薬を使わない食事療法(病気・症状別)

肝炎

病気の原因と症状

肝臓は、消化液となる胆汁をつくったり、栄養素の合成と処理をおこなったり、体の解毒をしたりなどさまざまなはたらきをする、とても重要な臓器です。

肝臓は大きな力を貯えているので、病気で肝臓の80パーセント以上が壊れたとしてもはたらき続けることができるといわれています。病気になっても症状が出にくいことから、別名「沈黙の臓器」とも呼ばれることがあります。肝臓は再生力の強い臓器ですが、炎症が慢性化すると元に戻らなくなるので、日頃からいたわっておくことが必要です。

肝炎とは、肝臓が炎症を起こすことをいいます。肝炎には、急性肝炎と慢性肝炎があります。おもな原因となるのは、ウイルスによる感染です。代表的なウイルスには、食べものや飲みものから経口感染するA型肝炎、血液や体液を通じて感染するB型肝炎、そして、口を通じてからもそうでなくても感染するC型肝炎があげられ、このように、それぞれ感染ルートが違います。

症状は風邪によく似ていて、おもなものには体のだるさ、食欲不振、発熱、吐き気などがあり、ほかに白目や皮膚が黄色っぽくなる黄疸(おうだん)などが出ることもあるのですが、症状はウイルスに感染してから数週間から数カ月後に現れます。急性肝炎では発症から10日から2週間前後がピークで、あとは徐々に軽減していきます。慢性肝炎の急性期も同じような症状ですが、安定期では、自覚症状が無いこともあります。

A型はほとんどが急性肝炎で、慢性化に至ることはありません。しかし、B型ではおよそ10%、C型では30~40%が慢性化して、悪化すると肝硬変になることもあるのです。

肝炎の食事療法について

ウイルスに対する抵抗力を高めて、肝細胞が修復しやすいよう、積極的に栄養を補給しましょう。

炎症が起きたときは消化の良いものを摂る

初期は食欲がなく、消化・吸収力も低下しているので、口あたりや消化の良いものにしましょう。おかゆなど糖質中心の食事となりますが、この時点ではこれでよいです。軽快してきたら、しっかり栄養を摂りましょう。

エネルギー量は多くても少なくてもダメ

肝臓が一日に必要とするエネルギー量を満たすことが必要です。エネルギーの不足は肝臓の回復を妨げますが、逆に過多になると脂肪肝となって、肝臓の機能が低下してしまいます。

ビタミン・ミネラルをじゅうぶん摂る

肝臓では多くの代謝がおこなわれていますが、その補助をするのがさまざまなビタミン・ミネラル類です。いろんな食品をまんべんなく食べて、肝臓の代謝を良くしましょう。

症状に合わせタンパク質を摂る

肝臓機能の回復を早めるために、基本的にタンパク質をじゅうぶん補給しましょう。安定期には、動物性も植物性も両方摂る高タンパク質食が良いです。ただ、増悪期の検査値が高いときには、控えめにします。

調理のコツ

バランスの良い食事を基本に、タンパク質を含む一品があると良いです。緑黄色野菜をたくさん摂りましょう。油は、動物性ではなく植物油を使いましょう。

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