胃炎

病気の原因と症状

胃炎は、急激に胃に炎症が起きた状態で、胃の病気としてはよくみられるものです。原因はいろいろ考えられますが、飲み過ぎ、食べ過ぎ、消化不良のほか、精神的ストレスも影響します。また、風邪薬や鎮痛剤を服用した後に起こることもあります。

おもな症状には、食欲不振や吐き気、嘔吐、胃の張り、みぞおちの痛みなどがあります。一般的な治療として症状に合った薬が処方され、必要であれば点滴や胃の洗浄をすることもあります。胃炎では原因が明らかになることが多いので、原因を取り除くことで治る確率が上がります。

胃炎の食事療法について

胃炎の炎症を抑えて再発を防ぐことが食事療法の目的です。

具合が悪いときはまずは絶食する

吐き気や嘔吐が激しいときには絶食して、胃の粘膜を保護します。およそ一日か二日して、食事ができるようになり最初の食事を摂るときはジュースや重湯など流動食から始めます。その後、おかゆ食からご飯へ移行していきます。ただ、普段の食事に戻ったとしても何でも自由に食べるのではなく、消化の良い食品や調理にして、栄養のバランスを取るようにしましょう。

いつまでもおかゆを続けない

胃の調子が悪いと、ついついおかゆに梅干しのパターンになりがちではありませんか?これだと、いつまでたってもおかゆ食から抜け出せないこともあります。おかゆは、確かに消化は良いですが、水分が多いし、エネルギー、タンパク質はそれほどありません。できるだけ早い時期に普通のご飯に戻し、よく噛んで食べるようにしましょう。

規則正しい食生活を

体が消化の準備を整えるためには、毎日決まった時間に食べることです。規則正しい食生活をおくることが大切なのです。そして、消化を良くするためには、ゆっくりよく噛んで食べることが必要です。早食いでよく噛まずに食べる人は、胃炎を起こしやすいのです。

できるだけ刺激物を避ける

胃の壁の負担を減らすために、ある程度、刺激物は制限します。ここでいう刺激物とは、熱すぎるものや硬すぎるもの、アルコールやカフェイン飲料などです。それに、お腹いっぱいになるまで食べると胃が拡張して、胃の負担が大きくなります。炎症を抑えるには、腹八分目にしておきましょう。

調理のコツ

胃に炎症が起きているときには、消化の良い食品を選んで、やわらかく調理したメニューにします。症状に合わせて、徐々に流動食から普通のご飯に戻していきます。

食材は、青魚は脂肪が多いので避けます。肉なら脂肪の多いロースやバラ肉は避け、ヒレ、モモ、鶏ささみなどを使います。香辛料は控えましょう。煮る、蒸す、茹でるなどの調理法が良いです。

腎不全

病気の原因と症状

腎不全とは、腎臓の機能が低下して、本来の腎臓の働きである体内の老廃物の除去や尿の排出をできなくなった状態のことをいいます。急性腎不全と慢性腎不全があります。

急性腎不全とは

数週間から数日のうちに、急激に起こる腎不全です。この原因としては、糸球体腎炎(腎炎)によるもの、心臓障害などから起こるもの、尿管や膀胱の過程で尿の流れが止まってしまったもの、それから、交通事故などで大量に出血したことなどが考えられます。

初期の症状では、尿量が著しく少なくなることがあります。また、むくみや倦怠感、嘔吐など「尿毒症」といわれる症状も出てくるようになります。早期に治療することが重要で、それが病後の経過を左右することにもなるのです。尿量が少ない時期は水分と塩分の制限を厳しくおこなって安静を保つのですが、尿量が増えてきたら、適度な水分補給やカロリー補給が必要になります。

慢性腎不全とは

慢性腎不全は、病気が徐々に進行していき、腎臓の機能が果たされなくなります。原因となるのは、慢性腎炎やネフローゼ症候群、糖尿病性腎症などです。

初期の段階では異常を認めませんが、進行すると尿量が減少し、しまいには尿がまったく出ない状態になります。この頃には、尿毒症の症状も現れます。そして末期になると、人工透析というとても大変な治療をしなければなりません。

病気の悪化と進行を防ぐためには、長期にわたる毎日の食事療法が重要となります。適切なタンパク質の制限、塩分の制限、エネルギーの補給をおこないます。

腎不全の食事療法について

腎不全になると腎臓の機能が著しく低下しますが、現在の治療法では、それを元の状態に戻すことができません。限られた腎臓の機能の中で、どれだけ体の恒常性を保ち、状態の悪化や進行を防ぐことができるかが食事療法の目的です。

次のようなことが、食事療法のポイントになります。

  • 腎臓の機能に合わせてタンパク質を調節する
  • 尿量によって水分の量を調節する
  • カリウムを制限する
  • 特殊食品を利用してエネルギーをアップする
  • 減塩食をおいしく作る
  • 香辛料を利用して食欲を増進させる

調理のコツ

急性腎不全では、水分と塩分、タンパク質、カリウムの制限が必要です。エネルギーを確保しなければならないので、治療用の特殊食品を利用して、エネルギーが不足しないようにすることが大切になります。

慢性腎不全では、腎機能の程度に合わせ、タンパク質の制限が必要になります。動物性タンパク質を主食や野菜と組み合わせましょう。揚げ物や炒め物、サラダなど油を使う調理はエネルギーをアップするのに良く、水分も少なくできます。塩分制限はしっかり守りましょう。エネルギーを増やすには、治療用の特殊食品を利用して間食におやつを食べるのもよいです。

腎炎

病気の原因と症状

腎炎とは腎臓が炎症を起こす病気です。腎炎には、急性腎炎(急性糸球体腎炎)と慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)があります。急性腎炎は小さな子供に多く、比較的治りやすい腎臓の病気です。成人では慢性腎炎に移行することもあり、慢性腎不全になる場合もあります。

腎炎のおもな症状は、むくみ、血尿、高血圧などです。風邪や扁桃炎、中耳炎を合併することもあります。

急性腎炎の原因は、溶連菌といわれる細菌に感染することです。しかし、細菌そのものが腎臓に炎症を起こすのではなく、菌に感染することがアレルギーとなって、その刺激で炎症が起きるという複雑な仕組みなのです。発病後の初期段階では、安静にしていることが大事で、水分、塩分、タンパク質の制限が必要となります。

一方、慢性腎炎は、急性腎炎からの移行か、タンパク尿もしくは血尿が検査で偶然発見され、少なくとも1年以上持続している状態をいいます。慢性腎炎の原因については、詳しいことは明らかになっていないようですが、免疫複合体が糸球体へ沈着することによって引き起こされる場合が多いとされています。

慢性腎炎は症状や経過によって、次の4つに大きく分けられます。

潜在型

血圧が正常で自覚症状がほとんどありませんが、軽度の血尿とタンパク尿があります。この場合は、過労を避けて、規則正しいバランスの良い食事を摂ります。

高血圧型

むくみが出て、タンパク尿や肉眼でわかる血尿がみられます。体が疲れやすく、高血圧や動悸が起こります。塩分やタンパク質の制限が厳しくなります。

ネフローゼ型

ひどいむくみと多量のタンパク尿が出て、高血圧がみられます。塩分制限がさらに厳重になります。

進行型

腎機能がかなり低下し、貧血、息切れ、吐き気などがあり、むくみや疲れのほか、慢性腎不全の症状もあらわれます。症状の進行に伴い、尿量が減少いていきます。こうなると、水分やカリウムにも制限が必要です。

これらの食事では、当然、医師や栄養士から指導を受けなければなりません。

腎炎の食事療法について

腎炎には急性と慢性があり、それぞれの状態によって食事療法の内容も違います。急性腎炎では、厳しい食事管理をおこない、安静と保温で腎臓内での血流量の回復をはかります。一方、慢性腎炎では、潜在型の場合は特別な食事療法は要りませんが、それ以外の高血圧型、ネフローゼ型、進行型の場合、それぞれの状態に合わせた食事管理が必要となります。また、腎臓病ではどのような場合でも、塩分の調節が必要です。

調理のコツ

タンパク質の摂取に制限がある場合には、肉、魚、卵、牛乳、大豆製品などを主食や野菜と組み合わせて使い、ボリュームを出して補うと良いでしょう。タンパク質が少ない分、エネルギーが減らないように、油や砂糖をうまく使って調理しましょう。

塩分の摂取に制限がある場合には、食塩が必ず使われているような加工食品や漬けものなどは避け、薄味にしましょう。また、制限がないとしても、塩分は取り過ぎないことが大切です。