膵炎(すいえん)

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病気の原因と症状

消化酵素を分泌し、私たちが食べたものが消化・吸収されていくうえで、とても重要な役割をしている膵臓(すいぞう)が炎症を起こすことを膵炎(すいえん)といいます。

膵炎には急性膵炎と慢性膵炎がありますが、原因としては、胆石症、細菌感染、アルコールの過剰な摂取、高脂血症、糖尿病などからくるものなどが考えられています。暴飲暴食は特に避けなければならないことで、ファーストフードやカップめんを例えば毎日食べていたり、アルコールをたくさん飲むような人は注意が必要です。膵炎にかかる可能性が高くなります。

急性膵炎は、文字どおり急激に膵臓が炎症を起こす病気で、激しい腹痛や嘔吐、発熱といった症状があらわれます。症状が重い場合、ショック状態になることもあります。

慢性膵炎の場合は、腹痛のほか、食欲不振や吐き気などの症状があります。人間ドックなどの検査で、血液中のアミラーゼという酵素の値が上昇して、発見されることもあるといいます。

膵炎の食事療法について

膵炎にかかってしまったら、しばらくは入院治療が必要になります。急性期では、飲食はいっさい禁止です。食べものや飲みものが少しでも胃に入ると胃液が分泌され、膵臓を刺激する消化ホルモンが働き始めてしまいます。炎症が消失して回復期に入ったら食事を開始しますが、流動食から始め、粥食、通常食へと移行するようにします。

エネルギー源は主に糖質で摂る

脂質やタンパク質を消化する主な消化酵素の多くは膵液に含まれているので、膵液の分泌を活性化させ膵炎の回復が遅れないよう、入院中は脂質とタンパク質を制限します。そして、この間のエネルギー源は、主に糖質で摂ります。

安定期にはしっかり食べる

膵炎の症状が落ち着き安定期に入ったら、脂質の少ないタンパク質を摂ります。膵炎のあまりの激痛に、食欲が無くなって食事量が減り、栄養状態が悪くなることもありますが、タンパク質が不足すると膵臓の回復が悪くなって悪循環となってしまいます。

消化の良い食品や調理法にする

たくさんの消化酵素が含まれている膵液の分泌量が低下すると、全体の消化能力も低下してしまいます。状態が安定しても、できるだけ脂質の含有が少なくて、消化の良い食品や調理法を選びましょう。

刺激物は避け、アルコールは中止する

香辛料、カフェイン飲料や炭酸飲料といった刺激物は、二次的ですが膵炎を悪化させるので避けましょう。また、アルコールも膵炎を悪化させるので控えます。

調理のコツ

調理法は、煮る、茹でる、蒸すなど、油を使わない調理法を選びましょう。材料も脂肪が少ないものを選んで、消化の良いメニューを考えます。

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