腎臓病

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腎臓は大切な浄血器官

く腎臓はソラ豆に似た形で、大きさはにぎりこぶしぐらいの大きさです。ふつうは肋骨の内側で横隔膜の下のところに左右2個あります。外から触れることはできないし、心臓や胃のように動しきゆうたいいたりしない静かな臓器ですだ。
この臓器の中には、毛細血管の球である糸球体が、片側だけで100万個もつまっています。ここで、血液からタンパク質を除いたすべての成分がこしだされます。

このこしだされた液は、細長い尿細管を通過する問に、体に必要な物質は再び血管中に再吸収され、不必要なものだけが尿として排出されます。つまり水の99%、ブドウ糖は全部、その他の成分も必要量だけはすべて血液中に再吸収され、その残りが尿となります。そして尿は、腎孟という腎臓内の空間に集まり、尿管→膀胱→ 尿道を通って体外に排泄されます。
腎臓は、

  1. 新陳代謝によって生じた老廃物を排出する
  2. 体液中の電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウムなど)および水分を一定に保つ
  3. 血圧を調整する
  4. 造血酵素をつくる

などの重要な働きをしています。これらが障害されれば、生理機能全体のバランスがガタガタにくずれてしまうことはいうまでもないでしょう。

冷えが一番の大敵

腎臓病の中でも最も多いのは腎炎です。季節に関係なくおこりますが、寒さは病状の悪化につながりやすいのです。一般には、発病の仕方や経過状態の違いによって、急性腎炎、慢性腎炎に分け、病相の違いによって、化膿性腎炎、結核性腎炎、紫斑性腎炎というような、いろいろな種類に分類しています。

だが、いずれも腎臓の組織(とくに糸球体と尿細管)に「炎症」という病変がおこつていることには変わりはありません。
炎症とは、刺激に対する生体の防御反応である。腎臓組織を必要以上に刺激する物質がおくられてくると、その刺激物による打撃を最小限にするために体は大反撃を試みるのです。

まずは、大量の水分で炎症の作用力を弱めたり、生理的物質と化学反応をおこさせて炎症を骨抜きにすることを試します。そのために、血液をどんどんおくりこむと同時に、血管壁の穴を広げて、そこから水や塩分、血球、タンパク質などをこぼれださせます。この水浸し作戦でおさまれば、腎炎は軽度のうちに治せた、ということになります。

しかし、作用した物質がもっと悪質になると、腎臓を構成している実質細胞は破壊され、組織は正常のものとはひどく変わってしまいます。これを変性炎といいます。

当然、細胞の破壊がひどいほど、腎機能は減退します。まだ体の抵抗力が残っている場合は、破壊された細胞のあとを結締組織で穴埋めにかかります。
つまり、増殖炎となるのです。しかし、この結締組織は細胞の間を埋める蓋の役目をするのみで、実質細胞のような働きはできないのです。

結締組織がふえるほど腎臓の働きは悪くなっていく。腎臓はしだいに小さく縮んで硬くなり、ついには腎不全に陥ってしまいます。
腎不全になると、尿として排泄しなければならない老廃物が体内に停滞し、尿毒症となり、生命が危うくなる。腎臓組織の病変(変性)が、より複雑な様相を呈しているものほど、体に抵抗力があることを示しているわけだから、重症だからといって決して絶望する必要はないのです。

だが、変性が進むほど、それを正常化するために大きな努力がいる。だから、なるべく早いうちに、根本的に治癒させてしまうことが大切です。

血尿、むくみ、動悸、吐き気……胃炎の症状は全身にあらわれる

ともかく、腎臓の組織に異常な刺激を与える物質は、いろいろな条件によって生じます。たとえば体を冷やした場合、カゼをひいた場合、強い精神的ストレスを受けた場合など。だが、このような条件は、程度の差こそあれ、だれもがもっているものです。

最も重大な条件、つまり生理機能のレベルを下げ、抵抗力そのものを弱めている真犯人は、食生活の誤りで。肉、牛乳、卵を過食し、精製塩や化学調味料を常用している人に起こりやすいのです。

腎炎の主な症状は、タンパク尿、血尿、高血圧、むくみの4つです。タンパク尿になるのは、糸球体のろ過の目が粗くなり、タンパク質をとりこぼしてしまうため。血尿は、炎症によって血管壁の透過性が高まるため、赤血球が出てしまうからです。

高血圧は、血管の萎縮などで腎臓への血流が悪くなり、それだけ他の部分の血流がふえるためにおこります。また、レニンという酵素が生成されて血圧が上昇する、とも考えられています。

冷え関連

むくみが出るのは、電解質の代謝が障害されるために、よけいな水分が組織に停滞しておこります。この他にも、全身倦怠、食欲不振、動悸、頭痛、吐き気などの症状もおこりやすくなります。腎臓機能が障害されると、体液のpHが変わったり、老廃物の停滞が起きたりして、全身の臓器組織が障害されるので、このような全身症状がひきおこされるのです。

血液の急速浄化にシジミ・レンコンエキスは効果的

最近では、いろいろと精密な腎臓機能検査がおこなわれていますが、それぞれに対応した食事療法が開発されないかぎり、実際の治療においてはあまり役に立ちません。

現代人のほとんどは腎臓機能が多かれ少なかれ障害されているので、はっきりした腎臓障害の症状があらわれていなくても、日常の生活では、腎機能の正常化を心がけるべきです。

食事は、玄米・菜食に切り替えることが絶対条件です。とくに、利尿作用が強いアズキは、毎日食べるとよいでしょう。ゆでアズキをつくり、薄い塩味にして、他のものはいっさい食べずに、ゆでアズキ汁を食べるのも、よい方法といえます。

ハトムギにもすぐれた利尿作用があります。粒状のものを玄米ご飯に炊きこんだり、粉末状のものを天ぶらの衣に加えたり、お好み焼きなどにしたりして大いにとるとよいのです。

塩は、精製塩をやめ、自然塩にすれば、特別に制限する必要はありません。それも、なるべくなら、みそやしょうゆで塩分を補給したほうがよいでしょう。
それだけ腎臓への刺激もおだやかにをるし、整腸作用もあるので、より好都合です。健康食品を利用して、酵素、葉緑素、ミラネルを効率よく補給することは、体質のかたよりを治し、血液の急漂化をはかるためにきわめて有効である。シジミキス、レンコンエキスも効果があります。お茶代わりにカワラヨモギ、カキドオシなどの薬草茶を飲むと、いっそう効果的です。

腎臓病の治療のポイント

  1. 肉、牛乳、卵は厳禁。酸毒物質が組織に炎症をおこしやすいうえに、排泄器官である腎臓への負担を大きくし、機能不全を招きやすい。魚類でも、刺身や切り身などの不自然な食べ方は極力避けたい。
  2. 精製塩、化学調味料の使用をやめる。これら人工物は、腎臓をはなはだしく痛めつける。食品添加物も同様である。
  3. 利尿作用のある薬効食品を活用する。腎臓病ではむくみが出やすく、そうなると心身の消耗が著しくなる。
  4. 玄米・菜食に切り替える。根治の決め手である。玄米を主食にし、野菜・海藻・小魚介類を副食とする。それに体質に合った健康食品と薬草茶をプラスするのが、基本原則である。
  5. 体を冷やしすぎない。弱った腎臓は寒さのストレスに弱い。体を冷やす食品の多食も避ける。
  6. ストレスを上手に解消する。
薬効食品と自然療法
アズキ
利尿作用が著しい。玄米ご飯に1~2割炊きこんで、よく噛んで常食するのが最も効果的。軟らかく煮て、自然塩で味を調え、煮汁ごと食べるのもよい。
ムベ
葉茎を煎服。むくみにも卓効。ナマの果実を輪切りにして煎服してもよい。
トウモロコシ
毛を陰干しにして、煎じて飲む。
ハトムギ
実を煎じて飲む。
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