β-カロテンとα-カロテン 皮膚や目を守りガンの予防効果も

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β-カロテンは、にんじんやかぼちゃ、青じそパセリ春菊、小松菜、せりニラほうれん草などの緑黄色野菜に含まれています。ニンジンのだいだい色の色素が、β ,カロテンとα 一カロテンです。カロテンにはα、β 、γの3 種類がありますが、食品中に含まれているのはβ-カロテンが大部分です。そのため、食品成分表にはβ-カロテンが取り上げられています。

カロテノイドのなかで、真っ先に注目を浴びたものが高い抗酸化力を持つβ-カロテンです。β-カロテンの抗酸化能力はビタミンE に匹敵するといわれ、一重項酸素を無害にする能力がすぐれています。

老化やガンの予防でも人気があります。β-カロテンは、「ビタミンA の前駆体」といわれます。前駆体というのは、「そのものに変化する」ということです。つまり、β-カロテンは、ビタミンA に変身するわけです。

ビタミンA が不足すると、β-カロテンはビタミンA に変わって働き、残りはカロテンのまま肝臓や脂肪組織に蓄えられます。そして、ビタミンA が不足すると、再びβ-カロテンはビタミンA に変わるのです。

目の網膜には、ロドプシンという光を感じる色素があります。このロドプシンをつくるために、ビタミンAが必要になります。ビタミンA が欠乏すると、いわゆる「鳥目(夜盲症)」になります。網膜のロドプシンが少なくなり、暗がりでは目が見えなくなるのです。

一方のα-カロテンの抗酸化作用は、β ・カロテンを上回るとされています。皮膚や目、肝臓などを活性酸素から守るパワーは、β・カロテンの10倍ともいわれているほどです。水にはほとんど溶けない脂溶性の物質で、純物質は紫色をしています。

α-カロテンは、すぐれた抗ガン作用が確かめられた実験があります。肺ガンになる素質を持ったマウスにβ-カロテンを与えたところ、ガンの発生率は93% でした。α-カロテンを与えたマウスでは73 % に抑えられたのです。

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