プロアントシアニジンといえば、美白・美肌作用が注目されているブドウ種子や海岸松のエキスに多く含まれることで、女性ならご存じの方も多いかと思います。

アントシアニン同様、カテキンが複数個連なる構造をした強力な抗酸化力を有するポリフェノールの一種です。

アントシアニンがブドウの果皮に多く含まれているのに対し、プロアントシアニジンは種子に多く含まれています。

実は、赤ワインに優れた抗酸化作用があるのは、赤ワインにはブドウの果肉や皮だけでなく種子も原料として使用されているため、アントシアニンと同時にプロアントシアニジンの抗酸化力も総合されているからだと考えられるのです。

ですから、アントシアニンのフレンチパラドックスフランス人は動物性脂肪の多い食事をしているにもかかわらず、動脈硬化による心臓病の死亡率が低いは、赤ワインに含まれるブドウ種子のプロアントシアニジンの協力のおかげでもあるわけです。

実際にヨーロッパでは、プロアントシアニジンを含むブドウ種子ポリフェノールは血管の老化を防ぐ医薬品となっています。

プロアントシアニジンはブドウ種子のほか、カカオやりんごにも含まれており、その強力な抗酸化力は、体内で発生した活性酸素の除去だけではなく、体内に入った有害な金属イオンの排除、酸化酵素の活動抑制という3 つの大きな作用を持っています。

先ほど美白・美肌効果についてふれましたが、これもやはりプロアントシアニジンの強力な抗酸化力によるものです。プロアントシアニジンが活性酸素の発生を抑制し、その結果、シミの元となるメラニン色素の生成を阻害するというわけなのです。

このほか、プロアントシアニジンは傷ついた血管を修復するアディポネクチンの増加に寄与したり、腸内環境の改善を促し、便臭の予防につながったりします。