カギはあるのです。

ともと、アルコール飲料が肝臓に有害という考え方がクローズアップされたのは、次のような事柄がきっかけとなっています。すなわち、アメリカで禁酒法が実施された期間中は、肝硬変による死亡がへり、禁酒法が解かれると、また、肝硬変が増加したことです。この事実から、アルコールが肝硬変の引き金となり得る、といえるのです。だが、アルコールそのものが健康な肝臓を障害し、次いで、肝硬変をひきおこす、とは必ずしもいえないのです。肝機能を障害するのは、何よりも過剰な肉食です。

肝機能を高める食べ物と弱らせる食べ物

肉、卵、牛乳などの動蛋食品は日本人の体では十分に処理、利用できません。人間はもともと穀菜食動物だから、とり扱い慣れない食物をもてあますのは、当然です。動蛋食品は、十分に消化できないため、有害な中間産物を大量に生みだすとともに、腸内菌の生態を狂わせ、有害細菌を増殖させて、いろいろな毒素を発生させてしまいます。それ以上に困ることは、動物性タンパク質を大量にとっていると、質のもろい体細胞が粗製乱造されることです。

肝臓には、2種類の血管がきています。ひとつは、肝臓を構成している細胞そのものに栄養分や酸素を供給する血液を入れた血管(栄養血管)。
もうひとつは、腸管から吸収された栄養成分を含んだ血液、および全身をめぐって、浄化作用を受けるためにおくられてくる血液を入れた血管(機能血管)です。

肉食過剰は、このどちらの血液もひどく汚してしまいます。しかも、どちらかというと、栄養血管中の血液性状を混乱させることによって、決定的な悪影響を及ぼす。肝細胞の質を弱くし、壊れやすくします。

したがって、このような肝臓においては、毒性の強い化学物質が入ってくれば、ひとたまりもなくダウンしてしまうでしょう。

もともと、肝臓はきわめてタフな臓器です。ネズミを用いた実験では、肝臓の一部を切除しても、数週間で元通りになっているのです。生命の維持に、より重要な役目をもっているために、このような旺盛な再生能力が与えられているのです。

われわれ人間は、本来の食性を大きく踏みはずし、やたらに何でも食べています。しかも各種の公害物質にさらされているのです。それでも、一応、生命を保ち長らえているのは、肝臓の強靭さに助けられている面がかなり大きい、と考えられています。

こんな丈夫な肝臓も、過剰な肉食にはきわめて弱いのです。肝実質が弱められるうえに、多量の毒素や有害化学物質の処理を強制されるのだから、過労となり、機能減退に陥るのは、時間の問題でしょう。

公害物質、食品添加物、アルコール飲料のとりすぎ、薬(化学薬剤)などは、いずれも肝機能を障害するものです。だから、これらは極力避けることが、肝臓を守る大切な条件となります。しかし、それ以上に重要なことは、食生活のベースを正すことです。つまり、毎日の食事の内容を改善することです。

玄米・菜食は最高の強肝食です。それと同時に、不可避的に体内に侵入してくる公害物質をすみやかに排出してくれる健康食品を活用することが大事なポイントです。とくにミネラル食品、酵素食品が有効です。

海藻、みそ、ゴマは、肝機能を大いに高める食品です。海藻には強肝作用のあるビタミンA 、ビタミンB12などが多量に含まれます。

肝臓障害治療のポイント

  1. 肉食は厳禁。肉は腸内で腐敗発酵をおこし、強力な毒素を発生させる。消化物のほとんどは、まず肝臓内にもちこまれるので、肝臓は肉毒を直接受ける。牛乳、卵も動蛋食品だから、肉同様に有害である。
  2. 化学物質は極力、体の中へ入れないようにする。化学調味料、ビタミン剤をはじめとした食品添加物、化学薬剤(強肝剤や鎮痛剤など)、農薬、中性洗剤など。白砂糖や精製塩も、本質的には化学物質に準ずるもので、避けなければならない。
  3. しばらくは酒類は控える。アルコールそのものは肝臓障害をおこす絶対性をもっていないけれど、機能が弱っている時は、負担を軽減する必要がある。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。

薬効食品と自然療法

シジミ
エキスをそのまま飲むか、みそ汁に溶いて飲む。シジミは肝機能の回復に卓効をあらわす。エキス食品は、有効成分をより効果的に補足できる。もちろん、シジミのみそ汁をつくつて飲むのもよい。
真っ白になった脂肪肝の肝臓も「しじみ」で元気いっぱいに!
ビワの葉療法
ビワの葉エキスを用いて、肝臓部(腹側、背側)に温湿布を行う
朝鮮人参
めざましい強肝作用をもつ。
クコ
葉の煎汁に、黒ゴマ塩を入れて飲む。

うつ病

ノイローゼより、うつ病患者が増加しているのには理由がある

うつ病は、ノイローゼとどこが違うかというと、臨床的に次のような点が挙げられています。

うつ病
心身の障害・社会適応性良好・自責の念が強い・言動は控えめ・物事に無関心・薬物療法が奏効。
ノイローゼ
心理障害が主・社会適応性不良・他罰傾向が強い二言動は活発で派手・無関心にはならない・心理療法が主。

しかし、この違いはあくまでも相対的なものです。ノイローゼは、心理的障害が主といっても、体の障害からおこるものも少なくないのです。
精神機能といえども、体の一部である神経細胞が主体となっておこなわれている生理機能になります。うつ病にしても、ノイローゼにしても、根本にあるのは体の障害です。結局、あらわれ方の違いで、程度の違いです。

戦後の混乱期には不安神経症であるノイローゼが多発していました。現代は安定と繁栄の時代といわれますが、一皮むけば、むしろ生命の危機感は深刻化しているのですから、人々がうつ病になりやすいというのも必然です。

また、気力のなさや不活発さがより顕著にあらわれる障害が多くなっているということは、人間の実質が、よりひよわになっていることを証明しています。
そして、自分本位で他に迷惑を及ぼすタイプよりも、一見周囲に適応しながらも深くうっ屈し、自殺しやすいタイプが多くなってきているということは、それだけ精神障害度が増していることを意味しています。

肉食・精白米の多食は脳の働きを狂わせてしまう

では、脳・神経系の働きを狂わせるものの原因は何でしょうか?。その主要因は食生活の誤り、とくに肉食・白米の多食です。

それをはっきり証明してくれたのが、イギリスのマッカリソンの実験です。穀物や野菜のフンザ食、つまり自然食を与えたネズミは1匹の例外もなく健康に育ったのに対して、肉食をふんだんに与えたグループでは、すべてに胃腸障害や貧血、脱毛、肝炎などの障害がおこるとともに、脳の働きも狂って共食いをはじめました。動物は弱肉強食の世界といわれますが、共食いなどという現象は、まず見られないことです。

例外的にあったとしても、食物がまったくなくなった時や、一方が漸死の状態にあるというような、事情がある時に限られます。

食物がたっぷりと与えられながら共食いをはじめるというのは、肉食が脳・神経系の機能を混乱させる作用をもっているからです。

人間においても、肉食はまったく同様の結果をもたらします。自殺するか、狂暴性を発揮して殺人に及ぶかは、脳・神経機能がどのように侵されるかによって違ってくるもので、脳の機能が狂わされることに変わりはないのです。

肉食は血液を著しく酸毒化するものです。脳細胞も血液によって養われているのですから、血液が酸毒化すれば、その機能は必然的に異常化するのです。

血液を酸毒化するのは肉だけでなく、卵や牛乳も同様です。これら動蛋食品は赤血球を壊れやすいものにします。また、白米や白砂糖などの精白食品も血液を酸毒化するのですが、同時に深刻なミネラル不足をおこすために、脳細胞の活動をだらけさせ、どちらかというと狂暴性よりも記憶力・洞察力・判断力などに障害がおこりやくなります。

うつ病の治療には抗うつ薬が用いられていますが、これは大いに警戒してかからなければならない。化学薬剤は結局、その目的とした機能の弱体化をもたらすもので、精神作用に影響を及ぼす薬剤も、ついには精神の荒廃をもたらすことになるでしょう。向精神薬ではなくても、化学薬剤には脳・神経系に影響を与えるものも多いのです。

たとえば降圧剤や副腎皮質ホルモン、経口避妊薬などによっても、うつ病がおこりやすいことがわかっています。薬剤にかぎった話でありません。

化学調味料や精製塩などの合成食品も要注意しなければいけません。人間の体細胞の生理にとって不自然な物質である点に変わりはありまえせん。

このように、自分の意志によっていくらでも対処できるものを放置しておいて、海が汚染されているから魚は危険だとか、白米より農薬がたくさん含まれているから玄米は良くないなどとさわいでいるのは、現代人の矛盾と言えるでしょう。

ストレスをなくす特効薬はドクダミ茶・甘草茶

うつ病になるきっかけは、昔は、事業の倒産とか、家族の死、定年退職で生きがいを失う、といった悲観的なできごとが多かったのに、最近では職業からくるストレスによるものが圧倒的に多多くなっています。というわけで、うつ病は中年期の男性、それも責任感の増大する管理職や知的レベルの高い人に多くなっています。
精神的ストレスは血液を酸毒化する原因のひとつです。
ドクダミの薬効はこちらです。

ストレス過多の生活をしているということは、血液酸毒化の悪影響が体をジワジワとむしは蝕み続けているということです。
突然大きな不幸がふりかかったからといって、その時点で急に生理機能状態がガタガタになる、というものではありません。

とはいえ、精神的ストレスが大きいからといって、必ずしもうつ病になるとはかぎらないのです。血液の性状さえしっかりしていれば、体は上手にストレスの解消を行います。

白米・肉食によって血液が酸毒化していることが、うつ病の真因です。したがって、うつ病を治すためには、食生活の改善が不可欠ということです。

まず、直接、血液中の酸毒成分を中和する作用をもつ葉緑素を大量摂取します。併せて、酵素をたっぷり補って腸内細菌群を正常化することによって消化・造血機能を立て直し、質のしっかりした赤血球をつくります。そして、脳を含めた体の生理機能全体の健全化をはかるために玄米・菜食をおこない、胚芽を十分にとります。

なお、ストレス解消作用の著しい朝鮮人参、薬草茶(甘草、イカリソウ、オオバコなど)を用いれば、いっそう効果的です。

うつ病の治療のポイント
  1. 肉食は厳禁。肉食は血液を著しく酸毒化する。血液の酸素運搬力が大幅に減退するため、大量の酸素を必要とする脳・神経系の機能に狂いを生じやすい。牛乳、卵も同様。
  2. 自米主食をやめる。胚芽欠乏食は、ビタミンB 群欠乏による代謝の混乱をおこして、脳・神経系を弱体化する。自パン、ラーメンなどの小麦粉食品は、白米以上に有害。
  3. 白砂糖をやめる。白砂糖はカルシウムを奪うので、神経系を過敏性にし、わずかな刺激でも、機能の混乱を招きやすくなる。
  4. 抗うつ剤にたよらない。化学薬剤は体の自然性を害するから、結果的には逆効果となる。向精神薬はもちろん、その他のどんな化学薬剤も、極力避けるべきである。ヌースピリッツなどを使う。
  5. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
薬効食品と自然療法
ローヤルゼリー
調節機能を健全にし、心身の衰弱を回復する。
アマドコロ
地下茎を煎服する。
イカリソウ
菜茎を煎服する。薬酒にしても可。
オオバコ
全草を煎服。種子の煎服もよい。菓茎を料理して食べるのも有効。
カノコソウ
根茎を煎じて飲む。
レンコン
おろし汁を1日にコップ1杯飲む。
ドクダミ茶
濃いめに煎じ、お茶代わりに
玄米食の副食
ゴマ、海藻類、ニンジン、レンコン、セロリ、ヤマイモを積極的にとる。

うつ病を漢方で改善したい場合はこちら

アトピー性皮膚炎

日本人の3人に1人を苦しめる皮膚アレルギーの元凶とは

急増する「現代病」アトピー性皮膚炎

現代医学によるアトピー性皮膚炎についてはこちら。
私たちの体に異物(抗原)が侵入すると、それを阻止する抗体がつくられます。アレルギーはこの抗原・抗体反応異常であり、全身病です。

多くは、その人の体質的な弱点部に症状があらわれます。現代医学では子供のアレルギーは成人になると自然に治るとされていますが、実は別の症状・別の慢性病に移行しているだけです。

鼻炎そのものは命にかかわるものではありませんが、アレルギー体質がガン体質であることを認識して、早急に体質改善をする必要があります。

アレルギー疾患は近年急増し、日本人の3人に1人はアレルギー体質です。かつて東京都の保育園での調査によれば、5人に2人がアレルギー体質という報告がありました。

イギリスの医師ブラックレーは、いまから60年以上も前に、「アレルギーは文明病で。だから今後、ふえることはあってもへることはない。」と警告しましたが、まさにその警告通りです。
日本の若年層におけるアレルギー、アトピー患者は年々増加の一途をたどり、減少の兆しはありません。また、低年齢化にも拍車をかけています。

「アレルギー」の語源のギリシャ語が、「奇妙な」とか「風変わりな」という意味をも明らかなように、自然界とは異なる不自然さがもたらした疾痛であることが暗示されています。

文明病とは、食品添加物や加工品の普及、農薬使用や水質汚濁のことを意味し、まさしくアトピー性皮膚炎は文明病そのもの、といえるでしょう。

動物性食品の過剰摂取が原因

ところで、アレルギー体質の大きな原因となるのは、動物性タンパク質の過剰な摂取が原因です。とりわけ幼児にアトピー性皮膚炎が多いのは、消化酵素が成人より少なく、その働きが不十分であったり、また、腸粘膜が未熟なため、とくに分子が小さいタンパク質は未分解のまま小腸から吸収されてしまい、アレルギー反応をおこしやすいのです。

ある研究によれば、母親が生卵を食べた場合、30分後にはその卵白のタンパク質が母乳に顕出し、その母乳を飲んだ乳児にアレルギー症状があらわれてくることが確認されています。つまり、母親の腸においても卵白タンパクが未分解のまま吸収されてしまっているのです。

となれば、アレルギー体質の人は、消化酵素の分泌や腸粘膜の健全化をはかることが重要な課題となります。人類は長年にわたって穀物を主食としてきた生き物なので、でんぷん質を主体にした食事をとることが、人間本来の食性ということになります。

現代っ子の体質を改善するには、まずコメ(玄米)、それすら受けつけない重症者はそれ以前の穀物、ハトムギやソバ、アワやヒエなどの雑穀を食べればよいということです。

甘いものやインスタント食品は、かゆみをさらに助長する

なお、動物性食品を偏食する現代人は、その食性の反動から甘いものや水分のとりすぎとなりやすく、その摂取はアレルギー体質(アトピー性皮膚炎など) をさらに悪化させやすくなります。
甘いものは、体の組織を緩めたり冷やしたりする作用が強いので、胃腸や内臓機能の低下をもたらし、体質をさらに弱体化させてしまいます。

また、糖分は皮膚表面の水分量を増加させるので、湿疹やかゆみも強くなって皮膚炎を悪化させる要因ともなります。

とくに白砂糖などのショ糖が体内にはいると、消化め過程で蟻酸という酸を生じます。この蟻酸には溶血作用があるので、体内に蟻酸がふえると、それを調節して正常にもどすためにヒスタミンが多く産出されます。

「肝腎かなめ」の肝臓と腎臓での解毒・排毒の機能が低下したアレルギー体質の人は、このヒスタミン毒の排毒(分泌) を皮膚からもおこなうようになります。この刺激物質によって皮膚にトラブルが発生するため、これを抑えようと現代医学では抗ヒスタミン軟膏(副腎皮質ホルモン) などを処方するが、これらはあくまでその刺激を和らげるものにすぎません。根本からの治癒をもたらすものではないのです。

手軽で便利なインスタント食品やレトルト食品も避けなくてはなりません。これらには不自然な保存料、着色料などの他に、油脂類もたくさん含まれており、劣化した油脂の活性酸素が、アレルギー体質、アトピー性皮膚炎をさらに悪化させてしまうからです。

「皮膚に病のある者は辛きもの食せず」味覚の刺激はほどほどに

また、「皮膚に病のある者は辛きもの食せず」と古くからいわれるように、香辛料は極陰性のアルカリ性食品で、極陽性の動物性食品とのバランスをとるための調味(調和)料でです。

しかし、この調和は、あまりにもかけ離れた両極端なもの同士の調和をはかるものであることから、これらの常食・過食は体調のコントロールを乱しやすく、体にとっては負担大となります。作用が強いだけに、体質をゆがめてしまう危険性が避けられません。

もともと人類の食性にかなった玄米・菜食を日常としていれば、用を受けもつコショウ、ワサビ、サンシヨウ、カラシ、カレー粉などは不要です、

玄米・菜食の自然医食をすると、体質の好転反応(瞑眩)化したような症状を呈することがあります。アトピー性皮膚炎の場合、かゆみが強まるとか口内炎がひどく出るとか、いろいろな諸症状が発生しますが、改善への前段階の反応であることを自覚してるアレルギー毒を一刻も早く排毒してしまうことが治癒への近道です。

治療のポイント

  1. とくに牛乳・卵・チーズ・バターおよび、それらを含む食品は避ける。肉類や赤身の魚はもとより、タンパク質は極力とらないこと。体質によっては豆腐などの大豆製品も不可です。ただし、天然醸造の3年みそなどのように、塩気を含み、時間をかけて自然発酵によってアミノ酸にまで分解されているようなものであれば、おおむね大丈夫。
  2. 砂糖類や果物類は副交感神経を緊張させる方向に作用するので、夜間のかゆみを強めてしまう(黒砂糖、ハチミツも不可)。
  3. 香辛料やアルコール、コーヒーなどの刺激物を避ける。
  4. 農薬や化学肥料を使用した農作物、加工食品、インスタント食品はとらない。
  5. 活性酸素を発生させやすい油脂類は少量に。
  6. カサカサタイプの肌の人の場合は、酸味や苦みのあるものはとらない。反対にジクジクタイプの人は糖分を多く含むもの、精白食品(白米、自パンなど) はとらない。
  7. アトピー体質は消化力が低下しているので、水分量は控えめに。また、過食にも注意する。

薬効食品と自然療法

にんじん
皮膚を強くするカロチンを多く含むので、毎食常用したい
ピーマン
ビタミンA、Cの含有が多く、皮膚に活力を与える
ほうれんそう
ビタミンA 、B、C 、Dなどを含むほか、出血を止めるビタミンKも含まれている。
かぼちゃ
ビタミンAを多く含む他、繊維も多く、排毒を早める。
シジミ
肝臓の解毒作用を強めるタウリン、アルギニン、メチオニン、ビタミン12が豊富。
自然塩
糖分で緩んだ細胞をひきしめ、消炎作用が強い。
玄米スープ
乳幼児の場合は玄米を妙って、時間をかけてつくったスープを与える。かゆそれより大きい子供にはお粥をあげると解毒が早まる。
自然療法
かゆい部分を、ダイコンやキュウリの輪切りで軽くたたく。また、ニンニクの皮を煮だした汁を風呂に入れて入浴する。

スキンケアによるアトピー性皮膚炎の改善はこちら。30年以上も苦しんできたアトピーが美肌精油ジェルで改善、ステロイドと縁が切れた

摂食障害

病気の原因と症状

摂食障害(せっしょくしょうがい)とは、心理的なことが原因となって食事のとり方が病的になってしまうことをいい、これは心の病気です。摂食障害には、大きく分けて、食事をほとんどとらなくなってしまう「拒食症」と、大量に食べてしまう「過食症」のふたつがあります。両方とも90パーセントが女性ですが、近年では男性の摂食障害も増えているといいます。

拒食症は、神経性食欲不振症ともいわれます。この拒食症では、食事量が減ったり、低カロリーのものしか食べないことから体重が極端に減ってしまう、女性ならやせ過ぎで生理がこなくなってしまうといった症状があります。

はじめはただ単に「やせたい」という思いから意識的にダイエットをするようになり、それが長いこと続くうちに食べられない状態になって、顕著なやせ型になります。かなりやせてきても、積極的に活動を行い、本人には病気の自覚がありません。また、病気だとわかっても、やせたいという強い思いがあるため、なかなか治療を受けたがりません。

過食症には、いったん食べ始めるとやめられない、無理矢理食べては吐く、食べ過ぎたことを後悔して憂うつになる、といった症状があります。食べた後に食べたものを全部吐いたり、下剤や利尿剤を使って体重の増加を避けようとしたりします。

摂食障害は、栄養状態の悪さから、さまざまな体の不調につながって、最悪死に至ることもある病気です。周りの人から治療の重要性を伝える必要があります。摂食障害には、さまざまなストレスが要因となっていることも多く、周囲の人の理解やサポートがとても大切なのです。

摂食障害の食事療法について

治療では、精神的なアプローチのほか、薬物療法や食事療法、行動療法などがおこなわれます。

栄養剤の投与をおこなう

本人が自発的に食べるようにすることが原則ですが、どうしても食べられず、体重の減少が著しかったり、感覚の異常があらわれることがあります。こういった場合には、栄養状態が非常に悪化していて生命の危機なため、本人を説得しなければなりません。必要であれば、強制的にでも栄養剤をチューブを使って消化管へ入れたり、直接静脈へ入れる方法を用います。

食事は食べたいもの、食べられるものを

すべての栄養素が不足しているので、栄養状態を良くするためには、さまざまな食品を食べる必要があります。しかし、神経性食欲不振症においては、食欲の低下が著しく、食べられるものも限定されます。ですから、ある程度は本人の食べたいものや、食べられるものから食事をとるようにします。

消化・吸収が良いものから

精神的に落ち着いてきたら、まずは、消化が良く胃腸の負担にならないお粥のようなものから始めると良いでしょう。そして食べられるようになったら、徐々に普通の食事へと移行していきます。

なお、この間は、医師やカウンセラーなど専門家と相談をしながら、気持ちを整理させていきます。

調理のコツ

栄養バランスを考えながら、はじめは本人の嗜好や希望を優先させ食品を選びます。最終的には、すべての食品をまんべんなく食べられるようになることが目標です。

胃下垂

病気の原因と症状

胃下垂というのは、胃が通常の位置よりも下がっている、下のほうまである状態をいいます。これは、胃を釣り上げている筋肉が緩んだ状態です。ただ、胃全体が下のほうにあるわけではなく、上の端の位置は正常なのに下の端の位置が下がっている、というものです。つまり、胃がダラーンと伸びてしまっているのです。

生まれつき、このような胃をもつ人の多くは、やせていて筋肉が少ない人です。男性に比べ女性に多い症状で、なかには骨盤の辺りまで胃が垂れている人もいるといいます。

胃下垂だと太らない・・・、こんなことを聞いたことがあるでしょうか。

食事で口から入った食べものは、胃を経てから、消化されながら十二指腸、小腸へと進み、栄養素のほとんどは小腸で吸収されます。しかし、胃が下のほうにあることで、通常よりも、食べものが胃に滞在している時間が長くなり、栄養が吸収されるまでに時間がかかります。ですから、食べているわりには栄養がとれない、ということになります。

また、食べものが胃に残っているので、胃酸が多く分泌されてむかむかしたり、食欲不振になって太りにくいという傾向があるのです。

こうした生まれつきの胃下垂の場合でも、特に苦痛な症状がないということであれば、治療をする必要はありません。しかし、中には、胃が重く張った感じがする、鈍い痛みがあるなどの症状の人もいます。これは、胃アトニーという病気で、胃の筋肉の緊張が低下して、胃の働きが鈍くなっているのです。

お腹の壁の脂肪が不足していたり、腹部の圧力が低下しているやせ型の人は胃下垂だけでなく、内臓全体が下がっていることもあるといい、それを改善するためには、適度な全身運動や腹筋を鍛えることが良いといわれています。

胃下垂の食事療法について

全身の栄養状態を良くすることが、胃下垂の食事療法の目的です。一般的に、やせている人に多くみられますから、しっかり食べて内臓周辺の脂肪を増やし、内臓をきちんと支えられるようにしましょう。

たくさん食べる

少食で、あまり食欲がない人が多いので、がんばってたくさん食べるようにしましょう。間食に甘いものなどをとるようにして、エネルギーを補給します。

胃の負担を減らすような食べ方をする

胃下垂だとあまり空腹感がなく、1度に食べられる量が少ないので、何回かに分けて食べるようにします。1日の総量を減らすわけにはいかないので、胃の負担を軽くするように、何回にも分けて食べます。

胃液の分泌を刺激する

胃液の分泌を亢進して食欲を増すために、香辛料や酢などを利用しましょう。

調理のコツ

消化が良く、食べやすいメニューにしましょう。豆腐や納豆、牛乳、白身魚、鶏のささみ、むね肉などは、消化が良いタンパク質食品です。

油は、新鮮な植物油をサラダのドレッシングや炒めものに使いましょう。

過敏性腸症候群(IBS)

病気の原因と症状

過敏性腸症候群とは、大腸そのものには、炎症や病変がみられないのに、腹部に不快感をともなう下痢便秘といった便通異常、そして腹痛を慢性的に繰り返す病気です。過敏性腸症候群はIBSともいわれますが、このIBSは、さまざまなストレスを抱える現代人に急増している心の病気のひとつです。

過敏性腸症候群(IBS)についての詳細はこちら。

名前のとおり、腸が過敏になって起こります。腸と脳は密接に関係している部分があって、脳がストレスや不安を感じることで、その信号が腸に伝わって影響を与えてしまうのです。

日常的に起こる腹痛や便通異常との見分けがつきにくいものですが、主な原因は心理的ストレスです。過敏性腸症候群のタイプは次の3つに分類されます。

  • 下痢型
  • 外出先で急な腹痛が起き下痢をする。外出が困難になることがある。

  • 便秘型
  • うさぎのフンのような硬くコロコロした便が多く、排便が困難になる。

  • 混合型
  • 下痢になったり便秘になったりを繰り返す。

男性には下痢型、女性には便秘型が多い傾向にあるといいます。

腸に異常が見られないのに、なぜ、痛みや不快感、便通異常が起こるのでしょうか。その原因は複数あると考えられ、未だに解明されていませんが、最近の研究から「腸内細菌」が誘因であることがわかってきました。
過敏性腸症候群の人は、そうでない人と比べて腸を拡張する刺激に対して敏感に反応してしまいます。

その原因のひとつとして、腸内細菌のバランスが崩れることによって悪玉菌が増え、腹痛や腹部の不快感といった知覚過敏が起きやすいということがわかってきたのです。
腸内環境を整えることがこの病気を改善の道でもあります。つまり整腸が重要な鍵となります。整腸といえばやはり乳酸菌です。

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おもにストレスが原因で起こる胃腸の不調や病気を改善するには、まずは、そのストレスの原因となっている事柄を解決できるのが一番です。そして、自律神経が正常になるような生活に改善することが必要ですから、食事療法や運動療法が重要になります。規則正しい生活で体のリズムを整えること、リラックスできる時間をつくることも大切です。

過敏性腸症候群の食事療法について

刺激となる食品を控える

アルコールやカフェイン、炭酸が含まれているような飲料、香辛料などは腸管を刺激するので、できるだけ控えるようにしましょう。ビールのような炭酸系のアルコール類には、特に注意が必要です。
また、冷たいものも注意します。

食物繊維はタイプによって調整する

この病気には、下痢をしやすいタイプと便秘をしやすいタイプがありますから、タイプによって食物繊維の摂取量を調整します。下痢型の場合、食物繊維が腸壁を刺激し症状を悪化させるので制限しましょう。便秘型の場合は、便をやわらかくし便通を良くするために食物繊維を摂りましょう。ただし、多く摂り過ぎると腸内発酵が促進され、ガスが腸を刺激するので注意します。

牛乳・乳製品を摂らない

牛乳には、乳糖という特別な糖質が含まれています。赤ちゃんのときには皆にこの消化酵素があるのですが、それは大人になるに連れ、欠如していくことがあります。これを乳糖不耐症といいますが、牛乳を飲むとお腹がごろごろして下痢をしたり、過敏性腸症候群を悪化させる原因になることもあるので、牛乳や乳製品は摂らないほうが安心です。

調理のコツ

バランス良く食べること、規則正しく食べることが大切です。下痢の場合は、繊維質の多い食品を控えて消化の良い食品や調理法にします。便秘の場合には、海藻類やきのこ類、野菜など繊維質を多めに摂ります。

風邪・インフルエンザ

病気の原因と症状

鼻やのどを中心とした上気道に起こる、急性の炎症のことを風邪(かぜ)といいます。風邪の原因となるのは、鼻やのどがウィルスに感染することです。風邪のウィルスの種類はとてもたくさんあって、どのウィルスに感染したのかを特定することは困難だといわれています。同じウイルスでも型がいくつもあり、しかも、それが年々変異するので、一度感染したウイルスに免疫ができたとしても、次々に新しいウイルスに感染して、何度も風邪をひいてしまうのです。

風邪の症状には、ご存じのとおり、くしゃみや鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せき、たん、発熱などがあります。これは、ウイルスが粘膜から感染して炎症を起こすからです。
風邪は、われわれにとって、最も身近な病気のひとつです。そのため、だれでもひとつや2つ、自分なりの風邪の治し方というものをもっているものです。

よく紹介されている民間療法的な方法をみてみると、

  • 種実類を積極的にとる
  • ダイコンを大いに活用する
  • 薬草茶を飲む
  • 皮膚の鍛錬

などがあります。

体がウイルスと戦いはじめると、粘膜の内部の組織に炎症が起きて、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こします。

のどでは、のどの粘膜の炎症が起こり、せきやたんというかたちで、異物を外へ出そうとします。また、熱が出るのは、ウィルスの侵入によって体に異変が起こったことを知らせるサインで、自分で自分の体をなおそうとする免疫の働きが活発になっているからです。

インフルエンザも、風邪と同じく、鼻やのどの上気道の感染によって起こる病気です。しかし、インフルエンザを起こすインフルエンザは、風邪を起こすウイルスとは異なり、症状の重さも異なるので、別の病気だと考えたほうがよいでしょう。

インフルエンザでも鼻水やのどの痛み、せきなど風邪と同じような症状がありますが、風邪と比較すると高い熱が出て、関節痛や筋肉痛などの全身症状を伴います。また、インフルエンザ脳症や肺炎など、重い合併症を起こしやすいことが風邪とは異なります。

風邪・インフルエンザの食事療法について

現代日本人は食生活において完全に油断しすぎています。文字通り油断で、植物油のとり方が少ないのですが、油というより、リノール酸が十分にとられていないのです。

動物性脂肪や、抽油剤使用の植物油を用いては肝臓が傷めつけられたり、血液の油粘製が異常に高くなり体の抵抗力は減退してしまいます。クルミ、松の実、ゴマなどを大いにとる必要があるのです。

ダイコンはすぐれた消化酵素ジアスターゼを含んでいます。現代日本人は美食のうえに過食をしていて消化機能は大いに減退しているから、ダイコンの利用は特に不足気味です。すりおろして食べればいいが、薄切りを純粋なハチミツに漬けておいて、アメ湯として用いてもよいでしょう。

クコ、甘草、ヨモギ茶などの薬草茶は、腸を整え、血液をきれいにする効果があるから、体の抵抗力をよみがえらせて、風邪を早期に治すのに効果的です。

皮膚は機能的に呼吸器系と密接な関係性があります。皮膚を鍛錬すると、組織呼吸をもなめかんらかにすることになるから、基礎体力が増強され、体の抵抗力がグンと高められます。
乾布摩擦、日光浴、薄着の習慣をつけることなどは、ぜひ実行したい習慣dす。ただし、真の健康体ならば、めったにカゼをひくものではありません。ちょくちょく風邪をひくようなら、体質面に問題があるのだから、もっと根本的な療法が必要となるでしょう。

風邪は腸からひく

ふつうは、鼻、のどなどの上気道の急性炎症を主な症状としてあらわす病気を風邪と一般的に呼んでいます。

現代医学では、その原因はいわゆるウィルスにあるとみなして、そのウイルスをやっつけるような薬剤やワクチンづくりに懸命です。

しかし、それはとんだ間違いです。真因はわれわれの体そのものにあるのです。ウイルスがみつけられたとしても、それは外からはいりこんできたものではなくて、自分自身の体でこしらえたものなのだ。腸内で自家生産されるのです。

われわれの腸内には無数の微生物が棲んでいいます。それも、健康体では乳酸菌などの有益菌が優位に立って一定のバランスが保たれています。

ところが、腸内環境が悪化すると、そのバランスがくずれて、病的なバクテリアの増殖が盛んになり、しかもそれは崩壊しやすく、崩壊するとウイルスに姿を変えて、どんどん血液中にはいってしまいます。つまり、血液は汚されるのです。

このウイルスは、血流にのって全身をめぐっていくから、肝臓や腎臓などの臓器器官にも多かれ少なかれ障害をおこすのですが、とくに上気道の粘膜が弱っている人では、そこの炎症が最も目立ちます。

そんな状態を風邪と呼ぶという約束ごとになっているにすぎないのです。風邪の症状だけをみて、病気を軽くみることはできないのです
ウイルスに対する抵抗力をつけるために、安静にして保温を保ち、食事療法をおこないます。

エネルギーが不足しないように気をつける

風邪をひいた時の食事というと、あっさりしていて消化の良いおかゆになりがちでは?
風邪により熱が出て体温が1度あがると、10パーセントくらいの基礎代謝が働くので、そのぶんエネルギー消費量が増えます。エネルギー量が多く必要になるのにおかゆだけだとエネルギーが不足し、体力の低下や体重減少が起こり、やつれてしまうのです。エネルギーアップのためには、消化の良いごはんのほか、めん類やパン、はちみつ、砂糖、乳酸菌飲料などを摂りましょう。

水分とミネラルをじゅうぶん摂る

水分、ナトリウム、カリウムが体内から大量に失われて、電解質のバランスがくずれ脱水症状が起こりやすくなります。お茶、スポーツドリンク、スープなどで水分とミネラルをしっかり補給しましょう。
水分補給におすすめは活泉水です。

大食いの人は風邪をひきやすい

中国では、風邪をひいた時はセンブリをよく用いる。センブリは胃腸病に卓効をあらわす薬草です。

風邪の大モトが腸機能の乱れにあることを考えれば、これはまことに合理的な処方といえます。だから、先に挙げたクコ、甘草、ヨモギなどの整腸効果のある薬草茶は大いに有効です。

しかし、薬草茶を飲んで万事OKというわけにはいきません。腸の機能を混乱させている元凶を断たなければ、本当の根本療法とはならないからです。

腸内環境を悪くしている真因は、動蛋食品および精白食品です。肉、卵、牛乳などの動蛋食品は、われわれの腸内ではスムーズに消化されず、腸内にグズグズしているうちに異常発酵がおこります。その結果、病的ウィルスが生まれます。

白砂糖、白米などの精白食品は極度のミネラル欠乏食のため、腸の消化機能を減弱させ、腸内の有害物を血液中に素通しさせてしまうのです。

風邪をひきやすい人は、とくに上気道の組織の抵抗性が弱っているわけだが、そうしたウイークポイントも、元をたどれば、動蛋食品、精白食品にかたよった食生活によって生みだされたもの。血液が汚れると、自律神経や内分泌機能もアンバランスになって、粘膜組織は非常弱体化してしまいます。
腸内でのウィルスの発生、腸機能の低下、自律神経や内分泌機能のアンバランス…これらは、いずれも慢性病を生む重要な条件ばかりです。

病気は、放っておいて治るというものでは決してありません。表面的にはそうみえても、食生活が間違っているかぎり、症状が消えたことは、ただ病気が潜行しただけで、体質の悪化は確実に進んでいるのです。

白米・肉食をやめて玄米・菜食に切り替え、体質の改善をはかることが不可欠です。とくに呼吸器系を強化するためには、次の点を心がけなければ治りません。

まず、少食にする。過食していると、胃腸は疲れ、消化力は低下して、体の抵抗力は衰える。そのため、呼吸器を弱め、すぐにカゼをひくようになります。

十分に岨嘱して食べれば、何の苦痛もなく少食にできるものです。次に、梅醤番茶を毎日飲む。これは、不思議と心を静め、体の抵抗力を強める効果がある。梅干しをほぐして、熱い番茶を注ぎ、醤油を2~3滴落とせばでき上がり。

さらに、アンズなどの呼吸器系に特別有効に作用する薬効食品をたびたびとるとよい。アンズは、昔から呼吸器に効く食品といわれて利用されてきた。たとえば、干しアンズを純粋のハチミツで煮て食べるというやり方です。

なお、できればハチミツは無添加のものを、干しアンズは漂白剤が使用されていないものを選ぶのが好ましい。この他、レンコン、クズ粉も呼吸器を強くする薬効食品である。

ただ、風邪の場合は、それらがごく軽度の段階にあるというにすぎない。

調理のコツ

肉や魚介類、卵、豆腐、乳製品といったタンパク質食品を中心に、バランスの良い内容でじゅうぶんなエネルギーを摂取します。熱がある時には、口あたりや消化が良いものにするとよいでしょう。煮る、茹でる、蒸すなどして、やわらかく食べやすいメニューにしましょう。

治療のポイント

  1. 過食をやめる。過食していると、胃腸は疲れ、消化力が低下して、体の抵抗性が衰え、風邪をひきやすくなる。
  2. 白米・肉食をやめる。白米、白パン、白砂糖、肉、卵、牛乳、精製塩、化学調味料などの不自然食をとっていると、腸内に毒素(ウィルス)が発生する。これが上気道に炎症をおこす元凶となる。
  3. 化学薬剤に手を出さない。いわゆる風邪薬は解熱鎮痛剤、鎮咳剤、去疾剤、抗ヒスタミン剤など有害化学物質の寄せ集め。体の自然性を損なうだけ。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
  5. 腸内の有用細菌の増殖をはかる。みそ、納豆など、本物の発酵食品を積極的にとる。
  6. ストレス解消を上手に。抗ストレス食品を活用する。
薬効食品と自然療法
にんにく
ニンニクとゴボウをすりおろしたものに、みそを加え、熱湯を注いで飲んで寝る。蒸し焼きニンニクを毎夕食時に食べるのもよい。
にんじん
ニンジン、ゴボウ、ニラ、ジャガイモ、キャベツでスープをつくって、アツアツを食べて寝る。
しょうが
すりおろしたショウガを温めた酒に混ぜて飲む。ショウガ、シソ菜を煎じて飲む。ショウガ、干しシイタケ、干し柿を煎服。

れんこん

すりおろし汁を飲む。

関節リウマチ

病気の原因と症状

関節リウマチとは、体のいろいろな場所の関節に炎症が起こって、関節が腫れて痛みがでる病気です。年月を経て進行すると関節が変形したり、悪化して関節同士が癒着し、動かすことができなくなる機能障害が起こったります。

関節リウマチはさまざまな年齢の人に起こりますが、30歳代から50歳代くらいで発病する人が多く認められているといいます。男性と比べ、女性のほうが3倍くらい多い病気です。

膠原病(こうげんびょう)という自己免疫疾患のうちのひとつで、アレルギー疾患の一種とされています。本来ならば自己防衛のため体外から侵入する異物を攻撃するはずが、何らかの原因により、自分の臓器や細胞を攻撃し破壊してしまうのです。

病気の原因は詳しくはわかっていないようですが、患者の免疫に異常があることがよく知られています。このため、遺伝子の何らかの異常か、感染したウイルスや細菌などの影響か、あるいはこの両方によって起こるのではないかと考えられています。また、過労やストレスなどをきっかけに発症することもあるようです。

病気の初期症状では、『朝のこわばり』といって、朝目覚めた時に、手の指がこわばっていたり、腫れぼったく感じたり、しびれを感じたりするという特徴があります。進行すると、手足の指の関節や、手首、足首、ひじ、ひざ、股関節などが関節炎を起こし、熱っぽくなって腫れます。また、関節が破壊され変形します。

関節痛は、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら慢性の経過をたどります。リウマチは活発に活動する時期とおとなしくしている時期とがあって、活発な活動期には、関節だけでなく体のいろいろなところに症状が出やすくなります。

関節リウマチの食事療法について

この食事療法は、誘因となったストレスを除去し、全身の栄養状態を良くするためにおこないます。炎症を抑制する作用のある多価不飽和脂肪酸の効果に期待ができます。

さまざまな栄養をバランス良く摂る

肥満がある場合は、体重が負担となって関節痛が悪化するので、食事量を減らします。このとき、各栄養素を過不足なく摂取することが基本です。結合組織の主成分はタンパク質ですから、良質なタンパク質をしっかり摂りましょう。また、結合組織での代謝を円滑にするためには、各ビタミン・ミネラルをじゅうぶん摂りましょう。

カルシウムと鉄をじゅうぶん摂る

関節リウマチの治療にはステロイド剤が使われますが、副作用で骨粗しょう症のような症状が出るので、牛乳や乳製品を多めに食べてカルシウムを摂取します。

多価不飽和脂肪酸を摂る

多価不飽和脂肪酸を積極的に摂取することによって、炎症が抑制されることがわかっています。多価不飽和脂肪酸には、植物油ではリノール酸、リノレン酸が、魚の油ではエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などが多く含まれているので、こういった食品をじゅうぶん摂りましょう。新鮮な油は特に良いです。

調理のコツ

手指の関節に機能障害があるときには、食材をやわらかく煮たり、細かく刻むなどして食べやすくしましょう。肉類は脂肪が少ない部位を選び、乳製品なら低脂肪ヨーグルトなど動物性脂肪が少ないものを選びます。油は植物性が良いです。魚を食べるなら、EPA・DHAが豊富に含まれるイワシ、サンマ、サバなどの青身魚をメニューにとりいれましょう。

骨粗しょう症

病気の原因と症状

わが国は急速な高齢社会を迎えて、やれ介護の問題がどうだこうだと慌てふためいている現状ですが、その過程で、お年寄りの骨粗しょう症がにわかにクローズアップされてきました。
骨粗しょう症とは、骨が軽石のようになり、たくさんの小さな孔が空いたようになってしまう病気です。骨に鬆(す)が入ったように中がスカスカになり、もろくなって、小さな衝撃でも骨折しやすくなります。
屋台骨がおかしくなっているのだから、寝たきり、という人が多くなるのも、うなずけます。
ガンや心臓病、脳卒中のように、直接、生命の危険となる病気ではないのですが、骨粗しょう症による骨折から寝たきりになってしまう人もいるのです。

骨は新陳代謝により、私たちの体の中では、繰り返し古い骨が壊され(骨吸収)、新しい骨がつくられています(骨形成)。しかし、この新陳代謝のバランスがくずれ、骨吸収が進んで骨形成が追いつかなくなると、骨がスカスカの状態になってしまうのです。

骨粗しょう症については、早くから医師や専門家に指摘されてきましたが、いまだに誤解されたままです。なぜなら、いまの栄養学では乳児からお年寄りまで、「カルシウムの補給に牛乳を」と叫ばれているからである。

骨粗しょう症は男性にもみられますが、閉経による女性ホルモンの分泌の低下が骨密度を低下させるため、特に女性に多くなります。このような生理的な体の変化のほか、遺伝的要因や栄養不良、運動不足などの生活習慣も、骨粗しょう症の発症に大きく関係していることがわかっています。

女性の骨密度は18歳くらいでピークに達し、40歳代くらいまではほとんど一定ですが、その後は急速に低下していきます。骨をつくるのに必要なカルシウムは、腸から吸収されて骨に取り込まれますが、年をとると腸管からのカルシウムの吸収が悪くなってしまうのも骨密度が低下してしまう原因のひとつだといわれています。

このように、多くの人は年齢を重ねるとともに、骨密度が減ってしまいます。しかし、バランスのとれた食事や適度な運動を心がけることにより、骨密度の低下を防いだり、低下の速度を遅らせたりすることができるのです。

こちらのページには片足で1分間立つフラミンゴ運動が骨粗鬆症改善に役立つと紹介されています。ウォーキングやスクワット運動より手軽に出来てよさそうです。

日本人のカルシウム吸収率は、欧米人の半分

ところで、「カルシウムを豊富に含む完全栄養食品」の牛乳を飲んだら、日本人の9割は飲用後、腹痛や下痢を本当はおこすはずです。それは日本人の体には乳糖を分解する酵素、ラクターゼが存在しないからで、乳児の母乳吸収に必要なことから存在したラクターゼも、離乳とともに生理的に消失するからです。

そうした日本人が、もし牛乳を飲んで何でもなかった、となれば、それは本物の牛乳ではない証拠であり、事実、市中に出まわっている牛乳のほとんどは高温殺菌処理された加工調整牛乳なので、腹痛や下山刑をおこす人はあまりいないのが現状です。そのため、相変まんえんわらず、せっせせっせと飲まれているわけだが、その結果が、骨租しょう症の蔓延という事実を知る人はまだまだ少ないのが現状です。

「カルシウム・パラドックス」を未然に防ぐための注意点

なお、骨のカルシウムはリンと大変深い関係をもっているので、リンにも関心を向けなければなりません。新生児に10日もたたないうちに牛乳を与えると、低カルシウム血症から、「テタニー」と呼ばれる筋肉ケイレンをひきおこしてしまいます。
その理由は、牛乳にはリンが母乳の約6倍( 100 gあたり90mg)も含まれており、それがカルシウムの吸収を阻害するためです。

そもそも、血液中ではカルシウムイオンと、リン酸イオンを掛け合わせた値(溶解積)がコンスタント係数として一定しています。したがって、リンが多くなって血中のリンイオン濃度が高くなると、それだけ血中のカルシウムイオン濃度が低下し、すると今度は副甲状腺から上皮小体ホルモン(パラソルモン)が分泌されて、骨からカルシウムを動員して血中のイオン濃度を一定に保とうと、カルシウムイオン濃度を高めようとするのです。

この時、赤ちゃんの骨はまだ細くカルシウムをほとんど蓄えていない軟骨なので、リンが多くはいってきた分、モロにその影響を受けて、「低カルシウム血症」をひきおこしてしまうのです。

一方、大人の場合は、幼児のように容易に「低カルシウム血症」はおこさないものの、すでにできあがっている骨からカルシウムやリンが出ていってしまいます。つまり、骨のカルシウムの蓄えがなくなって骨がスカスカになる、あの骨租しょう症をつくりだすのである(体重50 kgの成人には約1 kgのカルシウムが存在し、うち99%が骨の成分、残り1%が血中に存在)。

骨の形成には、運動も不可欠

なお、骨の問題で忘れてならないことは、運動です。宇宙飛行士の体験からも明らかなように、無重力空間では体を支える必要性がないため、骨量の減少(尿排泄)が著しく、小さなカプセルで飛んでいた場合には、地上に帰還した時にすぐに立てないことが多かったのです。ところが、いまではスペースシャトルのような大きい飛行船になっているので、ペダルを踏んで体を鍛える空間も確保され、長期滞在でもかつてのような光景はまったくみられなくなっています。

しかし、重力圏に包まれたこの地球上では、体を十分に支えるしっかりした骨がなければいけません。

骨は一見して硬そうに見えるため、あまり変化していないように感じられるのですが、細胞には骨芽細胞といって、皮膚が日々更新されているように、骨も日々新陳代謝をくりかえしているのです。2~3年で全部入れ替わるともいわれています。

日光にもしっかり当たることが大切

しかも、この骨形成には太陽の光も不可欠で、晴天の日には必ず外出することが重要です。

人の皮下脂肪にはビタミンD の前駆物質エルゴステリンが豊膚に蓄積されています。このエルゴステリンは、日光の紫外線によって構造式の一部に変化をおこし、ビタミンD となります。このビタミンD ができてはじめて、カルシウムの腸管からの吸収が高められるのです。
現在、日本人に必要とされるカルシウム所要量は、成人の場合1日あたり600 mg、妊婦は1000~2000 mgとされるが、最近の見解ではより多いほうが望ましいとされてきています。

骨粗しょう症の食事療法について

骨粗しょう症を予防するには、若い頃からカルシウムをじゅうぶんに摂って、運動を適度におこない、丈夫な骨をつくっておくことです。骨粗しょう症になっても、バランスの取れた食事で、骨密度の低下を遅らせます。

カルシウムをしっかり摂る

丈夫な骨をつくるのに必要なカルシウムは、牛乳や乳製品、小魚、海藻、緑黄色野菜などに多く含まれています。これらの食品の中でも、特に吸収が良いといわれているのが牛乳や乳製品に含まれているカルシウムです。

牛乳が体質に合わずお腹を下してしまうという人は、チーズ、ヨーグルトといった乳製品から摂取するとよいでしょう。

ビタミンDが豊富な食品を摂る

骨粗しょう症には、カルシウムと一緒にビタミンDを摂取することも大切です。ビタミンDには、カルシウムが腸から吸収されるのを助け、血液中のカルシウムが骨へ沈着する割合を高める働きがあります。

調理のコツ

カルシウムをじゅうぶんに摂れるメニューを考えます。小魚や大豆製品、小松菜、春菊、ニラなどの緑黄色野菜、それから、ひじきやわかめなどの海藻類にもカルシウムが豊富に含まれていますから、こういった食品を普段から摂りましょう。牛乳や乳製品をおやつに利用するのも良いです。

骨粗しょう症の治療のポイント

  1. まず、原因食を断つこと。牛乳、卵、肉および、それらの加工品のいっさいを避ける。ケーキや和菓子などの白砂糖食品も禁止する。ハマチ、ウナギなどの養殖魚も避ける。
  2. 玄米を長時間弱火で煮こんだ玄米スープは、母乳不足の代用乳として役立つばかりか、重湯にすれば乳児の離乳食にも、またお年寄りの病後回復食にも最適。次善の策としては豆乳がよい。
  3. 末精白雑穀ご飯を主食にする。雑穀にはミネラルが多いので、玄米を主体に、ソバ、アワ、キビ、黒豆、アズキ、トウモロコシなどを用いる。胚芽米や胚芽入り白パンなどは、玄米ほど効果がないので頼らないほうがよい。
  4. 根菜料理をしっかりとる。レンコンの妙め煮、ニンジンの精進揚げなど。また、ニンジン、ゴボウ、ヒジキ、ネギ、ニンニクなどで妙めたおからは、良質タンパクとミネラル補給の面から骨租しょう症予防の最高のおかず。
  5. 毎食、みそ汁を欠かさずにとる。とくにカルシウムの多いワカメは必需品。
  6. 薬草茶をお茶代わりに常用する。オオバコ、クコ、ハトムギなどをベースにするとよい。
薬効食品と自然療法
ダイコン葉
ダイコンの葉にはビタミンB1や鉄が多く含まれているので、葉つきのものを買う。細かく刻んで塩もみして1~2日冷蔵庫に保存すると、とてもよい漬け物になる。なお、ダイコンとシラス干しの組み合わせも、清涼感が味わえるだけでなく、カルシウム補給にも最適。
わかめ
カルシウムが多く、ヨードも豊富なので、内分泌機能を正常化する。
しいたけ
造血に不可欠なビタミンB12の他、造骨に欠かせないビタミンB2も豊富。